浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



立ち喰い鮨・浅草まぐろ人・上野広小路出張所

4793号

6月19日(木)第一食

さて。
なにを食おう?。

困ったら、鮨、だ!。

[浅草まぐろ人]の上野広小路

14時少し前、到着。

今日は、最高気温、33.5℃(13時22分)。
今週に入って、ずっと晴れて30℃越えの夏日。
昨日、一昨日は、真夏日直前。
梅雨前線もすっかり消えてしまった。

心配なのは、農作物。
野菜も、足りない米も。
稲にわるさをするカメムシは、高温に強いらしい。
温暖化、高温に本格的に対処するのは急務である。

ともあれ。
ウイークデーのこの時刻はすいていてよい。
先客は、一人だけ。

ビールをもらう。

まずは、いつも通り、白身といか。

いかはすみいか、なのだが、撮り忘れた。
すみいかは、なかなかのもの。
まさか、まだ生まれたばかりの新いかの時期には
早かろうが、なかなか小型のもののようで、よい
歯応え。

白身は、鯛と平目。どちらも、昆布〆。
ねっとり、うまい。

あれ?、またここも撮り忘れていた。
なにかというと、毎度お馴染み、しまあじ、かんぱち。

頼まないことはないし、食べた記憶ももちろんある。
頼む位置は、いか、白身の次。

そして、次。

左が、太刀魚。
もしかしたら、右はかんぱち、かも。(これは写真の見た目から。)
太刀魚は、例のバーナー。やはりいけない。にぎりにする
魚ではないのかもしれぬ。

さて、次。

いかニカン。
右があおりいかで、左がやりいか。

いかといえば、先に食べたすみいか。
江戸前にぎり鮨では、すみいかと決まっているし、
他のいかがあっても頼むことはないのだが、
ちょっと今日は頼んでみた。

いか、というのは、おもしろい。
どれも、微妙だが、味と食感が違う。
厚みが違う。まあ、もちろん、切り方にもよるが。
あおりも、やり、も、どちらも柔らかくあまいが、
違うのは、歯切れ。あおりは、天ぷらにもよくするが
歯切れも柔らかい。すみいかとやりいかは、歯当たりが
小気味よい。では、すみいかとやりいかの
違いはどうか。これは正直難しい。
言われず出されたら、わからないかもしれぬ。
気持ち、すみいかの方が、噛んだ後の食感が
多少堅いか。圧倒的に違うのは、やりいかは、
火を通しても堅くならないということ。
いかというのは、火を通すとほぼ皆、堅くなるが
すみいかだけは、なぜか柔らかいまま。

そして、次は、光三点盛。

左から、小肌、鰺、鰯。

小肌。この時期はしょうがないか。かなりでかい。
このしろ、と言うべき大きさか。
身は薄いのがよい。新子といって、小さいものを珍重する。
江戸前にぎりの場合、身が薄くこの魚の味を極力
抑えたものが、うまい、のしてきたし、私もそう考える。
鯵もうまいよいものであろう。また鰯は、入梅鰯といって
よいか、旬、で、あろう。

ビールを終えて、お茶と味噌汁。

味噌汁は、浅利。

光でなかった、〆鯖、

左は、いさき、右の白身はなんであったか。
忘れてしまった。
ここの〆鯖の〆具合は、決して浅くはないが水分多め。
ただ、この板さんのくせなのか、長く切っている。
やはり、江戸前にぎりでは、あまり長くするのは
もう一つ、と私は感じる。酢飯の大きさから
大幅にはみ出てはいけない。種が大きいのをみせる、
という方向のにぎりも東京でも昔からあるが、
やはり、味としても、適度なバランスをよしとする。

そして、貝。

平貝と煮はま。
毎度書いているが、平貝があれば、必ずもらう。
煮はまも同様。
サクサクとした食感が持ち味。
煮はまは、それこそ、江戸期からある鮨種である。
煮はまというが、今はゆでてつゆに漬け込んでいる方が
多いと思われる。
だが、今でも十分うまいにぎりだと思うが、あまり一般的
ではなかろう。握れるほどの蛤は、値が張る、
ということもあるのか。

軍艦。

生しらす
軍艦向きの種は、今日はこのくらい。

さて、かなり腹一杯。
最後は、まぐろ三点盛。

ここの看板、まぐろ。

赤身がわかりやすいと思うが、色が違う。
瑞々しかろう。
解凍ものではなく、生。生、というのはもちろん、
輸入ものではなく、近海で撮れたものということ。
中とろも大とろも、言わずもがな、まさに、堪えられぬ。

あー、調子に乗って、食いすぎた。
勘定は、6500円也。
もちろん、うまかった。
ご馳走様でした。


浅草まぐろ人

台東区上野4-4-1

 

 

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