浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



洋食・日本橋・たいめいけん

4月20日(月)夜


夕方、ちょいと、時間があったので、オフィスを出、
大手町のMDBに寄って、調べもの。


と、くると、、、、今日は、なにを食べようか。
このこと、で、ある。


私のささやかな、たのしみ。


暖かくなってくると、日本橋で、おでん、お多幸
でもないし、今日は、そば、の、気分でもない。


日本橋では、他になにがあったろうか。



大手町なのに、日本橋
とも、思われるかもしれない。


大手町界隈は、もともと知らない、と、いうのもあるが、
新しくなった丸ビル、同じく新丸ビルオアゾ、その他、
に入っている、飲食店というのがあるが、これらには私は
ランチでも積極的に入りたくはない。


(どこも似たり寄ったりの店の顔ぶれであったが、
それでも、最近はそんな批判に応えようと、いうのか、
様々な有名店の出店(でみせ)、というのも入っているやに聞く。
しかし、今時の新規のビルへの出店、と、いうだけで、とても
いく気、にはならない。
なぜかといえば、第一、新規のビルは賃料も高く、
それだけで、値段が1〜2割は上がっているだろうし、
それでもそういうところに出店しようという店の姿勢、あるいは、
了見を疑ってしまうのである。
そんなところに、本当の意味での良心的なサービスや
料理を期待できようか?)


大手町の北側の隣町である、神田界隈、という選択肢もある。
事実、須田町の蕎麦や、まつや、は、よいのだが、
他に、というと、選択肢が意外に神田はない、ように思う、のである。
(他には、あんこう伊勢源、などあるが、
まあ、季節でもないし、一人でいくところでもない。)


神田駅界隈も、どうなのだろうか、あまりピンとくる
ところはない、のである。


と、いうことで、日本橋
お多幸、やぶ久と、中央通りのこちら側、
呉服橋寄り、あたりで考えていたが、そうである。
向こう側もあるのだ。


そこで、思い付いたのが、洋食の、たいめいけん


少し訳があって、(といってもたいした訳、ではなかったが)
いっていなかったのだが、昨年久し振りにいってみて、
よさを再発見していた。



いってみようか。



たいめいけん、は、池波レシピ。


いつもの通り、永代通りを真っ直ぐいって、
呉服橋の交差点も渡り、中央通りの交叉点、コレド日本橋
隣の布団の西川との路地を入る。
裏は公園。
その公園と路地をはさんで向こうのビルの
1、2階がたいめいけん


今、このワンブロックは、中央通りをはさんで、両側が、
日本橋一丁目。
(現代には珍しく、通りを挟んだ両側が同じ町内、
で、ある。なん度も書いているがこれは古い形、で、ある。
そういえば、銀座なども中央通りを挟んで両側が同じ、で、ある。
中央区は、こうした町名のふり方に配慮が、あったのか。)


昔は、ここは両側が、通(とお)り一丁目。
日本橋、というのは、町名としてはなかったのである。
(区の名前が日本橋、ではあったが。)


ともあれ。


入る。


まだ6時半前、席の埋まり具合は1〜2割、で、あろうか。


どこでも、お好きな所へ、というので、
窓際の席に座る。


まずは、ビールをもらって、、
一緒に、ボルシチをもらう。


これはすぐにくる。





さて、なににしようか。
この前は、ポークカツにチキンライス、
さらに名物のコールスローまで頼んでしまった。


ポークカツは単品ではなく、ライスが付いており、
さらに、ご丁寧に、付け合わせがコールスロー、と、
ダブりながら、大量に食べる羽目になった。


うまかったので、また、ポーツカツにしようか。
(ライスの付いている、ポークカツレツ、のみ。)


ボルシチでビールを呑む、と、いうのも、よい。


ポークカツもきた。





今日は、なんとなく、このポークカツだけに
集中できる。



前回は、量にばかりに、頭がいってしまったが、
これは、そうとう、うまい、のではなかろうか。


まず、掛かっているデミグラスソースがうまい。
そして、カツ自体も、ラードで揚げているようにも
思える。しっかりした衣。
じんわりと、うまみのある肉。


うまいうまい。




このくらいで、ちょうどよいだろう。



食べ終わり、勘定をして、出る。



やはり、たいめいけん、うまい洋食や、で、ある。





たいめいけん