浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



箱根塔之澤・福住楼 その4

dancyotei2012-12-27


12月23日(日)、24日(月)

引き続き、箱根。

強羅のそばや、喜楽荘からもどり、
引き続き、年賀状書き。

風呂に入って、夕飯。

こと、食事について、連泊をする客は、宿にとって、
とても面倒な存在なのであろう。

基本、ほとんどの人が一泊。
と、いうことは、メニューは大方は月ごとに毎日固定。
(むろん、仕入れの状況で細かいところは違ってこようが。)

しかし、連泊をする者にまさか、同じものを出すわけにはいかない。

まず、こんな感じ。



びっくり。

左上の鍋、これ、見た通り、鮑(あわび)。
丸のまま、一つ。

ふたをして、蒸し焼きにする。

そして、仲居さん情報では、食べたら、鍋はもう一つあります、とのこと。
ほう。さらにびっくり。

真ん中、左の小鉢は、湯葉
蟹ののったあんかけ。
その右が子持ち鮎であろうか、甘辛い昆布巻き。

その上、鴨肉燻製。

右、お造り。

左の白身が、金目。

いかにまぐろ。

金目がなかなかなもの。
口に入れると、とろけるよう。
地のもの、ではなかろうか。

蒸し焼きの鮑。


むろん、生でも食べられるであろう。
適当ところで、ナイフを入れて、食べる。

柔らかくて、ばかうま。
丸のままの鮑をこんな風にして食べたのは、正直
生まれて初めて、かもしれない。

鮨やなどでも生だったり、蒸し鮑だったりするが、
薄く切ったもの。
それでも十分にうまいのだが、丸のままを、大きく切って、
ばくばく食う、なんというのは、比べれば、
とってももったいないような気もする。

鍋、二回戦。



なにが出てくるのかと思っていたら、牛鍋。
甘辛のつゆに白菜、玉ねぎなどの野菜。

う〜ん。
手のかかり具合ではなく、素材で勝負にきたか。

細かいことはいうまい。

揚げ物。



ふぐであろうか、から揚げ。

鍋が煮えた。



まあ、これは見た通り。

煮物。



煮魚は、金目。
これも、うまい。

昨日の夕飯と比べていただければわかると思うが、
明らかに方向性が違っている。
(難しいものである。)

さて。

二日目の朝飯。



いつもそうだが、二日目は湯豆腐はなし。

かわりということもなかろうが、中央、揚げ出し豆腐。

干物は鯵からえぼ鯛に。

オムレツ、ウインナー、ポテトサラダ、生野菜。
ひじきの煮もの、まぐろ中落ち、蒲鉾、わさび漬け、
焼いた辛子明太子、昆布佃煮、お新香。

昨日とかわらず、うまい朝飯、で、ある。

食べ終わり、最後のひとっ風呂。

着替えて、部屋で勘定。

10時、仲居さん、女将の見送りを受けて、出立。
いつもそうだが、仲居さんは外まで出て、国道一号線の往来の車を止めて、
我々の車を出してくれる。

お世話になりました。
おかげさまで、よいクリスマス休暇になりました。

また来年ですね。





福住楼