5月23日(水)夜
さて。
帰り道、例によって歩きながら、
なにを食べようか、考える。
思い付いたのは、鶏皮ぽん酢。
暑いし、さっぱりとしてよいだろう。
これも例によって、ハナマサに寄ってみる。
鶏皮というのは、スーパーの精肉売り場に
どこにでもある、というものではない。
さすがに、肉専門のハナマサには、常に置いてある。
売り場を端から見ていくと、他の肉で
安売りをしているものもある。
最近、ハナマサのステーキ肉は、随分と安い。
大きいのが1枚400円くらい。
それから、豚レバー。
これも随分安い。
塊で200円台。
鶏皮。
これが1パック、300円台。
鶏皮よりも、豚レバーの方が安い。
これ、ちょっと、悩んでしまう。
鶏皮というのは、昔はもっと安いものであったと
思うのだが、値が上がっているのか。
よし。
鶏皮ぽん酢、と思ってきたのだが、
急展開。
正反対のメニューのようだが、レバニラ。
暑いときには、こういうくどいものも
わるくない。
にらが1束、50円。
これも安い。
2束買おう。
帰宅。
着替えて、作る。
レバは塊からスライス。
食べやすい大きさに切る。
切ったらボールに水を入れて切ったレバーを
入れる。これは血抜き。
レバーでも鶏であれば、そのまま調理しても
食べられるが、豚などはやはり、血抜きをしなければ、
いけない。
30分ほど置く。
レバニラ炒め。
ニラレバなのか、レバニラなのか、
議論もあるようだが、まあどちらでもよかろう。
我々の世代では、天才バカボンではなかろうか。
レバニラはバカボンのパパの好物であった。
ラーメンや、や、定食や、の実際のメニューよりも
バカボンの方が先に頭に入った、と、いってよかろう。
今から考えると、亡き赤塚不二夫先生の
好物であった、ということ。
実際に、天才バカボンを視ていた子供の頃には
食べるようなメニューではなく、学生時代あるいは、
社会人になってから食べるようになったものではある。
さて、30分後。
血抜きは一晩くらい置いた方が、ほんとうは
よいのだろうが、これで終了。
水を切ってざるにあげておく。
にらを洗って、5cm程度に切る。
中華鍋の用意。
煙が出るまで熱し、一度油をまわし、切って、
もう一度、油を入れる。
レバーから投入。
レバーというのは、水が随分と出てくる。
火が通ってきたら、にらも投入。
にらなどはすぐに火が通るので、軽く混ぜて
すぐ、しょうゆ、酒、塩胡椒を投入。
よく合わせる。
味見。
水が出ているので、味が薄まる。
しょうゆを追加。
再度味見。
OK。
終了。
まあ、炒めるだけなので、簡単なもの、
である。
随分とできてしまった。
実はこの倍の量がある。
ビールを抜いて、食べる。
味は、ご存知のレバニラ炒め。
バクバクと、食う。
血抜きも30分くらいやっておけば、
まあ、問題はない。
さて。
レバニラ炒めでも、中華料理、というのであろうか。
ちゃんとした中国料理店には、まあ、こんな
メニューはないであろう。
肉野菜炒め、もやし炒め、などと同じように
中華ともいえない、日本式中華風メニューで、
『ラーメンや』、『定食や』のメニューで、
東京には、それこそ、昔からどこにでもあり、
今でもありふれたもの、で、あろう。
これで、ビール。あるいは、どんぶり飯、というのが
なにか、東京の男の“正しい姿”のような気がする。
ただ、こういう東京によくある『ラーメンや』というのは、
全国的にみるとやはり、東京のように、どこにでもあるものではない。
以前に名古屋に転勤をしていた頃、名古屋には意外に少なく、
どうしてもこの手のものが食べたくなって
探したこともあったくらい。
(つまり、あるにはあるが、東京ほど数は多くはない、のであろう。)
レバニラ炒め、安くてうまい。
ある意味、東京名物、なのかもしれない。