浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



豚せいろ~ガスパチョ

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6月30日(火)第一食、第二食

また雨。

まあ、梅雨なのだから仕方ないのだが、
自転車に乗れない。
どうしても、出るのが億劫になる。
もう今日は、家にいよう。

第一食、昼はそば。
豚せいろ。

まだ、生わさびがある。
今、二本目だが、一本はわるくせず使い切った。
特別なことはしていないが、意外に、もつものである。
おろし終わったらきれいに洗って、ラップに包んで、
さらにビニール袋に入れて野菜室保存。

生わさびだと、やはりそばが2ランク程度は
グレードがあがるような気がする。

そばはスーパーの生そば。

生わさびがあるので、生そばも常備。
まさに、クセになっている。

ハナマサで300円程度と格安になっていたのだが
平時に戻れば、値上がりどころか、並ばないのであろう。

吉池の地下ならば以前から定番で置いてある。
小さいものが倍以上するが、こうなったら、
ずっと常備してもよいかもしれぬ、などと考えて
しまう。
刺身は毎日は食べないが、そばは、毎日でも
食べられる。

そばと生わさび、そしてそばつゆ。
まあ、皆さんご存知の通り、この三つの相性というのは、
格別である。あの香り。
そばは江戸期の江戸でも盛んに食べられるようになったのだが、
わさびもあったのであろうか。

調べると、わさびというものは江戸初期、駿河
「安倍川上流有東木(うとぎ)」で栽培が始められたという。
わさびの葉っぱが、徳川家の家紋である葵に似ていることから
家康に気に入られ、栽培方法は門外不出であったと
伝わっているよう。
そして、その後、密かに伊豆天城に伝えられた、という。
(ウィキ)

そしてわさびが一般に広まったのは、文化文政の江戸、
にぎりずしの発明普及によるものと考えてよさそうである。
江戸期、そばに使われたかどうかはわからない。
ただ、当初はそばつゆの、鰹節の生ぐささを消すために
わさびを使うようになったともいう。(「SOBAR」による。
ただ出典は明示されていない。)

ちょっと、おもしろい。
そばつゆに溶いていたと考えられるよう。
今、そばつゆが生ぐさいという人はいないだろう。
書いたように、そばの味と香りとそばつゆと、わさびの
相性、この組み合わせは偶然の産物であったということになる。

こんなものだと、やっぱりビールを開けてしまう。

午後は、ゴロゴロ。

第二食。

少し前から暑くなってきたので
冷たいスープを作ろうと思っていたのだが、
ガスパチョを作ることにした。
トマト缶を使えば、買い物に出ずとも作れそう。

にんにくみじん切り、2かけら。

冷蔵庫にあった、ズッキーニ半分をさいの目に切ったもの。

あるシェフのレシピにきゅうり、があったので、
入れることにした。

玉ねぎみじん切りと、塩。

赤い粒が塩。

トマト缶、カットのもの一缶全部。

さらに、パン粉を入れてみる。
先のレシピでは、バケットをちぎって入れる、とあった。
なんであろうか、これは。つなぎのようなものか。
その代わり、で、ある。

シェリー酢とあるが、そんなものはないので、バルサミコ酢
氷もちょっと入れてみた。

このままラップをして冷蔵庫。半日なじませる、というので
6時間。

6時間後。これをミキサーにかける。

ミキサー後。

味見。
なんだか、トマトジュース。

結局、ガスパチョとは、ニンニク入りトマトジュース
ではなかろうか。
にんにくをおろして、足す。

OK、いいかな?。多少それらしくはなった。
トマト缶を使ったので、にんにくが負けてしまっていた
のかもしれぬ。

皿に移し、オリーブオイルをたらす。

まあ、こんなものであろう。

レシピは生トマト、半分はフルーツトマトなどを使う
とある。

トマト缶なのでイタリア産、基本酸っぱい。

だが、この方がほんとのはずであろう。
日本のトマトは、甘すぎて、ヨーロッパには輸出できない
と聞いたことがある。
私も、トマトは酸っぱい方がトマトらしいと感じている。

冷たいスープ、この時期にはよいものである。