浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



鰤のポワレ

4798号

6月26日(木)夜

さて、浅草の西友で鰤の切り身を買ってきた。

二切れで310円。
やはり、西友は安い。

千葉県産、天然。
銚子であろうか。東京湾ではなかろう。

鰤(ぶり)は、近年かなり安くなっている。

北海道も今は定番の鰤の漁獲場になっている。
温暖化ということであろう。

毎度書いているが、今、ことによると養殖ものよりも
安いものが出ている。
これなどもそうかもしれぬ。

魚好きとすれば、鰤が安いのはありがたいのではあるが。

かわりに北海道に鮭が帰ってこなくなっている。
これは困る。

ともかくも温暖化を止める動きは加速させなくては
いけないが、この海の温暖化はそうそう戻らぬようにも
思える。
もはや後戻りができぬのか。

さて。

鰤の切り身は、いつもであれば、簡単に
フライパンで甘辛に照焼にする。いわゆるぶり照り。
両面焼いて、しょうゆ、酒、砂糖で味付け。
まあ、かなり簡単。それでも、うまい。

だが、これでは、芸がない。

ちょっと今日は、考えてみた。

フレンチに、ムニエルというのか、ポワレ
してみようか。
小麦粉を振ると、ムニエルでそのまま焼けば、
ポワレ

バターとパセリのソースで食べる。
これは超定番。

いつもは、鰈で、鰤でやったことはない。

どんなものであろうか。やってみよう。

パセリは冷凍しているものがある。

まずは、みじん切り。

鰤切り身は軽く洗って、両面、塩胡椒。

小麦粉を振るか、振らぬか。
ポワレにするか、ムニエルなのか。

効果というのか、仕上がりの味の違いはもう一つ
まあ、素人にはよくわからぬ。

今日は、小麦粉なしのポワレにしてみよう。

フライパンにたっぷりのオリーブオイル。
中火で、投入。

骨付きの丸のままの鰈などは火が通りにくいが
切り身なので、上から油を掛ける、アロゼは
しなくとも大丈夫であろう。

ただ、フライパンを傾けて、よく油に浸るように
しながら焼く。

両面焦げ目を付けて、こんな感じ。

一度皿に上げる。

フライパンの油を切って、バターを用意。

バターを溶かす。

焦がしバターというのは、なん回かやってみて
いるのだが、もう一つよくわかっていない。

泡が出て、茶色になってくる。
ただ、あまりやりすぎると、すぐに焦げが
進んでしまうようなのである。
この加減がもう一つわからないのである。

テキトウに加熱をやめ、ここにパセリみじん切りを
投入。

パセリも焦がしてはいけなかろう。
すぐ真っ黒になってしまう。

皿に盛り付け、上からソースをかける。

出来上がり。

ビールを開けて、食べる。

火はもちろん通っている。
OK。

そして、味。

ん!。

これ、ちょっと心配をしていたのだが、
鰤でも十分、いや、十二分にいける。

どうも鰤というと、しょうゆの甘辛が
あまりにもポピュラーで、鰤だったら
あれしかないように思っていた。

が、これ、うまい。
鰤のための調理法と思えるほど。
甘辛よりも、多少手間は掛かるが、まあ、
パセリさえあれば、それほど違わないが、
このくらいなら、やるべきであろう。
鰈、平目がフレンチでは定番なのでこればかりで
あった。

鰤がいければ、他の魚でもいけるのか。
例えば、鯵だったり、青魚でもいける?。
その他、なんだろう。
切り身でよく売っている、鰆(さわら)、
太刀魚、なんかも、いけそう?。
もしかして、なんでもいいのか。

ちょっと、目から鱗であった。

 

 

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