
引き続き、スペイン、サン・セバスティアン、
三ツ星レストラン[Akelare(アケラレ)]に
きている。
メインに入って3品目。
もう一度写真を出そう。

『アーティチョークフラワーとスイスチャード、フォアグラのスープ
野菜を型にはまらない方法で調理する、レストランの創造性を
表す一品です。』
左、アーティチョークの花を乾燥させたもの。
もちろん、これを食べる。
どのように乾燥させているのか。オーブンなどで焼いた
のでは焦げてしまいそうだし、フリーズドライのような
ものであろうか。
堅くもなく、柔らかくもなく、ほどよい食感。
右側がおそらくスイスチャード。
スイスチャードは、まあ、青菜。
これも同じく、乾燥させたものであろうが、
アーティチョークよりも、まさに芸術的に美しい。
そして、また、おもしろいのが、アーティチョークの花の
刺さっていたものの中に、スープが入っている。
もしかするとこれ、日本の徳利、お銚子をイメージした
ものではなかろうか。
ここから直接口を付けて飲むのだが、日本人としては、
ラッパ飲みになり、ちょっと行儀がわるいが。
温かく、うまい。フォアグラ、というのは
もう一つ、わからなかったが。
おしぼり?。
次。
Tolosa Bean“Pilota”,Chorizo,BlackPudding and Green Pepper
Dough made with bean puree,filled with blood sausage and
accompanied by a touch of chorizo,pork belly and cabbage,
even a caramelized piparra.
『トロサ豆の“ピロタ”、チョリソー、青とうがらし(ピーマン)
ピューレで作った生地にブラッドソーセージを詰め、チョリソー、
豚ばら肉、キャベツを添え、キャラメル風味のピパラも添えて
います。』
これもまた、アーティスティック。
右の赤いボールが、トロサ豆のピロタ、か。
トロサというのは地名。これもここから南の山の中、盆地の
ちょっと大きな街。そこ原産の黒い豆。
品種としては、いんげん豆に近いもので、柔らかいよう。
ピロタというのはバスク語でボールのこと。
まあ、要は豆の団子なのだが、これもどうしているのか。
下に敷いている赤いのが、チョリソーのよう。
ピパラ、青唐辛子、これもこの地方独特の品種で、まったく
辛くはない。これは揚げたもの。甘くはない。
左がキャベツか。豚のブラッドソーセージは、昨日の旧市街の
バルでも食べた。スペイン、バスクともに普通に食べるよう。
血というと引いてしまうが、特にクセはない。トロサ豆の
煮込みには、豚バラとブラッドソーセージを添えるのが
バスクの伝統料理のよう。
まあ、それを芸術的料理に仕上げているといったところか。
次は、これ。
Another Stuffed Squid
Radically different from traditional dish,but still
Txipiron in its ideal season.New recipe every year.
『もう一つの、いかの詰め物料理。
伝統的な料理とは根本的に異なりますが、それでも旬の
チピロンの味が楽しめます。毎年新しいレシピが生まれます。』
Txipiron、チピロンがバスク語でいか。
日本だとなんと呼んでいるか、小さなもの。
右の小皿もワンセットなのか。
いかのまわりの黒いソースはいかすみ、の、よう。
小さないかの墨煮というのがバスク伝統料理であるよう。
いかは、半生程度の火入れか。また、なにを詰めているのか、
これもよくわからぬのだが、墨も含めて、ちょいと私には生ぐさい。
まあ、こういうもの、なのであろうが。
次。
Line-caught White Tuna,Spiced dressing,Its Roe and
SantoLina Oliva Pil-pil
Tuna loin,tuna belly,roe and its santolina oliva pil-pil.
『一本釣りのびんちょうまぐろ、スパイスドレッシング、マグロの卵巣、
サントリーナ・オリバ・ピルピル
マグロのロース、マグロの腹身、卵、サントリーナ オリバ ピルピル。』
三切れ、見た通りびんちょうまぐろの大トロ。一応マリネ。
これは、間違いない。
オレンジのものがまぐろの卵のよう。
日本では、まぐろの卵を食べる習慣はあまりないと思うが、
イタリアや地中海含めて、特によく食べられているのが不思議。
ちょっとディープ。
塩漬けか、これもちょいと、私には生ぐさい。
サントリーナというのがおそらく左側の葉っぱ。
カモミールに近い種で、食べるハーブだが、花や葉を見る園芸種
でもあるよう。
olivaがバスク語でオリーブオイル。
バスク語でBakailao pil-pilean、スペイン語でBacalao al pil pil。
Bakailao、バカイラオ、は干鱈。ご存知の通り、ポルトガルなどを
含めて、伝統的にこのあたりで広く食べられてきた。
干鱈をもどし、にんにくを入れてオリーブオイルで乳化しながら
煮るという、バスク料理がバカイラオ・ピルピルだそう。
これを、まぐろにし、サントリーナの香りを付けたもの、と
いうことか。
流石、海辺、次も、魚。
Fried Red Mullet on Barnacles and Mussels Mosaic
Barnacles,mussels and trotters with fried red mullet
and a touch of iodine.
『揚げひめじと亀の手とムール貝のモザイク
亀の手、ムール貝、仔牛の脚、海藻。』
Red Mullet、レッド・ミュレ(英)、和名、ひめじ。
バスク語はMollarra 、モラーラ。憶えておいでか、これ、
先日のバルセロナの[Caelis(カエリス)]でも出た。
今が旬なのか。やはり日本の焼き甘鯛のように鱗を残し
パリパリに仕上げている。これは、文句なくうまい。
イタリア、南仏、スペインなど広くやはりこれはやられているよう。
また、このソースはなんであろうかわからぬが、うまい。
海藻を敷いて、下に亀の手とムール貝、仔牛の足(?)、
AIの訳で、trottersが仔牛の脚だったのだが、豚足かもしれぬ。
ともあれ、trottersでなにかの脚になるよう。
それぞれ細かく切って、平たく固め、火を通してあるのか。
亀の手も、バルセロナで書いたが、スペインでは高級珍味。
亀の手も貝類なので、ムール貝と一緒にしてもなんら問題はない。
貝のつみれのようなもの、だが、豚、牛の足はコラーゲンで
つなぎ、のようなものか。
上の、細い器は出汁のようなソースで、赤い粒はいくら。
なにか、これもお洒落で不思議なことをする。
つづく
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