浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



浅草田原町・焼鳥・鳥なお その1

5月1日(日)夜

さて、浅草田原町の焼鳥[鳥なお]。

田原町というのは駅名だが、江戸から続くこの一角の
旧町名で、今の住居表示は雷門1丁目。

地下鉄銀座線田原町駅の北東の一角。
ちなみに、雷門というのは、ご存知、浅草寺
門の名だけで、町名はどこにもなかったのだが。
田原町の町名の由来は、もともと浅草寺領の田圃
あったから、という。やはりこのあたりも低湿地で
あったのである。

この店は数年前からミシュランピブグルマン。
知らなかった。
日本のミシュランは、書籍自体は売られておらず、
ネットのみで、金を払ってネットの会員には
なって、台東区の掲載店は見ていたつもりであった。

22年版から運営が変わったようで書籍が出ているので
買ってみてやっと見つけた。
ネットというのは、意外に網羅的に全体を見る、
ということには弱点がある。
まとめサイトが流行るわけである。

店の前は毎日のように通っていた。
小さな店だが、存在は知っていた、、、
いや、目には入っていたというところか。

ともあれ。
日曜営業で、この連休もやっている。
浅草もこの連休、かなり人が出ているので
ダメ元で当日TELを入れるとやはり満席。
だが二回転目がありそうで、近所であることをいうと
あいたらTELをくれる、ということになった。

で、20時半、連絡が取れ、タクシーで向かう。

田原町の交差点で降り、通りを渡り裏通り。
暖簾を分けて、入る。
お待たせして、申し訳ありませんと、
丁重に迎えてくれる。

若いご夫婦であろうか、二人でやられている。
カウンターのみ、10席ちょっとであろうか。
奥に長い。
まだ真新しいが、内装はお洒落すぎぬのも
好感が持てる。
開いている一番奥へ。
背もたれのある高めの椅子に掛ける。

飲み物の品書きだけくる。

まずはやっぱりビール。
生、エーデルピルス。サッポロのもの。

ここは、おまかせのみ。4,800円也。
リーズナブルではなかろうか。

さて、一品目。

焼鳥ではない。

里芋のすり流し、とのこと。
割烹メニュー。
焼鳥や、の看板を掲げているが、ご主人はちゃんとした
和食の修行をされた方なのであろう。

冷製ではなく、温かい。
里芋のおかゆのような感じ。
蓮根も入っているよう。
上品、で、ある。

すり流しというのは、皆さんも食べられたことが
あるかと思うが、まあ、和風ポタージュスープ
といってよいかもしれぬ。
すり下ろした野菜と出汁などで作る椀物。
ポタージュとの違いはもう少し荒めで、むろん、
基本乳製品は入らないので、すっきり淡泊。

二品目。

アスパラガス。
塩だけ、のよう。季節、で、ある。

ちょっと時代の付いた姿の素焼きのような皿も
味わいがある。
センスであろう。

三品目。

最初の串もの。
カウンター上段の黒い木の板に置かれる。
塩で、鶏、、、、だったのだと思うが、時間がたって
忘れてしまった。(見た目、ももか。)

四品目。

またまた、塩で、鶏。
(まったく覚えていない。)

ビールから、レモンサワーに。

グラスは薄口のビールグラスの程度の
小さなもの。

五品目。

薄めだが、たれ。
これは覚えている。
たれだが、濃くはない。
なんとかハツ、といっていたような。
柔らか。

ハツでも柔らかい部分なのかもしれぬ。
また、これだけに限らずが、火の通りも
絶妙なのであろう。

六品目。

またまた、焼鳥以外のもの。

おひたし、といってよいのか。
青味は、わさび菜で大根おろしで和えているか。
鶏のささ身入り。
しょうゆは入っていない。塩なのか。
これもまた、上品。

基本ここ、上品。
そして、出てくるタイミングが間延びせず、よい。
二人だけでやられているのだが。

 

つづく

 


公式(食べログ)

050-5593-4854
台東区雷門1-5-9 いさよビル 1F

 

 

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