引き続き、白魚。軍艦巻。
赤酢の酢飯作り。
炊き上がり、赤酢を混ぜ入れたところまで。
タイマーも切れて、酢飯完了。
手を湿らせ、一つ分にぎり、わさびを置き、
海苔を巻く。
海苔は今回は六つに切った。
今は、これが鮨やの標準であることは
間違いないと思うのだが、前回の四つ切のところも
あったような気がするのである。
特に、古い江戸前仕事を標榜するところ。
ただ、四つ切の場合、酢飯を高めににぎる。
こうしないと、前回のように、海苔の上に
種が出てこない、、、と、まあ、そんなことに
なっていたのであった。
ともあれ。
ここに洗った白魚をのせる。
六つ。
アップ。
やはり白魚は、生がうまい。
生がうまいのであれば、刺身で食えばいいじゃないか、
とも思うのだが、それはそうでもない。
刺身は刺身でよい。
だが、軍艦巻の鮨にする意味は確かにあろう。
酢飯とともに食べることでよりうまくなる。
毎度書いているが、魚をにぎりの鮨にする意味、である。
刺身で食べるよりも、また別の味に変わる。
うまみが増す、ということが起こるのである。
従って、種ばかり、でかく切るのはこれに反する。
適切なバランスが必要なのである。
ただ、すべての魚が酢飯に合っているのかといえば、
もちろん、そんなことはない。
私は赤酢の酢飯を使っているが、赤酢に合うのは、
切っただけのものよりは、煮たり〆たり、仕事を
したものの方が、より合う。
地方へ行くと、そこの地魚など、なんでも
にぎりずしにしているところがあるが、
そんな単純なものではない。
まあ、突き詰めると、そいういうことになると
いう話である。
白魚の場合は赤酢の酢飯に合う。
白魚ははらわたもそのままなので、微かな苦みが
ある。これが赤酢の酢飯が包み込む、というのか、
懐が広いというのか。
ノーマルな白い酢飯よりも、で、ある。
さて。
軍艦を食べ終わり、続けて、天ぷらにかかる。
大根をおろし、天ぷら油を揚げ鍋に用意し、余熱。
天ぷら油は、フライ用とは別に、胡麻油主体のものを
冷蔵庫にストックしてある。
ボールに玉子一つ、氷二つ、水。
天ぷら粉を加え、軽く混ぜ、全体量の
バランスもみながら、水も足し、調整。
白魚はかき揚げにはしない。
少しばらけるくらいに揚げるのがよいだろう。
かき揚げの衣は少し堅めにするが、そうでもでもなく、
ノーマルなかたさ。
白魚も入れる。
油温はガス台で180℃に固定。
投入。
プロは白魚は半生ではなくわりにしっかり揚げていたと思う。
ただ揚げすぎではなく、そこそこふんわり。
そこを目指す、のではあるが、難しい。
少量ずつ揚げればよいのだが、
量を入れると油温が下がり、時間ばかりかかってしまう。
とりあえず、揚げあがり、天つゆ、これもいつのも
桃屋、を皿に取り用意。
平皿に紙を折って敷く。
ちょっと凸凹した揚げあがりになってしまった。
まとめて置いているのでわかりずらいが、
全部が固まったかき揚げではなく、
そこそこばらけている。
アップ。
白っぽいものも見えると思う。
これがノーマルからちょっと浅めになろうか。
ふんわり。
そして、ちょっと強めに熱が入ったものもある。
意図したわけではないのだが、
なにか、実験のようになってしまった。
ふんわりノーマルなもの。
ここを目指すとすると、書いたように、少量ずつ
火の通り具合をみながら揚げなければいけないので
手間がかかるのだが、大根おろし、天つゆで食べると
白魚が淡泊なだけに、ちょうどよく、うまい。
まあ、これが100点満点の白魚天なのであろう。
だが、今日、発見したのだが、火が強めに入ったもの。
これはこれで、うまい、のである。
ちょっと、干桜海老のかき揚げのよう。
水分が抜けているので、ちょっと苦みのある
はらわただったり、微かな骨だったり、小魚らしさを感じる。
もちろん、小さいので邪魔になるわけではない。
まあ、偶然の産物でプロはこんなことはしなかろうが、
いろんな食感、味が混ぜっており、うまいし、
愉しい、白魚天になった。
いやいや、かなりたのしめた、
(仮)江戸・東京の魚、白魚、で、あった。
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