3月2日(日)夜
さて、日曜日、夜。
今週は、西浅草のそばや、おざわ。
ゆっくり、呑んで、そばが食いたい、と、思ったのである。
そばや、というのは、呑むとしても、軽く。
そして、そばを食って、出る、といのが本来であろう。
藪などの老舗系では、やはり、そうするのが、
大人のマナー、であり、男の作法で、あろう。
もともと、老舗そばやには、焼き海苔やら、板わさといった、
簡易なつまみしか置いていない。
居酒屋のように、つまみを広げて、お銚子を並べる、というのは、
慎むべき、と、思っている。
(問題は、神田まつや、かもしれない。
今、夜は、まあ、居酒屋状態ではなかろうか。)
しかし、つまみを並べて、ゆっくり呑んで、
仕上げにそば、というのも、やはり捨てがたい。
こういう呑み方、そばの食べ方も、あってよかろう。
と、なると、これは、やはり、趣味そば、の領域、で、あろう。
少なくとも、筆者はそういう位置付けとして
趣味そばを、考えているのであるが、いかがであろうか。
(なん回も、老舗そばや、趣味そば、に、ついては、
考察をしてきたが、こういう使い分け、というのか
棲み分け、というのか、定義をしてみたいのである。)
と、すると、西浅草のおざわ。
ご近所でもあり、数少ない(?)筆者の好きな、
趣味そば、である。
こういうシチュエーションならば、
一人ではなく、内儀(かみ)さんと、ということになる。
日曜の夜は、6時から。
ちょい前に、元浅草の拙亭を、出る。
暗くなって、だいぶ寒くなった。
東へいって、新堀通りを渡り、路地をしばらくいって、
北へ上がり、赤札堂の前、浅草通りを渡り、
赤札堂、焼き鳥やの前を通り、さらに、路地を北上。
6時過ぎ、到着。
さすがに、日曜の夜、すいている。
先客は一組。
ここの客層は、意外に、近所の人々も少なくなさそうだが
やはり、有名な店で、山手方面などからもくる人も
多そうである。
まあ、そうした人々は、日曜の夜、浅草などには、
こないものであろう。
内儀さんとともに、一番奥のテーブルに座る。
ひとまず、お酒。
お燗でもらう。
つまみは、胡桃味噌、卵黄の味噌漬、さつま揚げ。
卵黄、以外は、内儀さんの希望である。
卵黄の味噌漬は、うまい。
家庭料理(おせち料理、で、あったろうか)で、作るところも
あるやに聞くが、筆者は知らなかった。
ここ、おざわで、初めて食べた。
菓子といってもいいほど水分が抜け、
甘みも強が、うまい。
さつま揚げも、ぷりぷりで、うまい、
だいぶ呑んだ。
そばは、、、なににしようか。
いつもは、太打ち、を頼む、のであるが、
だいぶ呑んだし、今日は、ノーマルに、
普通のざる、にしてみようか。
うまい、うまい。
なにもいうことがない。
まったくもって、日曜日のこんな時間にも
うまいそばが食える、というのは、
幸せなことであろう。
勘定をして、帰宅する。
西浅草、おざわ、筆者には、有難いそばや、で、ある。
手打そば・おざわ
住所:東京都台東区西浅草2-25-15
電話:03-3841-6450