浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



西浅草・中国小菜・龍圓

dancyotei2009-11-10



11月6日(金)夜


つくば、から、直帰。
今日は、TXを浅草で降りてみる。


なにを食べようか、、、なのだが、
随分前に一度きたきりになっていた、中華の龍圓


やはり、千住ねぎの件で、思い出したところ。


ここは、ご存知かもしれないが、チューボーですよ!
などにも比較的よく出る。


TXで上がってすぐ。
国際通り、西側。


さほど、大きな店ではない。


自動ドアを入ってみる。


予約席、と、表示がのっているテーブルもあるが、
あいているところも、ある。


一人、というと、店の女性が、一瞬ためらったような
表情を見せたが、入口すぐのテーブルを指し示した。


あとで気が付いたのだが、
ここのホームページには、『お二人様以上のご来店をお願いしております。』
とある。まあ、予約なしの飛び込みだが、
あいていたので、入れてくれた、のであろう。


まずは、やっぱり、ビール。


青島があるので、頼む。


それから、
ピータン豆腐 エスプーマのムース
カクテルグラスにて、お出しします。』


と、いうもの。
これは、おもしろそう。


だがこれは、ちょっと、時間がかかるであろうから、
先に、つまむもの、と、して『自家製、メンマ』、も。


それから、、、。


実は、今日は、チャーハンが食べたかった。
ここの看板、と、思われるが、スープをかけるチャーハン、
『上湯チャーハン』。


メンマと、青島ビール





毎日、ビールは呑んでいるが、むろん、
日本のもの。それも、家ではキリンラガー、
外ではアサヒスーパードライ、と
決まってしまっているように思う。


たまに、海外のビールを呑むと、どれほど、
日本のビールが、味に差異が少ないのか、が、
よくわかる。


青島は、と、ひとくくりにいうのは、いささか乱暴だが、
ヨーロッパのビールとも違うし、
インド、シンガポール、フィリピンなど、
他のアジアのビールとも違う。
ちょっと安っぽい、ような気もするが、
軽く、呑みやすく、香りがよい。


メンマ。
なるほど、自家製というだけあり、うまい。
普通のメンマの味付けよりも、微かに、甘いのか。
また、よく熟成されているのかもしれない。



ピータン豆腐。





ピータン豆腐には、どう見ても見えない。
先の説明通り、カクテルグラス入り。


スプーンを入れてみると?
なるほど、ムース。
味は、豆腐といわれなければわからない。
淡泊。


ピータンはそうとうに細かく切られて、下に沈んでいる。


おもしろい。



食べ終わった頃を、
見計らっていたよう。


出された、上湯チャーハン。





先に、チャーハンだけで、食べてみる。
スープをかけることを想定してか、
味付けは薄め。


上湯。
この店自慢の上湯、と、いうことで、スープだけ飲んでみる。


なるほど。


これはうまい。


上品なコンソメスープといってよいような、
深みとすっきり感。


茶碗にチャーハンを取り、上湯をかけて
食べてみる。


茶漬け、のような感じではあるが、
計算通りなのであろう、文句なく、うまい。


食べ終わるのが、惜しいくらい、で、ある。


うまかった、うまかった。
ご馳走様でした。


勘定をして、出る。


やはりここは、創作中華、あるいは、ヌーベルシノワ
と、いうのか、まあ、そういう方向を志向しているのだろう。


創作中華といえば、
浅草橋、柳橋二丁目の馥香(フーシャン)
馥香はおそらく、シェフ以外にも料理人はなん人かいて、
席数も多く、味もよく、こなれている。


それに対し、ここは、前にTVで視た記憶では、
割にお若い人であったか。それで、試行錯誤のようなものも
見えるような気もする。しかし、私などが
いうのも僭越だが、それだけに真摯なものが伝わってくる
料理のような気がする。



一度、コースで食べてみなくてはいけないだろう。






龍圓





台東区西浅草3-1-9
03-3844-2581