浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



回鍋肉

dancyotei2014-05-28



5月21日(水)夜



1日戻る格好になるが、水曜日、夜。





回鍋肉、で、ある。


ホイコウロウ。


仕事の帰り道、いつものハナマサの前にくると、
新キャベツが、130円。


ん!。これは安いではないか。


新キャベツならば、なににしても柔らかくて、
うまかろうが、回鍋肉にしようか。


回鍋肉は豚バラだが、本式にやるのなら、塊で、
最近はそれ用のものも見かけるが、皮付きがよい。


今日は、そこまでしなくともよいだろう。
スライスを購入。


帰宅。


回鍋肉は自分でもなん度も作っているが、
入る調味料をおさらい。


回鍋肉という料理は、麻婆豆腐同様、あの陳建民氏が広めた、
四川料理
それで、まず、豆板醤。
それから甜麺醤、豆鼓、これは八丁味噌に置き換え。


こんなところか。


回鍋肉のポイントは二つであろう。


一つは豚バラを茹でておくこと。


もう一つは、キャベツへの火の通し方。


先に書いたように、本来は塊を柔らかく茹でてたものを使う。
これは脂を落とす効果であろう。


スライスなので湯を沸かし、茹でるだけ。


もう一つの、キャベツへの火の通し方。
これは、簡単ではない。


キャベツの炒めたものは野菜炒めの王道である。
街の中華やで食べても、うまいもの、で、ある。


しかし、家庭では中華鍋を使っても
火力のせいなのか、なかなかうまいものができない。


原因の一つはキャベツにある、太い筋。


火の通りが、薄い葉の部分と比べて太い筋の部分は、
圧倒的に遅い。


この解決策は、包丁の腹で太い筋はベタっと潰しておく。
キャベツを切りながらできて、まことに簡単である。


そして回鍋肉で必ず出てくるのは、キャベツの
油通しか湯通し。


キャベツを炒める前に、油かお湯で火を通しておくのである。


私は揚げ鍋で、油通しをしている。
今日は簡略にフライパンに少し多めの油を入れ、炒める。


炒めるといっても、油通しなので、フライパンは高温に上げている。


一度、上下を入れ替えるくらいてやめて、すぐに油を切る。


次に、調味料の準備。


豆板醤は先に入れるが、甜麺醤八丁味噌を少量の湯に溶き、
ウェイパ(味覇、中華の味の素)も入れておく。


形通り、中華鍋を煙が出るまで熱くし、油を
まわし、一度捨て、再度新しい油をまわす。


豆板醤、にんにくを入れ、香りを出す。
ここに茹でた豚バラを入れ、軽く炒め、
油通しをしたキャベツも投入。


すぐに、溶いた調味料を入れ、よく合わせる。


一度、火を止め味見。


ちょっと薄いか。
しょうゆを入れる。


混ぜて再度、味見。


OK。


終了。


盛り付け。





ふむふむ。



なかなかよくできた。



いや、なかなかまずい回鍋肉を作るのは
むずかしいかもしれない。


甜麺醤のあまみと豚の脂、キャベツというのは
どう料理をしてもそこそこ、うまいものは
できるのであろう。


しかし、うまかったのだが、
食べ終わると、皿にはべっとりと油。


これは油通しのためか。


どうしてもキャベツに油が多く残ってしまう。


湯通しであればよいのか。


なんとなく、これはこれで水っぽくなりそうだと
避けていたのではある。



今度、湯通しもやってみようか。