浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



上野駅エキュート・洋食や 三代目 たいめいけん

6月15日(日)第一食

さて、改装中だった、上野駅構内エキュート
洋食や[三代目 たいめけん]。

あれ、どうなったろう、と、調べると、4月から
既に再オープンしていた。

行かなくちゃ。

ここ、知ってはいたが、あまり足を運んでいなかったが
昨年、12月、行ってみると、なかなかのもの。
特に、アジフライが秀逸であった。

行かなかった理由は、三代目、と謳っている意味が
よくわからなかったから。
と、いうのも、もちろん、[たいめいけん]は
日本橋昭和6年(1931年)の老舗。池波レシピ。

三代目は、ご存知TVなどでの露出も多い、黒いシェフ
茂出木浩司氏。

三代目といっているのは、本店とは違います、
黒い私がやってます、ということなのか?。
だからどう、なのか、もう一つ意味がわからない。
あるいは、なにか、偽物感?、逃げのような感じも受ける
ではないか。であれば、行くのなら、本店に行くべきか、と。

で、以前はわからぬが、この12月は、思いの他、ちゃんと
していた。
値段は、お高めではあるが、アジフライの大きさと
うまさには驚いた。

そんなわけで、三代目浩司氏はあんな感じでかなりの
疑問符もあったのだが、認識を改めた。

この日、日曜だが、日中、用があり、夕方17時。
曇りで、時折雨もポツポツ。
最高気温は29.2℃(16時38分)。
かなりの蒸し暑さ。

浅草口側のエスカレーターを二つ昇り、駅上のパンダ橋口。
入場券を買って、構内に入る。
こちら側からは、一番奥。

入って、奥のテーブルに案内される。

さて、なににしようか。

メニューを見ると、以前のアジフライはなし。

ここ、基本はオムライスがメニューの多くを
占めている。
まあ、一般的には、“ふわとろ”のたんぽぽオムライスが
人気でやはり、三代目、でも看板なのであろう。

私自身、オムライスの玉子焼きは“ふわとろ”よりも
書いている通り、よく焼いたものの方が、好み。
まあ、比較の問題で、別段、きらいではないが。

オムライスでなければ、ハンバーグ、あたり。

ん!。

これはどうか。

なにか、限定のようだが、スパイシー黒カレー
チキンカツオムライス、2,000円也。

写真では、ふわとろオムライスに大きなチキンカツが
のって、カレーソースがポットに入り別添え、と
いった感じ。

どんなものか。頼んでみよう。

この時刻でも7~8割は埋まっている。
なかなかの人気。

きた、これ。

チキンカツがのり、なかなかなボリューム感。
カツカレー的なことにもなるのか。

付いているのは、福神漬けと、キャベツの
コールスローのよう。

ポットのカレーを全体に掛けてみる。

アップ。

緑色の葉っぱはイタリアンパセリ

食べる。

まず、このカレーソース。
スパイシー黒カレーといっているが、カレーでは
あるのであろうが、欧風カレーでもなく、かなり
デミグラスソース寄り。
カレー風味のデミグラスソース。
だが、これはこれで、かなりうまい。

チキンカツの揚げ具合は堅めのサックりした衣で
流石のもの。
やはり、先日のアジフライも然り、だが、揚げ物
といった、洋食やとして基本的な部分はそうとうきちんと
押さえているといってよいだろう。

そして、オムレツの中のご飯。

これ、ちょっと驚いた。
ケチャップ、またはトマトライスではなく、白い。

ん!。そうか、バターライスだ。

ケチャップライスでもカレー味には合う、のだが、
考えたうえで、敢えて、味は抑えめのバターライスに
したのであろう。
なかなか細かい気の配り方であろう。

オムライスというのは、現代においては、様々な
ものが考えられている。
本所石原の[クインベル]などは、中がカレー味の
ドライカレーで、ふわとろオムレツで包み、トマトソース、
さらに外にデミグラスソース、という組み合わせ。
この組み合わせも秀逸。

三代目の出した答えが、こういうもの、であった
のであろう。

カツをさらに組み合わせたのはなかなユニークで
愉しいし、満足度も高い。

現代フレンチでもない、現代の洋食。
なるほど。

やはり、黒いシェフ三代目浩司氏、見直した。
なかなかよいのではなかろうか。

 

 

食べログ公式

上野7-1-1 エキュート上野 3F

 

 

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