浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



dancyotei2007-09-25



9月23日(日)第二食


東京もやっと涼しくなってきた。


もう、残暑はなかろう。
ほっとする。


まったく長い残暑であった。
年のせいであろうか、暑さで気力を奪われてしまう
今日この頃。先週の連休もクーラーを付けて、
TVを見る、という、だらしのない生活で、あった。


よし!


今日は久しぶりに、歩こう。


歩きながら、稽古、というほどではないのだが、
春までおぼえ始めていた落語を口に出してみる。


行き先は、やっぱり、上野御徒町アメ横方面。


稽古をするのは久しぶりであるが、なんとなく、
調子がでてきた。昭和通りを渡って、右に曲がり、上野駅前へ。


丸井前、渡って、上野駅前、広小路口、不忍口。
上野百貨店、松竹百貨店、じゅらく、やらの不思議な
昭和のショッピングモール(?)前を通り、


左側の階段、上野公園の正面入り口ともいえるところ、を、
登り、さらにすぐ、左に降り、不忍池側の映画館前、右側にいく。


適当なところまでいって、茶店のようなところを抜けて
不忍池の畔(ほとり)に出る。
ちょうど、弁天様へ渡るところ。


池は、一面、花は終わっている蓮の葉が、青々と生い茂っている。


畔を池之端側に戻る。
このあたり、夏冬を問わず、おでんの屋台が出ている。


畔をぐるっと廻り、水上音楽堂前まで来て、通り
不忍通り)の歩道に出る。


またまた、中央通り側に戻る。


中央通りを渡り、路地を入る。
真っ直ぐいって、アメ横ビルにぶつかる。


ここまでで、稽古は一先ず、終える。
うろうろしていたのは、ここにたどり着くのと
噺がお仕舞いまでたどり着くのを、合わせていたのである。


ルート


昨日も覗いたが、今日もきてしまった。
いつもの魚屋。


一応今日の、目的地にしてきたのだが、
昨日、イナダを一本食べているので、是非とも、
魚を買おう、と思ってきたわけではないの。
が、、やはり、なにか買おうか。


鰹一本、鯛、黒鯛、太刀魚、すみいか。
すみいかは、すみを洗って、コウイカ、と書いてある。
コウイカは、スミイカの西日本の言い方。
西日本風にしたのか、、。今はすみが付いていると、
売れ行きが悪いのか、、。


うーん、なににしようか。


無難のところで、鯵。
大きなものが7匹あって、500円。
これにしようか。


魚屋の小父さんが、「毎度!」という。
憶えられた、か、な。


このまま、持って歩いても、
もう暑くもないので大丈夫であろう。


ABABに戻り、ユニクロに寄って、ワイシャツなどを買う。


再び、海苔屋のガードを抜けて、昭和通りを渡り、戻る。


夕方、鯵をおろし始める。


まずは、刺身、で、あろう。
大きいものを三匹ほど選び、きれいに洗う。


なん度もやっているし、書いてもいる。
昨日は、イナダ一本をおろした。


別段、難しいことはない。
頭を落とし、腹を裂き、きれいに洗い、
三枚におろす。


ものは、飛び切りよいものでもないようだが、
悪くもないようである。


三匹全部、皮も引き、例によって、縦に半分に細長く切る。


この切り方は、虎ノ門の方の、日本酒のうまい居酒屋で
出てきた鯵の刺身のものであった。
乱暴なようだが、薄く切るよりも、こうして、
大きく長く切る方が、鯵らしく、うまいように思い
こうしている。



中骨は、半分に切り、塩をし、オーブントースターで
こんがりと、パリパリに焼く。
香ばしい、乙なつまみ、で、ある。


残りは、翌日、なめろう、と、塩焼きで食べた。
なめろう、も、以前に書いている。いわしでもやるが、
叩いて、ねぎ、味噌で和えたもの。これもうまかった。)


七匹で500円、堪能で、ある。