浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



豚と大根の煮物

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3980号

11月29日(月)夜

午後、出掛けて、帰り、
佐竹商店街のスーパーに寄る。

と、大根がかなり安い。
一本60円ほど。

今、大根はこんなに安かったのか。

おろしで食べてもよいし、買おうか。

だが、今日はなんにしよう。

どこのスーパーでもそうだが、動画付きの
広告端末が置かれている。
うるさいほど。

A社の「豚バラ白菜」。

あ、そうか。
このA社のシリーズには豚バラ大根、
というのがあった。

CMでやっていて、以前に一度だけ買って作って
みたことがある。

小池栄子さんが「私に10分だけ時間をください」と
いっている、あれ。

10分で、大根の煮物ができる、というのは、
驚異的ではないか。

一体どうするのか。
興味を抱き、買ってみたのである。

大根は1~1.5cmの銀杏切り。
けっこう厚い。

ポイントは、先に大根だけ油で焼くのである。

大根を焼いて一度取り出し、肉を入れ、炒め、
大根をもどし、調味料を入れて煮る。ここが10分。

これで十分煮え、味が染みる。
豚肉と大根の甘辛煮というのは、うまい。

正確には、10分以上かかるのだが、まあ許容範囲
ということか。

A社のこのシリーズは10分でできる、というもの。

調味料はともかく、10分で大根の煮物を作る
ということをかなり研究されたのであろう。

先に大根を油で焼くという工程。
そして、フライパン一つでできる、という
利便性。

今、こうした調味料だけでなく、様々な食品が
昔から考えると大きく進歩している。
考えられないくらいであろう。
例えば、コンビニのPBの100円のお菓子なども、
以前は、かなり粗悪なものと決まっていたが、
今は、かなりうまい。
実際には、ナショナルブランドメーカーが
作っていることが多いのであろう。
ポテトチップスなど海苔しおでよい。
PBで十分うまいのである。
日本のコンビニなど流通も含めて、食品関連
企業の優秀さということであろう。

ともあれ。

豚大根にしよう。

バラ肉は高いので、こま切れを買う。脂もあるので問題なかろう。

むろん、調味料は買わない。
家にあるもので十分。

帰宅。

一応出汁を取ろうか。
少量でよいので、鍋で鰹削り節で取る。

大根は必要な分だけ輪切りにし皮をむき、そこから
銀杏切り。

豚肉細切れも一口に切っておく。

フライパンで大根を焼く。

油は、サラダオイルに胡麻油をちょっと足してみる。
相性はよいだろう。

両面、軽く焦げ目が付く程度まで。

これ、実際にはちょいと時間が掛かる。

一度、大根を取り出し、豚肉を炒める。

火が通ったら、先に取った鰹出汁、

しょうゆ、酒、砂糖。
味見をして煮詰めながら、煮る。

大根の葉っぱも添え物にしよう。
細かく切って、レンジで火を通しておく。

大根と豚は、仕上げにみりん。
みりんを入れると肉が堅くなるというので、
仕上げにしている。

大根に味が染みれば出来上がり。(一応、一切れ食べてみる。)

盛り付け。

ビールを開けて食べる。

なかなか、うまく煮えた。
大根にもよく味が染みている。

気持ちつゆが濃かったが、まあよし。

大根には濃いつゆ、そして脂が合う、
ということであろう。

10分かどうかは微妙だが、大根を早く煮るために、
先に油で焼く。
ここにたどり着いた、A社さん、流石である。

 

 

 

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