浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



断腸亭イタリアへ行く その1 フィレンツェ

4731号

2月15日(土)

さて。
若干のお休みをいただいたが、今日から再開。

この休み期間中、私は、内儀(かみ)さんと
冬のイタリアへ行ってきた。もちろん、ただの旅行。

コロナ直前、行く予定にしていたのだが、
中止になっていたもののリベンジではあった。

フィレンツェに入って、シシリアのパレルモ、そして、
ミラノに移動。それぞれ3、4日。そんな予定。

まあ、私のことなので、観光もあるが、
食べることが主要な目的ではある。

イタリアというのは不思議な国である。

ローマが首都であり、紀元前の古代ローマからの都ではあるが、
長いこと各都市が独立をしており、イタリアとして
統一されたのは、長い歴史の中でつい最近、第一次大戦後。
それで、ご存知のように、各主要都市がそれぞれの歴史と
文化があって、おもしろい。各都市に重厚な世界遺産
散らばっている。

フィレンツェメディチ家ルネサンス
ミラノはパリと並んで世界的なファッション、デザインの都。
水の都、ヴェネチアも中世から地中海で強大な力を誇った。
ちょっと色は違うが、南部の主要都市ナポリも忘れては
いけなかろう。

つまり、これらの街どこへ行っても見るべきものが
あまたあるわけである。世界的にもこんな国は、ほぼなかろう。
我が国だと、首都である東京、古い都京都、同じく奈良、、
大都市である、大阪、名古屋、、、?。
最近は地方都市も海外観光客に注目をされているが、
まあ、イタリアの各都市の歴史の重みには、到底
太刀打ちはできなかろう。

その中で今回、選んだ三都市、フィレンツェとミラノは
どちらかといえば、文化と食い物。
イタリアは南北の差があり、北部の方が栄えている。
歴史的にも現代も。ちなみにミラノ、ヴェネチアトリノ
などが北部。ローマ、フィレンツェなどが中部。南部はナポリ
だが、シシリアも入るか。

パレルモはひょっとして知らない方もあるかもしれぬ。
シシリアの北岸の州都。シシリアには、随分以前だが、
南のリゾート、タオルミーナへ行ったことがあった。
ここは映画の舞台にもなって世界的に有名だが、雄大
エトナ火山と地中海の美しい海、ギリシャローマ時代の
遺跡もありリゾートとしては、素晴らしいのだが、なぜか
食い物がもう一つであった。
後で聞くと、観光客向けでかなりテキトウであったよう。
であれば、普通のシシリアの街がよかった、と。
イタリアという国は、街のなんでもないトラットリアが
十分うまい、と。
もう一つ、パレルモといえば映画「ゴッドファーザー」。
ゴッドファーザーⅢ」ラスト近くの、重要な舞台に
なっている劇場はパレルモ。これを是非見たかった。
そして、ここで出てくるキーになっているシシリア名物の
お菓子、カンノーリを本場で食べてみたい、と。
カンノーリというのは見た目では細長く巻いた焼き菓子に
クリームのようなものが入っているもので、東京でも探すと
買えるようだが、食べたことはない。
こんなところがパレルモを選んだ理由。

フィレンツェとミラノは、日本でミシュラン星付きの
レストランをネット予約をしておいた。
パレルモミシュラン星付きは一軒だけあるが、ここは
予約が一杯なのか不可で、ノープラン。

余談だが、東京というのはミシュラン星付きはかなりの
数がある。これは、かなり稀有な例のよう。イタリアは
ローマでも、フィレンツェでもミラノでも実のところ
数軒しかない。ミシュラン東京が誰の目線で選ばれている
のかは謎だが、やはり公平に見て、東京の外食のレベルは
世界的にも高いといってよろしかろう。

ともあれ。
移動とホテルはすべて内儀さんが手配した。
フィレンツェに入り、パレルモ、ミラノの順。

フィレンツェのダイレクト便はないようで、エールフランス
パリ経由。

羽田発、夜遅い便。ビジネスクラスを取った。
時間が長いので、やはりでも多少でも広い席の方がよい。

パリまでの所用時間は13時間20分。北極海経由。

カムチャツカからベーリング海峡
北極海グリーンランド

地球を北極から見ることはないので、かなり新鮮である。
このルートが早いのか。

機内食、一食目。

流石、エールフランスシャンパンをもらって。
beef or chicken なのだが、私はビーフ

「牛肉のきのこソース添え、彩り野菜とローストポテト」。

ペンネのクリームソース和え、ひらたけとアスパラガス添え」。

付け合わせは「野菜、雑穀、ナッツのサラダ」。
「チーズ」「チョコレートタルトレット」。

映画は邦画一本、洋画一本視たのはずなのだが、
おかしなものでまったく覚えていない。たいしたことも
なかったのであろう。

二食目、朝食。

紙の手提げ風ケース入りでこんなところもお洒落。
一口食べてしまったが、クレープで肉野菜を
包んだもの。フルーツ、ヨーグルト、パン、
りんごジュース。

パリ、現地時間5:45着(以下現地時間)。
日本ではそうでもなくなっているがシャルルドゴール空港の
手荷物検査はやたらと厳格。ベルトを外し、PC類、歯磨き
チューブなども全部出さねばならなかった。
パリからフィレンツェはアルプスを越えて2時間ほど。

フィレンツェ着、9:05。

よい天気。なかなか寒い。乾燥もしているのか。
フィレンツェ空港は小さい。小さなショッピングモールほど。
宿泊地の市内まではどういけばよいのか。
内儀さんはノープランだったようで、とりあえず、
空港に駅があるトラムに乗ってみよう。旧市街には行く
のであろう。

 

つづく 

 

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