浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



断腸亭、香港へいく。その4

dancyotei2007-08-22

「断腸亭、香港へ行く」引き続き、二日目。
香港島、夜景の名所、ビクトリアピークに、昼、登る。
高層ビル群と、旧英国統治時代の雰囲気を残す街並みを抜け、
山に登るケーブルカー、ピークトラムの麓駅に着いた。
暑さの中、なが〜い列についたところまで。


8月17日(金)


このケーブルカーは香港最古の公共交通機関だという。
開業1888年(明治21年)で、110年。


ケーブルカーというくらいで、ケーブルで引っ張り上げる。


なが〜い列がやっと終わり、待ちに待った、ピークトラムが来た。
木製のクラシックな車両。なかなか雰囲気がある。


走り始めると、これがかなり急な斜面を登っていく。
ちょっとした、ジェットコースターのようである。
開業以来、なんと無事故である、という。


振り返ると、超高層ビルを下に見て、よい眺め、
なのであるが、筆者、実は、高いところが苦手、なのである。
振り返るのも、今ひとつ、、、。
(じゃあ、なぜこんなところにきたのか、であるが、理由は簡単、
有名なところだから、で、ある。)


十分弱で、山頂駅に到着。


降りると、そこが、数階建てのビルになっており、
レストランやら、様々なショップ、ゲームセンターまでが入っている。


こんな山の上に、、、と、思うが、とりあえず、
どんどんと、上に登る。階上は、展望台であろう。


案の定、登ってみると、オープンエアの展望台。


この、オープンエア、と、いうのが、筆者にはまた、いけない。
囲われた空間であれば、高いところもまだよいのだが、
なにもない、というの、どうも、怖いのである。


写真を数枚撮って、とっとと、建物に入ってしまう。


さて、時刻は、お昼、で、ある。


このビルで、なにか食おうというのも、今ひとつ。
別段、山を降りて食べてもよい、とは思うのだが、、、。
今ひとつであれば、思いっきり、今ひとつ、の、店に入ってみる、
と、いうのも一案、で、あろう。


そこで選んだのは、日本食のレストラン。
香港でも、こうした飲食施設の入ったビルには、間違いなく一軒は
寿司やラーメンの日本食レストランが入っているようである。


ここにもあった。
店の前にあるメニューを見てみると、なかなかの高価格。
話の種に覗いてみようか。


黒を基調にしたお洒落な内装の店内に入る。
と、黒いユニフォームを着た店員さんが、アヤシイ日本語で、
「イラ・シャイマセ〜」という挨拶。


窓からは、香港島の高層ビルの景色が見える。


山を降りてからちゃんと食べることにして、
生ビールと鮨のカリフォルニア巻きを、二人で一人前頼む。


客層はケーブルカーと同様に観光客であるが、
心なしか、欧米人よりも、東洋系の人が多そうである。


韓国の方と思しきグループは、日本人にはお馴染みの
赤いラベルで台形の瓶、S&Bのテーブルコショー、
同じく丸い瓶の七味唐辛子、を
わざわざ持ってきてもらい、鮨にかけている。


また、ショートパンツからナマ足を出した若い女性を連れた、
お金持ちそうな中国系のお爺さん。
うどん、を、啜っている。
(これは、ゆでうどんであろうかと思われる。
日本のゆでうどんは、香港では認知されているようである。
スーパーや食料品店などでも出回っていた。)


筆者らの頼んだ、カリフォルニア巻きの味は、
昨年夏行ったメキシコ、カンクンのホテル
よりは、まだ、普通の味では、ある。


勘定をして、出る。


これで二人で、なんと、10,000円。
場所代もあろうが、この価格で商売が成立しているのは
まったく驚きである。


カルチャーショックというのか、なんというのか、、。


先ほどのテーブルコショーも含めて、この状況は、
日本人としては、座りの悪さを感じざるを得ない。
(先に、モスバーガーの看板のことを書いたが、
この香港における、日本(食)文化の受け入れられ方、
日を改めて、考察してみなくてはなるまい。)


さて、そのまま、今度は、下りのケーブルカーに乗って、下山する。
登りの場合は進行方向に向かって椅子が並んでいるが、
椅子は動くわけではないので、降りる場合は、
反対向きに(背中から)降りていく。
下を見なくてよいのは、筆者には、よい。


登ったときと同じ時間、十分弱で、下山。






今日はここまで。
「断腸亭香港へ行く。」まだまだ続く。