浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



断腸亭イタリアへ行く その31 ミラノ14~帰国

2月25日(火)

さて。帰国の日。

ミラノの空港は二つある。(正確にはベルガモ方向にももう一つあり三つ)

パレルモからミラノまできたのだが、こちらはAeroporto di Milano
Linate/ミラノ・リナーテ空港。市内までは地下鉄ですぐ。

帰りは、Aeroporto di Milano Malpensa/ミラノ・マルペンサ空港。
どちらも国際空港だが、リナーテは国内線中心。国際線は
マルペンサで、ここはちょっと離れている。
ミラノなので、ご存知、CMでもやっているANA。
出発は10:30なので、早い。

マルペンサ空港までは、ミラノ中央駅から列車で1時間ちょい。
慎重な内儀(かみ)さんは、昨日のベルガモの帰りに切符を駅で
買っていた。

と、それはよいのだが、出がけに大トラブルがあった。
これ、ちょっとおもしろいので、書いてみる。

泊まっていたマンゾーニ通りの部屋には鍵が三つある。
パレルモもそうであったが、イタリアの建物は、建物に入る
鍵があり、さらに部屋の鍵があり、分かれている。そして、ミラノの
部屋はさらにもう一つ、外のマンゾーニ通りから敷地に入る鍵があった
のである。部屋を後にするにあたり、鍵3つは部屋のテーブルに置いて
いかなければならない。
外界との鍵、建物の鍵、部屋の鍵。
部屋の鍵以外は、通常ウィークデーの昼間は開いているが、夜から
営業時刻前の朝までは締まっている。
建物の鍵は、中から外へは鍵なしで出られる。
が、外界との扉は、鍵なしでは外に出られない。

問題は、最後の外界との扉。昼間だとなんの問題もない。
鍵を部屋に置いてくると、ここは出られない、ということなのである。
荷物を持って、鍵なしで最後の扉まできて、気が付いたのである。
この状態だと外界に出られない。
その上、真ん中の建物に入る扉は、一度閉まると、外側からは
開かない。まあ、当然だが。おわかりになろうか。
つまり、外界との扉と、建物との間で鍵なしで閉じ込められて
しまったのである。

そのうち、トイレには行きたくなるし、、、。
いずれ、管理人さんか、誰かが外からきて外界との扉が開くはず。
これを待たないといけない。
果たして、それで飛行機に間に合うのか。
まさに、絶対絶命。どうする!?。

どうなったのか。結果は、ほどなく出られた、のである。
人がきたわけでもなかった。塀を乗り越えるなど、あからさまな
不正はしていない。どうしたら出られたのかの詳細は、セキュリティー
の問題なので、書かない方がよいだろう。だが、奇跡的であった。

ともかくも、複雑だが、あらかじめ、ここまでのことは予測はできて、
部屋の管理をする会社と相談をして解決策を得ておくべきであった
のだが、まあ、そこまで頭が回らなかった。
ともあれ、こういうこともあるということは、覚えておかねば。

スーツケースを引っ張って、地下鉄に乗り、中央駅まで行って
なんとか空港行きに乗って、無事到着。
結局、予定通りであった。

空港に着いて、チェックイン。
ビジネスクラス

ラウンジへ。

サンドイッチとビール、水。
水は、フィレンツェで飲んだ、Aqua Panna/アクア・パンナ。
ビールはKozel/コゼルという。初見。これ、チェコのもののよう。
味は、特に変わった感じはしなかった。
で、これが調べると日本のアサヒの傘下のよう。へーびっくり。
むろん知らなかった。また、それがミラノにあるのも不思議。
と、思ったのだが、Kozelはアサヒの傘下なのだが、ロンバルディア
地方で創業した、Peroni/ペローニというビールメーカーがありここも
アサヒの傘下で、兄弟会社という関係になるよう。それで
ここにあるのかもしれぬ。Peroni、というブランドはあまり記憶に
ないのだが、イタリアで最も売れているペールラガーとのこと。
今回もクラフトビールも含めて数多くのブランドを呑んだが、なん年か
前も含めて一番よく見た印象があるのは、Moretti/モレッティ
日本でもモレッティは見ると思うが、一番売れているブランドでは
なかったのか。ちなみにモレッティは今、ハイネケン傘下のよう。
世界のビールメーカーの関係図、こんなことになっていたとは。
まあ、今回、そういえばレストランなどで同じブランドが出てきた
ことはほぼなかった。日本のように3社、4社でほぼ独占なんと
いう方が例外なのであろう。

ボーディングも近くなったので、待合へ。

ミラノファッションウイーク。今日から。
そういえば、こうしたサイネージで、来年のミラノ・コルティナ
オリンピックのものも市内でよく見かけた。

ボーディング。

さすがに、CAさんは皆日本人。

洋食も選べるが、せっかくなので日本食
ただやはり、特にイタリア滞在10日間だが、食い物は
皆うまかったし、特に日本食が恋しかったということも
なかったのだが。

アミューズ

シャンパンもあったが、日本のビール、プレモル
イタリアのビールをもちろんずっと呑んできたが、
これもあまり違和感を持つことなかった。アルコール度数は
ヨーロッパのビールは高いものもあるが、イタリアのものは
一般的にはそう高くはないのが特徴かもしれぬ。

ミニパプリカのクリームチーズ詰め、サラミと2種のオリーブの
ピンチョス。

なんかお洒落。
やっぱりイタリアのものであろう、サラミがうまい。

前菜、といっているもの。手前中央の皿のよう。

玉子カステラ、フォアグラゼリー寄せ、帆立貝柚庵焼き
あんず蜜煮

これがメニュー、品書きに書かれているものだが、
なぜか、書かれていないものがある。
右、天ぷら、帆立とあんずの上に、鴨肉。
左のガラスの小鉢。これ、定かではない。
赤いのはミニトマトと、鶏を細く切ったものであったろうか、
煮合わせたもの。

左上、小鉢 
胡麻豆腐 美味出汁

右上、炊き合わせ
海老と野菜の炊き合わせ

海老、筍、里芋、いんげん、高野豆腐、にんじん。

調理は、ミラノで行っているのであろう。
筍、里芋、高野豆腐はイタリアにはまずないはずなので、
日本から送っているのであろう。

 

つづく

 

 

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