1月8日(日)夜
連休中日。
そうだ、鮨を喰いに行こう。
今年最初の鮨。
一番手軽なのは、、、、浅草松屋地下の[すし栄]。
[すし栄]に行こう。
ここに書いていないこともあるが、やはり定期的にきている。
デパ地下なので、手軽。
値段も比較的安い。
しかし、江戸前の技、という意味で、ちゃんとしている。
(むろん、最高、最先端ではないが。)
土日もやっているし、予約をしてわざわざ出かけるのも
少し面倒なときには近所でもあり貴重な店、で、ある。
この連休は、ほぼ「花の生涯」の読書。
6時すぎ、内儀(かみ)さんと出る。
寒いのでタクシー、で、ある。
通る道にもよるのだが、春日通りから蔵前通り(江戸通り)経由ならば
ワンメーター、で、ある。
今日は、かなり寒い。
昼間もずっと曇っていたよう。
松屋の地下に降りて[すし栄]到着。
カウンターだけ。
全部で十席ほどか。
先客は私達よりは少し若い男女。
真ん中に座る。
私はこの前、いつもの「旬彩」を食べているので、2,500円の“松”。
瓶ビールをもらう。
スーパードライ。
アップ。
特段変わったものはない。
まあ、それがなによりではある。
下から、まぐろ赤身、平目、中トロ、鯛。
中、すみいか、うに、いくら、有頭のさいまき海老。
なぜか穴子二個に玉子。
この穴子二個は、品書きの“松”の写真では穴子が
一本つけてあるのだが、その代わり、のようである。
個人的な希望をいえば、穴子一本をにぎるのは
やめてほしい。つまり穴子はこの大きさでよい。
毎度書いている通り、にぎり鮨というものは、
種を酢飯の一体のハーモニーを味わうもの。
酢飯と種の比率は1:1というのか、
大幅に酢飯からはみ出してはいけない。
(ここの職人さんもおそらくわかっている
のではないかと思うのだが。)
赤身も中トロ、海老と、どれもまっとうにうまい。
ビールから燗酒にする。
また、お酒お燗などというと、熱燗がでてきてしまうので、
それならばと、あえてぬる勘といってみた。
ここの酒は、大関。
燗の温度は、ちょうどい。
一人前を食べ終わり、追加。
光物はやっぱり食べたい。
鯵、小肌、鯖。
鯵から。
酢洗いしてあるもののよう。
ここは、生よりもこの方が多いかもしれぬ。
小肌。
開いた一匹でにぎってあるが、両身中央に
切れ込みを入れて頭側を重ねている。
端正な形(なり)、ではないか。
他の種ではあまりにぎり方にバリエーションはないが、
小肌は、これ以外にも様々、きれいに見える握り方がある。
江戸前のにぎり鮨随一の粋な種といってよろしかろう。
〆具合は浅からず深からず、よい塩梅。
うまい小肌のにぎり、で、ある。
鯖。
これは比較的浅めの〆具合。
脂もよくのっている。
上物、で、あろう。
小肌のにぎり方と比べて、
愛想がないのがよくお分かりになろう。
巻物。
内儀(かみ)さんの希望でひもきゅう巻。
わさびをちょっと効かせて赤貝のひもときゅうりを一緒に巻く、
というのは誰が考えたのであろうか。
巻物にもいろいろあるが、これはうまいものである。
そして、前にも書いているが、乙(おつ)である。
ねぎとろ巻なんというのは、もちろんうまいが、
こういうものはやっぱり乙でも粋でもない。
トロと沢庵でとろたく、なんというものもあるが、
野暮この上なかろう。
巻物であれば、他に例を挙げれば、かんぴょう巻の
さび入り、なんというのは、まあ粋といってよいだろう。
ともあれ。
腹一杯。
内儀さんとビールにお銚子二本でいい感じで酔っ払った。
うまかった、ご馳走様でした。