浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



仲御徒町・やきとん ま〜ちゃん

dancyotei2013-07-25


7月24日(水)夜

さて。

昨日「もつ焼き、もつ焼き」と、書いていて、
もつ焼きが食べたくなってしまい、居ても立っても
居られなくなってしまった。

まあ、そこまでいうのは、ちょいと大袈裟だが、毎日蒸し暑いこの陽気。
もつ焼きにサワーというのは、やはり絶好である。

私の近所、上野、御徒町、浅草、界隈、チェーンも含めて
むろんたくさんのやきとん、もつ焼きやが、ある。
しかし、昨日も書いたが、実際に、ここぞ、というところを多く
知らなかったわけである。

ちょいとネットを調べると、仲御徒町に話題らしいところを発見した。

仲御徒町、竹町公園の前の通り沿いなので、私自身
毎週歩いているので気にはなっていた店ではある。
店の名前は表題に書いたように[やきとん・ま〜ちゃん]という。

早く行こうと、7時前にオフィスを出て、大江戸線
上野御徒町で降りて、日比谷線側の通路から昭和通り
多慶屋の前に出てくる。

昭和通り沿いを南に下がり、交番のある角を左に入る。
この通りが、竹町公園の通り。

路地二本ほど越した左側。小さな店、で、ある。

この通り、もう少し行くと前に書いた鳥喜

という焼鳥やがある。

この場所、以前は別の名前の居酒屋であったと思う。
この店になってそう時間は経っていないのではなかろうか。

間口は一間半か二間であろう。

ガラス戸は開けてある。

豚のイラストと、やきとん、と書かれた、紺の暖簾から
中を覗いてみる。

カウンターがLの字で、奥に続いている。
奥にはテーブルもあるようだが、満席?!。

と、思ったら、カウンター手前側の一席に、
ガタイのいいご店主らしき人が座っていたのであった。

一人、というと、ここ、どうぞ。
焼いている炭火の脇。

火の脇で暑いのと、早く店に入らなければ、と急いできたので、
汗が拭き出る。

扇子でパタパタ。

まずは、レモンサワー。

と、出てきたのは、大きなグラスに、マドラーが刺さり、
氷といわゆる「中味」、それから(レモン?)炭酸が瓶ごと出てきた。

ホッピーを呑んでいる人もなん人かいるようで、
中味+割りもの、という出し方なのであろう。

やきとんは、聞いてみるとここは珍しく、一本ずつ頼めるよう。
シロ、タン、など四、五本を頼む。

たれ、塩など焼き方は指定もできるようだが、おまかせで。

と、目の前で焼いているお兄ちゃんが、
これ、今、間違えて焼いちゃったんで、
とシロを出してくれた。



見回すと、煮込みもうまそう。

立っていた先ほどのご主人に頼む。
と、玉子入れますか?と。

おお、玉子入りは、森下の山利喜のようでよいではないか。

お願いします!。

と、ご主人、ニコ玉一丁ぅ〜〜、と大きな声。

ニコ玉はいい。

このご主人、なかなかいい味を出している。
元プロレスラーといってもよいような、筋骨隆々とした身体に
ごま塩の五分刈り。

笑顔がよいのだが、どっかで見たことがあるような、ないような。
この近所にでも住んでいるのであろうか。
見かけたことがあるのかもしれぬ。

と、すぐきた、ニコ玉。



味は山利喜とは違うが、豆腐が入り、うまい煮込み。

タン。



これは、塩。
焼き具合もよく、脂があってうまい。

次。



あぶら、であったか(忘れてしまった)。

同時にきた、これは、軟骨。



そして、ねぎ。



切れ目が入っているところなぞ、芸が細かい。
(今日は、レバを頼み忘れてしまった。)

ガツ酢。



壁にいくつも貼られていたので、頼んでみた。
これもよい味。

レモンサワーをおかわり。
また、中身と瓶の組み合わせ。

この店は、メニューだけでなく、そこらじゅうにキンミヤの貼り紙やら、
貼られているが、このサワーの中身もキンミヤであろうか。

亀甲に宮の印(しるし)。キンミヤという焼酎は、このようなやきとんやの
マニア(?)諸氏の間では絶大な人気を持っているよう。
甲類であるがアルコール臭がない、とか、いや、大五郎のような
他のものと比べるとほんのり甘味がある、とか、様々。
正直のところ、私はあまり今まで呑んだことはなかった
ように思う。

うまそうなので、つまみをもう少し。

途中から焼き担当が若い衆から、ご主人に代わった。

焼いているのをみて、食べたくなった、つくね二本。
それから、居酒屋の定番、ポテトサラダ。



つくねは、食感は柔らかめ。塩で、胡椒も利いている。
ポテトサラダはきゅうりに細かく切ったウインナー入りで、
まあ、ノーマルなものであろう。

このあたりで、打ち止め。
お勘定。

ピッタリ3,000円。

ちょうどよかろう。

焼酎が濃かったのか、いい感じに酔っ払った。


ここからは、歩いて、10分。
ブラブラ帰宅。


カミヤや、山利喜、あるいは立石の某店のように、オーソドックスな
やきとんやからみると、ニューウェーブであるが、進化して
うまくなっている、やきとんや。
そして、なによりご主人が居心地のよい店にしている。

よい店を見つけた。

台東区台東4丁目6−1
TEL 03-3835-1758