浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



五反田・刀削麺・西安飯荘と路麺・日本橋・そばよし

dancyotei2017-02-20



2月15日(水)昼

17時。

日本橋で仕事終了。

今日は、どこへいこうか。

昼、食べすぎたせいかあまり腹が
減っていない。

昼は、五反田、オフィスのそばの中華料理店、
刀削麺を看板にした[西安飯荘]というところ。

お姐さんもお兄さんも、厨房の中も皆、かなり濃い
中国人だけの店。(“濃い”は中国人にかかる。)

食べたのは担々麺とチャーハンのセット。



ここ、量もさることながら、
なかなか強力なのである。

皆、「麻辣麺」だの、「麻婆麺」だの味は辛い系で
いくつかある看板の刀削麺を頼むのだが、頼むと先に
パクチー大丈夫ですか?と聞かれる。

私は、書いている通り、香菜(パクチー)はダメなので、
少しで、と頼む。

しかし、ここ、香菜だけでなく、かなりローカルというのか
ネイティヴな味、なのである。
香りも強く、沙茶醤(サーチャージャン)であろうか、
なにか発酵系の調味料が入っていると思われる。

そして、かなり辛い。
いわゆる麻辣(マーラー)。

西安というのは、漢、隋、唐などの都、長安と呼ばれていたところ。
私は行ったことはないが、かなりの内陸。
四川省よりは北にある。

“麻辣”は、中国の山椒、花椒(ほわしゃお)の痺れる辛さの麻(マー)と、
唐辛子の辛さの辣(ラー)の両方があるもの。
日本人には四川料理のイメージが強いが、西安も近い味なのか。

昼時はかなりにぎわっており、
好きな人には、堪らないのであろう。

しかし、私などは、体調が万全でないと、やられてしまう。

わかってはいるが、たまには食べてもよいかと思ったのである。
そして、まんまと今日は、食べすぎだけでなく、やられてしまった、
と、いうわけである。

そういうことで、今日、選んだのは
軽く、路麺の[そばよし]。

毎度書いているが、路麺とは
チェーンではない独立系の立ち喰い蕎麦店のこと。

前にも一度書いたことがあるが最近、駅そばも含めた、
立ち喰い蕎麦のグルメ本の類が複数出ていることに気がついた。
内容は、かなり微妙なものもある。
だがまあ、それなりに興味のある人はあるのだろう。

この、日本橋[そばよし]はさすがに
有名店、日本橋を扱えば必ず登場する。

昭和通り沿い左側、江戸橋北詰から北へ一本目の通りの手前。

この界隈はご存知の通り、その昔の日本橋魚河岸。
その関係で、この店は鰹節問屋の経営なのである。

店に入って、右側の券売機の前に立つ。

ちょっと前にきたときにも気付いたのであるが、
以前はここ、穴子一本の天ぷらがあって、
私などもそれを目当てにきたような気もする。
これがなくなっている。
いつやめてしまったのかわからぬが、
残念、で、ある。

冷たいそばのようで、とりそぼろつけ、というのがある。

なんであろうか、これは。

ここはご飯もいつもあって、かき揚げ天丼だのがあるのだが、
同時に、以前からだが、とりそぼろもいつもあって、
これも丼になる。

このセットか?。

まあ、食べてみよう。

奥の調理場前に食券を出して待っていると、
できた。

ん?。

ざると、つけ汁。

これだけ?。
ご飯は?

中国人のお姐さんの顔を見てしまった。
「とりそぼろつけ」です。

ん?!。
まだ、わからない。

席に戻って、よく見てみる。



は、はぁ〜ん。

よく見ると、つけ汁に少しとりそぼろが入っているのである。
これだけ。

とりそぼろご飯がつくのは、別にセットがあった。

つけ汁にとりそぼろが入っているので、
確かに、少しおもしろい味にはなるが、
それ以上でも、それ以下でもない。

う〜ん。

なにか、実験メニューを取ってしまったか。

たまには、こんなこともあるさ。


西安飯荘
品川区 西五反田2-10-8 ドルミ五反田ドゥメゾン109
03-3492-9068

そばよし
中央区日本橋本町1丁目1−7
03-3241-0884