
5月16日(土)夜
さて、土曜日。
そろそろ初夏。
と、なると、桜鍋・森下[みの家]。
鍋は冬ではないか、と思われる方も
おられようが、元来、江戸の鍋料理は夏のもの。
体力がなくなる、暑い頃に暑いものを食べる。
こういうものであった。
甘酒なども、冬ではなく夏飲むものであった。
俳句の世界でも甘酒は、今も夏の季語。
ともあれ。
ここは予約4名以上。
ちょっと早め、17時前、出掛ける。
まあ、早めに行けば大丈夫であろう。
経験上、入れなかったことはない。
大江戸線で、蔵前、両国、森下、で三つ目。
新大橋通り、森下の交差点、北東側。
名物居酒屋[山利喜]の数軒先。
入って、人数を言って、玄関をあがる。
ここは入れ込み。
縦長の広い板の間に、籐筵が敷かれ、そこに
長い長い繋がった机。
こちらへ、とお姐さん。
言われた座布団、ガスコンロをはさんで
内儀(かみ)さんと座る。

ここではもう決まっている。
鍋二人前と、瓶ビール。
鍋はもちろん、馬肉の桜鍋。
馬刺しだったりたたき、などなど色々あるが、
こうしたものは、量は少ないが一品が意外に高価格、
2000円超に設定されており、かなり高くつく。
我々は、鍋一本。
鍋の肉のお替りを頼むことにしている。
巨大な熊手。
鷲神社と札が貼られているが、ここだとどこへ
行くのであろうか。やはり浅草か。
玉子がきた。
鍋がくるまでのつなぎに、内儀さんがべったらを頼む。
鍋とザクもきた。
鍋には濃い赤い色の味噌のつゆが張られ、
そこに肉と脂、さらに上に味噌。
この味噌は、例の江戸の甘い味噌、江戸甘がベースの
合わせ味噌。
ザクは定かではないが、ザクザク切っているから
ともいう。
ねぎと、白滝、麩、と、これもまたシンプル。
麩は戻したもの。白滝はノーマルな太さ。
ただねぎは、やはり太さの揃った真っ白で、
千住のねぎ問屋からのもの。。
猪肉は、長く煮なければ柔らかくならないが
馬肉というのは、逆。
すぐに堅くなるので、色が変わったら、すぐに
食べなければいけない。
ここは、お姐さんはなにもしてくれない。
自分でザクを鍋へ。
べったらがきた。
べったら漬け。
大根の米麹漬けだが、江戸・東京の数少ない在来の漬物。
東京では、今でもお新香という言い方が一般的で
漬物というよりは、浅漬けが多い。なぜであろうか。
少し考えてみたのだが、これ、なかなか難しい。
まだ、結論は出ていないのだが。
ともあれ。
煮えた。
さあ、食おう。
どんどん食わねば。
溶き玉子にくぐらせて食べる。
たれは、ちょっとあまめの濃厚味噌で、江戸甘味噌
だけでは出ない独特のうまみがある。
ねぎ、白滝、焼麩もうまい。
足す割り下は二種類。
煮詰まってきたら色のないもの。
薄くなったら、色の濃いもの
あらかた肉を食べ終え、
一人前、肉と白滝も追加。
新たに味噌も付いてくる。
ここもまた、先日のすき焼き同様一枚だけ残す。
ご飯一人前を頼む。
飯茶碗一杯分、二人であれば一人前で足りる。
残った玉子とともに、ご飯にぶっかける。
やっぱり、これがまずいわけがなかろう。
うまい、うまい。
腹一杯。
席で勘定。
11,310円也。
ご馳走様でした。

まだ明るい。日が伸びた。
江東区森下2丁目19番9号
03-3631-8298
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