浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



カレー・デリー上野店

4122号

7月5日(火)第一食

さて、酷暑となると、ここである。

上野の[デリー]。

もちろん、ここのカシミールであるが。

暑い時には、辛いカレー。

断っておくが、私は激辛好き、ではない。
いやむしろ、駄目である。
依然、流行っているのであろうが、興味もない。

むろん、ただ辛ければよい、というものではない。
うまくなければ。

実は、[デリー]、土曜日にもきていたのである。
しかし、13時をすぎていたと思うのだが、
角の路地まで列。

あきらめて、秋葉原のアトレに入っている[エチオピア]へ
自転車をシャカシャカこいで、行っていたのである。
ただやはり、本店でなければここはもう一つ。
食べたことがある方はお分かりであろうが、
ここのカレーの特徴は、クローブが強いこと。
これがうまい、のである。
支店はどこか別のところで作って運ばれてくるのか
こうしたスパイスの香りが弱まっている。
いわゆるスパイスカレーの宿命であろう。
香りはすぐに飛んでしまう。
むろん、わかっていたのだが。
酷暑だが、駿河台下の本店まで行くべきであった。

と、いうことで、ウイークデーに上野[デリー]
リベンジ、で、ある。

ちょっと時刻を外して13時すぎにきてみた。

最近、グーグルマップに店の混雑状況、
それもライブ、というのが出ている。
見たことがある方もあるかもしれぬ。
これ、どのくらい参考になるのであろうか。

「通常と比べて混んでいません」との表示をみて
きてみたのである。

だが、着くとやっぱり列。
ただ、土曜日と比べると人数は半分ぐらい
かもしれぬ。店前だけ。

今日は曇りで時折、パラパラ雨。
台風は九州で温帯低気圧に変わったが、
予断は許さぬかもしれぬ。

まあ、この天気であれば、立って待てる。

昼は特に回転も速い。
どうであろうか、10分は待たなかったのでは
なかろうか。

入って、カウンターの奥から二人目の位置。

ここは日替わりというのがある。
定番のメニューを少しアレンジしたもの。

カシミールのアレンジの日もあるのだが、
今日は牛ほほ肉のコルマ。

で、あれば、ノーマルなカシミールがよかろう。

また、コースというのかセットがいくつかある。

夜であれば、タンドリーチキンにビールの付けられる
セットでもよいのだが、昼なので、カシミール
単品。

きた。

アップ。

ダークブラウンの色。
そして、この香り、で、ある。

唐辛子系の辛みの香りもあるのだろうが、
カラメル、というのか、焦げた香り。

このカシミール独特の香りである。
これが食欲をべら棒にそそる。

だがまだ。
きゅうりのピクルスと、玉ねぎのアチャール
ご飯の脇に取る。
アチャールというのはインドの漬物で唐辛子と
レモン汁で玉ねぎをしんなりさせたもの。
これは必ず取る。

そして、スプーンに取ったご飯にシャバシャバの
カシミールを一匙かけて、口に入れる。

そうそう、この味。この辛み。
コロナ禍もあって、かなり久しぶりであったか。

シャバシャバがよい。

やはり、日本にも、インドにも、
どこにもない味、で、あろう。

インドの人が食べたらどう思われるのであろうか。
かなり辛いが、インドネイティブな味ではなく、
日本人に合わせられたもの、なのであろう。

そして、ご飯、飯に合っている。
堅めにうまく炊かれた飯にこのシャバシャバが
黄金の組み合わせであろう。

骨付きの鶏肉も、うまい。

食べ終わるのが、まったく惜しい。

汗はかいたが、辛さは以前よりも今日は
多少、マイルドに感じた。

舌が痺れて、頭まで痺れてくる。
ビールなど呑みながらだとなおさらなのかも
しれない。
味が変わったのではなく、体調にもよるのだろう。

ともあれ、酷暑のカシミール欲は大いに
満たされた。

ご馳走様でした。
変わらず、おいしかった。

 

文京区湯島3-42-2
03-3831-7311

 

 

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