浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



断腸亭の夏休み イタリア その15

dancyotei2012-09-06



8月14日(火)



さて。


引き続き、イタリア、シシリア、タオルミーナでの
ぶらぶらすごす1日。



教会を見てきたが、一番主だったもの、大聖堂の前の
タオルミーナ市庁舎。





真ん中がイタリア国旗で、右が、シシリア州の旗、
さらに左が、タオルミーナ市の旗(なのであろう)。






citta'di Taormina でタオルミーナ市。
そして、市の紋章、なのであろう。


さて。


2時をまわった。


昼飯。


晩飯が、8時なので、昼飯も遅くする。


今日は、GRI GRIA というところ。
ここも日本語のメニューがある。


入ってみると、海側にあり、景色が美しい。





やっぱり、ビール。





銘柄は、お馴染みのモレッティ
このような町のレストランでは、グリシーニが
袋入りの市販のもの。
それから、パンのかわりに、チーズのかかっていない、
ピザ生地だけを焼いたようなものが出てきた。


頼んだのものは、これもシシリアでは名物の
うにのスパゲティーと、かじきのパルメジャーノ、というもの。


うにのスパゲティー。





これは、おそらくあまり手を加えていないと思われる。
生うにを水とともに加熱し、和えた感じであろう。
日本人であれば、予想が付く味。
十分に、うまい。


それから、問題は、かじき。





かじか、と、間違いなく頼んだ。
がじきをソテーしたものに、パルミジャーノチーズが
かかっているものを想像したのだが、食べてみると、
下にあるのは、茄子。
(こちらの茄子は、日本で食べられる茄子でいえば
米茄子のような感じで、水分が少なく、しっかりした
食感のもの。)


どこを探しても、かじきのようなものは、ない。


なにか、味付けに使っているのか、とも思ったのだが。
こういうものなのか。
あるいは、茄子のパルメジャーノ焼き、と、間違えられたのか、、。


まあ、味はなんら問題はなく食べられる。


2人で、??(クエスションマーク)を頭に浮かべながら
勘定をして、出た。



再び通りをぶらぶら。





通りに入ってきた、パトカー。


こんなものも、イタリアだからか、デザインがお洒落にみえる。
(ついでに、ローマでもそうだったが、こちらの
おまわりさんもなかなかカッコいい。レイバン風のサングラスを
かけて、腹は出ているが、ちょっとニヒルな感じで、
よい、のである。マカロニウエスタンのお国柄、という
ところか。)



ホテルに戻り、今夜のギリシャ古代劇場での、
ニューヨークシティーバレーの公演まで、昼寝など。


7時半すぎ、ホテルの部屋を、出る。


どうも日本人、時間よりも先に行かないと
気がすまない。


古代劇場は隣なので、ものの3分で着いてしまう。


入口でチケットを渡し、





石(煉瓦?)造りのアーチ状の門を潜って、入る。


スタンド席もあるが、手配してもらったのは、
どうせならと、アリーナの席。





舞台正面は、ちょうどセンターが壊れて、空いている。
昼間であれば、ここから、向こう側の、青いイオニア海
空が見える。





むろん、ライティンングや音響システムは現代のもの。
(さすがに音楽は生のオーケストラやバンドではなく、
録音を流していた。)


この席、ホテルのコンシェルジュの手数料を入れて
1万円を越えていたか。
安くはなかろうが、高いのか、NYCバレーのチケットの
相場がわからないが、、、。


昨日書いたが、これはイタリアの国民の祝日、ferragostana
=聖母被昇天祭の前夜を盛り上げるイベントのよう。


ニューヨークシティーバレーはおろか、バレー自体
内儀さんも私も、まったくの初見、で、ある。


案の定、開演予定の8時をすぎても、お客はゾロゾロ
入ってくる。まあ、そんなものであろう。
だが、さすがにお客は、特に女性は、ドレスなど
着飾っている人も多い。


プログラムが売られている様子もなく、
あまり商売っ気もない。(イタリア語では
あっても、まるでわからないが。)


お客の入りが途切れたところで、開演。




イタリア語のページだが、評と写真も載っていたので
リンクを載せておく。


Da Manhattan a Taormina i Principals del New York City Ballet



私の場合、まったく知識のない芸術を観る場合、
特段の先入観を持たぬことを心掛け、また余計な想像をせず、
観たありのまま、を、受け止めるようにしている。


いわゆる、クラッシックなバレーではなく、
現代バレーということになるのであろう。


途中、休憩を挟んで、2時間ほどの舞台であったか。


評をする知識も能力もないのでやめるが、
やはり、世界一流のものは、どんなトウシロウが観ても
それなりの感動を与えてくれるもの、なのであろう。


途中、外では、聖母被昇天祭前夜を祝う、花火が
上がったりするハプニングもあったが、
舞台は、わからないながらも、上質な感動を
与えてもらえたように思われる。


まったくの偶然であったが、紀元前の歴史遺産の中で
世界一流の芸術作品に触れられたことはやはり、
ラッキーなことであったと、いわずばなるまい。