
引き続き、スペイン、サン・セバスティアン。
昼すぎ、Gipuzkoa Plaza、ギプスコア・プラサ(広場)
そばの日本料理店に入っていた。
Gipuzkoa Plazaは、バスク語のようだが、zはバスク語
では濁らないことが多いよう。バスク語の特徴なのかも
しれぬ。
前回も出したが、ビール。
ケレルといって、ドノスティア、サン・セバスティアン、
地元のビールであった。(ただ、今は例のバルセロナの
Estrella、エストレージャ傘下のよう。)
1872年創業の老舗。気持ち濃いめだが、ラガータイプ。
スペインのビールは日本人には呑みやすいものが
多いよう。
ここで、ラーメンと鮨を頼んでみた。
どうも、中国系の人の経営のよう。
麺が茹で置きなのか、ぶよぶよ。
鮨。
にぎりは、まぐろ、サーモン、うなぎ?、
なにか白身。これらはまあまあ。
まん中のマヨネーズがかかったものは飛子をまぶした、
レタス、かにかま(?)の裏巻き。
右のソース(日本のもの?)が掛けられたものは
アボカド(?)の太巻きにパン粉の衣を付けてフライ
にしたもの。
世界には巻物のフライがあるのは聞いていたが、
なるほど、こういものか。
ライスコロッケというのは、イタリアにあって
あれはもちろんうまいが、酢飯を揚げて、うまいか?。
私はわからない、のだが。
まあ、海外の日本人ではない人の作った日本料理、
こんなものであろう、予想通り。
さて、夜。
予約をしてある、三ツ星レストラン[Akelare]アケラレ。
遠いのだが、どうやっていくのか問題。
これで、ちょっとトラブルがあった。
スマホでサン・セバスティアン/タクシーと検索すると、
タクシーを呼べるサイトが出てきた。
フランスのもので会員制サブスクのよう。
これに、カード番号を入れてしまった。
フランスも至近だしリゾートでもあり、なにか、信用して
しまったのである。
が、案の定というべきか、待てど暮らせど、来ない。
余裕を見てあったのだが、時刻も迫ってくる。
最初から、そうしていればよかったのだが、アイスを
食べた旧市街の隣の公園にタクシー乗り場があるのを
憶えていたのだが、そこまで内儀(かみ)さんと
ダッシュ。最早、8:45に遅れそうなので、店にTELをし、
乗り場にきたタクシーに乗り、向かう。
店到着までに、カードの支払い通知が届いた。
タクシーが実際きたのかこなかったのかは、わからぬが。
この額はたいしたことはないのだが、カード会社から
すぐに不審である旨の通知が届いた。
あ、やはり?!。
既にカード番号を入れた時点でサブスク(会員登録)
契約状態になっている。
カードをすぐに止め、その後、サイトを見ると、
キャンセルにはメールを送れ、とあるので、メールも
送っておいた。これにはすぐにキャンセル了解の返信が
あったのだが。
このサイト、サービスが詐欺であったのかはわからぬが、
結果として役にはたたなかった。
あたり前だが、知らぬものに、それも海外で、カード番号を
迂闊に入れるべきではなかった。
このカードはメインのものであったので、各種支払いなど
すべて別のカードに切り替えなければならなくなった
のであるが。
前回のイタリアでは内儀さんがスマホを失くすという
トラブルがあったが、まあ、こういうことは起こりがち。
と、いうことで、多少遅れたが20分ほどで[Akelare]到着。
このあたりの地形は、いきなり高い崖にでもなっているのか、
海に接している見晴らしのよい高台。
独立した建物でまわりには、なにもない。
ここは、オーベルジュというのかホテルでもある。
入って名乗る。
客席はかなり広い。海に向かって大きなガラス窓。
その窓際にテーブルが並び、また、奥に一段高いステージ
のようになっているところがあり、そこにもテーブル。
やはりほぼ埋まっている。
その高い方に案内される。
テーブルには、こんなもの。
木はなにかわからぬ、ガジュマル系?、が、小品盆栽。
ここは、コースで370ユーロ。
水。
飲み物は、せっかくなので、バスクの名物酒、
シードルを頼んでみる。
ザピアインと読むよう。
ここはサン・セバスティアンの郊外にある。
歴史は中世までさかのぼれるよう。
Sagardoa、サガルドアがバスク語でシードルのよう。
スペイン語がSidra、シードラ。
当時、先に書いたが、バスク地方では捕鯨が盛んで
遥か、今のカナダ、ニューファンドランド島あたり
まで鯨を獲りにいっていたらしい。
この捕鯨船に乗る乗組員が栄養補給にシードルを
呑んでいた、ともいう。
シードルは発泡しているものが多いが、必ずしも
発泡すべきものでもないらしい。りんご原料のワインが
シードル。
ちなみにこのボトル、ラベル、緑のデザインだが、
ここのシードルは、青りんごで作るよう。
余談だが、シードルという言葉自体は、フランス語で、
日本語のサイダーの語源というのをご存知であろうか。
英語の、cider(シードルの意、発音はサイダー)。
幕末の横浜、外国人居留地。当時英国人の間では
アルコールの入らないcider、まあ炭酸飲料、が
飲まれており、これがサイダーという名前で日本で
広まった、と聞く。
閑話休題。
[Akelare]のオーナーシェフは、Pedro Subijana Reza、
ペドロ・スビハナ氏、サン・セバスティアン生まれの料理人。
今年、76歳。新バスク料理の中心人物という有名人。
まあ、やはりサン・セバスティアンにきたら、この人の料理を
食べなくてはいけなかろう。いや、この旅の目玉。
元来、バスクというところは、書いている通り食についても
独自の文化を持ってきたが、近代に入り(1893年)、サン・
セバスティアンにスペイン王室の離宮ができて夏の首都とも
いわれるようになった。これで、よりリゾートとしての格が
上がったのか。もちろん、バスク料理についても。
つづく
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