4232号
12月19日(月)夜
新潟では、急な大雪。
こっちもかなり寒くなった。
ただまだ、寒中ほどではないのだろう。
まだまだ寒くなると思うと、少しおそろしい。
まあ、むろんのこと毎年の冬がくるだけだが、
年齢(とし)のせいであろう。
少し、シャントせねば。
それにしても、来年は還暦。
我々の世代も、いよいよ、である。
むろんいつかはくるのだが、一方で、まさか、
という思いもある。
1963年(昭和38年)生まれ、兎年。
就職の頃は新人類などと言われた。
また、雇用機会均等法元年でもあった。
20代はバブルと、バブル崩壊。
還暦の件、一度、じっくり考えなければいけなかろう。
ともかくも、今日は本編。
こう寒いと、思い付いたのは、煮込み。
煮込みといえば、むろん、他のものではない。
モツの煮込み。
もはや居酒屋、呑みやの、伝統的つまみ、
といってよいだろう。
私の場合、競馬場周辺の呑みやが、なぜか真っ先に
思い浮かぶ。
まあ、いかにもそんな感じの酒の肴であろう。
いつも大量に作ってしまうので、今日は少量。
ミニスーパーでパック入りの豚白もつ、それから豆腐、
こんにゃくも。
ほんとうは文字通り煮込まなければいけないが圧力鍋。
にんにくは一片スライス。
生姜を数枚、スライス。
圧力鍋に水、モツを入れ、にんにく、生姜。
味噌。味噌は信州味噌と残りわずかな八丁味噌。
しょうゆ。いつもは白モツに脂が出るので生のシロコロ
を入れていたが、代わりにラードを少し。
それから、日本酒、マデラ酒。
このレシピは遥か昔であるが、森下の[山利喜]の
ご主人がNHK「今日の料理」でやっていたもの。
[山利喜]は有名居酒屋だが、煮込みも看板。
ご主人はフレンチの修行をされた方で、
煮込みにポートワインを入れる。
今回は、マデラ酒があったので、近いものなので
入れてみよう。
お!、そうだ。みりんも入れてみたらどうだろうか。
実は、古くなって色が赤くなってしまった
みりんがあって、早く使ってしまいたいのだが、
なかなかなくならない。
みりんは変色しても、まあ、あまりよろしくはない
のであろうが、酸っぱくもなっておらず、毒ではない、
ようなので使っている。
ちょっと、どぼどぼ、と、たくさん入れてみる。
マデラ酒もみりんも、甘い。
モツ煮込みというのは、塩味だけでできている
ように思われがちだが、甘味も必要なのである。
今までは、ポートワインは、赤ワインで
代用していたので、砂糖を入れていたくらい。
煮立てて、
アルコールを飛ばさねば。
ある程度煮て、ふたを閉める。
加圧。
圧が上がって、5分。
火をとめて、30分。放置調理。
この間に玉子を2個ゆでる。
10分。完全に冷やして、皮をむいておく。
ふたを開ける。
なんだか、煮汁が赤い。赤いみりんの効果か。
豆腐とゆでた玉子、こんにゃくはちぎって入れる。
味見。
うーん、甘いことは甘いのだが、それ以上に妙。
みりんとは特定できないが、妙な味。
まず、塩味が少ないので、信州味噌、しょうゆを追加。
甘辛はバランスが取れた。
まだ妙だが、豆腐と玉子もあるので、このまま煮含める。
一度煮立てて、火を止め30分放置。これを二回ほど。
豆腐、玉子にも色が付いてきた。
だが、味はやっぱり妙。どう妙なのかいわく言い難い
のだが。
ん!、そうだ。
ローリエを入れてみようか。
本来の[山利喜]のレシピでは、ローリエ、
ブーケガルニも入った。
であれば、タイムも入れてよいだろう。生はないので
パウダーのものを少々振り入れる。
10分ほど煮込む。
味見。
ん!。これはよいぞ。
和でも洋でもない味だが、さっきからの妙な感じは
消えている。
タイムとローリエは成功だ。
よし、これで完成にしよう。
食べるのは、さらに1時間後。
ねぎを刻んで、盛り付け。フランスパンが一切れだけ
冷凍庫にあったので、トーストして出す。
ビールを開けて、つまむ。
完全に怪我の功名なのだが、かなり新しい
モツ煮込みができた。
みりんたっぷりに、マデラ酒、信州味噌。
そして、ローリエにタイム。
これが[山利喜]の味ではないと思うが、かなり
複雑でおもしろい煮込み。
もう一度、これができるかどうか、怪しいが、
煮込み、成功、である。
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