4788号
6月5日(木)第一食
さて。
西浅草一丁目、浅草郵便局裏にある、新しいスパイスカレーや。
新しいといっても開店は2021年。コロナ禍もあったが、もう4年前。
このあたりも毎日のように通りかかっているので、なにかある、
というのは気付いていたのだが、スパイス系のカレーやであることも
知らなった。ただやはり、知らなければちょっと入りずらい。
いや、その前にここが飲食店であることすらわからなかもしれぬ。
が、ここがどうも最近話題らしいというので、
行ってみることにした。
この一角、浅草でもちょっと特徴的である。
現代の地図
住所はちょうど西浅草一丁目全体。
田原町駅、田原町交差点の北西の一角、で、ある。
(田原町交差点と書いているが、交差点に書かれている名前は
寿四丁目。南側が寿だが駅名でもあり、ここは田原町と呼ぶ方が
私はしっくりくるのでこれでいかせもらう。)
今は、浅草郵便局があり、北西に浅草本願寺がある。
国際通り、浅草通り、合羽橋道具街通り、本願寺裏の通りに
囲まれた一角。
本願寺は浅草本願寺ということもあるが、歴史的には東本願寺。
浄土真宗東本願寺派、信者は門徒と呼ばれる。
下に江戸の地図を出しているが江戸の頃から同じ場所にある。
戦争で焼けて鉄筋コンクリート造りだが、巨大である。
焼ける以前も、もちろん木造だが、この規模で、高い建物の
なかった当時は、浅草寺あたりからも大屋根がよく見えたよう。
この一角、ちょっと拡大していただくとお分かりになるが、
今も、本願寺以外にも小さい多数のお寺が軒を連ねている。
まさに寺町。
地下鉄銀座線が浅草と上野の間で開通したのは昭和2年(1927年)。
もちろん、我が国初の地下鉄である。
旧町はここは松清町。読みはマツキヨチョウ。
明治の地図を出してみよう。
これは明治40年。
[ガヤバジ]の場所と思われるところに★を入れた。
江戸の地図。
明治と江戸を比べていただくとある程度お分かりになると
思うが、お寺の名前、位置などほぼ変わっていない。
本願寺の表門前に、門跡前、との書き込みがある。
これがここの通称。門跡がここでは本願寺のこと。
この表門と北東側の裏門に囲まれた部分が本願寺とその塔頭、
支院、などと本願寺関係の施設。
今の田原町交差点側の清光寺、大松寺、崇福寺の三か寺は
本願寺とは無関係のお寺。
江戸期はここすべて寺の土地でいわゆる町ではないので、
正式町名はなく、明治以降に松清町となっている。
これは東南の大松寺と清光寺の松と清を取って、松清町、と。
いわゆる町ではないと書いたが、大松寺と清光寺前に
門前と書かれているが、これがお寺が町人に貸し出している
土地や家作、長屋といったものになる。まあ、お寺の
副業である。
浅草本願寺は、境内も広いので、江戸期朝鮮通信使が朝鮮から
将軍に訪問していたが、その一行の宿舎として使われるのが
通例であったとの記録がある。
さてそんなこの街だが、[ガヤバジ]。朝から15時までで
営業時間はちょっとイレギュラー。
日が出て暑い。最高気温28.9℃(13時15分)。やはり夏日。
13時半頃到着。
ここは郵便局の一本裏の通りから人一人が通れる細い通路を
北へ入る。小さな木製の看板があるだけなので、かなり
わかりにくかろう。この不自然な土地建物の造りは、
先に書いたように、元お寺の家作であったからではなかろうか。
突き当り入ると、以前なにか、呑みやであったのを居抜きで
入ったのか、窓のない小さな店。インドの女性一人で
やられているよう。お客さん一人も女性。
カレー2種にご飯、おかずの付いた、プレート1,400円也に
してみる。
カレーは豆のものとチキンのもの。
豆はレンズ豆か。
どちらもスパイスは効いているが、ほぼ辛くない。
インド系のスパイスカレーとしてはかなりレアであろう。
(辛みを足してもらうことはできたようだが。)
女性らしく、優しい?。わからぬが、意外にインドでも
辛くないものもあるのであろう。なんでも情報によれば
特にアレンジはしていないとのこと。
そういえば、スリランカ、モルディブは行ったことがあり、
ローカルな人の食べるものかはわからぬが、カレーは
食べたことがある。しかし、インドには未だ行ったことがない。
一度行った方がよいのか。いや、この年齢でなにもそんな
ハードなところに行かなくともよいか。
また、ここのカレー、口に残るホールのスパイスがない。
これ日本人的には食べやすくてよい。これもアレンジ
していないとすると、こういう作り方もあるのであろう。
まあ、自分で作る時にもホールで使うことになっている
スパイスはホールなのだが。
ともあれ。
ご飯はいわゆるバスマティライス(?)。
タイのジャスミンライスとインドのバスマティライスと
どれほど違うのか、おそらく香りが違うのであろうが、
私など目隠しで出されたらわからない、いや、ちゃんと
紹介されてもわからぬかもしれぬ。炊き方の違いも
あるやもしれぬし。
サラダと上右がマサラエッグ、カレー味のゆで玉子。
カレー味とゆで玉子というのは、なかなか難しい。
日本だとしょうゆだが、カレーは味が染みない?、
と思ってきた。
だがこれ、西インドではこういうものがある、のであろう。
ちゃんとカレー味のゆで玉子になっている。
ちょうどセンターにあるのがチキンティカ。
チキンティカとは、ほぼタンドリーチキンと同じ、でよいのか。
まあ、ヨーグルトカレー味のソースに漬け込んで焼いたもの。
ただ、ちょっと違うのはなにか衣のようになっているよう。
そして、上になにか黒いソース付き。
よくわからぬが、うまい。
以上。うまかった。
ご馳走様でした。
この女性、とてもにこやか。
インド料理店で女性がやられているだけでも、珍しい。
お客も女性が多いようだし、このあたりが人気なのか。
台東区西浅草1-6-2
03-4362-8150
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