2月18日(日)第一食
なぜであろうか、また(?)と、いうわけではないが、
豚系、で、ある。
(実際には、昨日配信の猪鍋から、一週間は経っている。)
しかし、豚肉が食べたかった、ことは確か、である。
先々週あたりから、なぜか、豚肉が食べたいという
欲求が、続いていた。
食べても、まだ続いていた。
どうも、筆者の場合、一つのものにある一定の期間、
興味が集中する、という傾向が強いのかもしれない。
ともあれ、今日は、起きると、豚汁が食いたくなった。
起きたのは、10時頃。
東京マラソンの先頭集団を見に行こうか
とも思っていたのだが、あいにくの雨。
寒そうである。
(走っている人は、もっと、たいへんであろう。)
豚汁の材料を買出しがてら、見にいってみよう。
拙亭から、真東。ルートになっている駒形の、
江戸通り(蔵前通り)へ。
(この“蔵前通り”の言い換え、先日、池波先生のご遺言(?)である、
と、書いたが、筆者も普段は、白状をすると、江戸通り、
を今は使っているし、この日記でも江戸通りを、
書いている、ようにも思う。
話しはずれるが、都営地下鉄大江戸線。
これも、最初に聞いたときには、やはり、ふざけた名前であると、
思ったことは確かである。
しかし、不思議なもので、毎日利用していると、
それなりに馴染み、気が付くと、今は、親しみさえ、
感じるようになっている。
江戸通りは、今でもそこまで、馴染んでいない、というのが本当の
ところであるが、タクシーなどに乗れば、わかりやすいので、
やはり、使っている。
上記のように、一々言い換えるのも面倒であり、
見た目もよくないようにも思うのだが、しばらく、これで
いってみる。)
ともあれ、外へ出てみると、雨も降り、寒い。
駒形まできてみると、たいへんである。
見物の人というよりも、警備と、走っている人々そのものの多さ。
通りを、川のように、人が流れている。
ビニールの合羽などを着て、走っている人もいるようだが、
やはり見ているだけで、寒そうである。
早々に、材料を買って帰宅する。
買ったのは、豚バラ肉、里芋、牛蒡。
作る。
牛蒡はきれいにたわしで洗って、乱切り。
里芋は皮をむいて、一口。
それから、家にあった、にんじん。
これも皮をむいて、スライス。
どれも煮えやすく、小さめに。
下煮のつもりで、圧力鍋を軽く使う。
水から、上記の野菜を入れ、
それから、やはり、冷蔵庫にあった、こんにゃくを
手でちぎりながら入れる。
ふたをして、加熱加圧、5〜6分。
火を止め、圧が、下がるまで、そのまま放置。
(15〜20分ほど。)
今日の作り方は、ためしてガッテン
で、いってみよう。
野菜が半分ほど柔らかくなったら、味噌を半量。
今日は、信州味噌2に、八丁味噌1にしてみよう。
特に理由はない。なんとなく、気分、である。
ここで入れる。
そして、豚肉。
軽く、霜降り、だ、そうである。
別の鍋に、湯を沸かし、ここに、豚バラスライスを入れ、
10数秒。
すぐに上げ、水にさらす。
これは灰汁が出るのを防ぐのと、うまみ、を閉じ込める、
と、いうこと、だそうである。
野菜の鍋に、肉を投入。
弱火で煮る。
野菜が完全に柔らかくなったのをみて、
味噌を足し、味を決める。
最後、ねぎ。
斜めにスライスし、加え、煮込む。
ねぎに火が通ったら、完成。
芹があったので、上に散らしてみる。
寒いし、一杯やろうか、、。
豚汁で、一杯なんていうのも、いい。
(走っている方には、申し訳ないが、、。)
今日は、簡単に、例のレンジでのお燗。
(一度書いたが、お問い合わせのメールをいただいたので、
もう一度書いておく。)
お銚子の入る、大きめの湯飲み
(筆者の場合、取っ手の付いた、大きな、中国(中華)でお茶を飲む
湯呑み、と、いうのだろうか、下の写真のものである。)に、
ポットから湯を少し(お銚子を入れてあふれぬ量)入れ、プレ加熱。
拙亭の、レンジでは自動加熱。(2分程度であろうか)
レンジで沸騰させ、まず、この湯呑み自体を温めるのである。
そして、その湯が入っている湯呑みにそのまま、
酒を入れたお銚子を突っ込み、20〜30秒ほど再加熱。
直接、お銚子をレンジに入れると、部分的に熱くなりすぎたりし、
加減が、かなり難しい。湯の中にお銚子を入れれば、
均等に温まり、熱くなりすぎることもなく、安全かつ簡単である。
また、呑むときも、ここに入れておけば、
さめにくい、という利点もある。
食べる。
野菜を水から煮る、と、いうのは、まあ、基本であろう。
うまく煮えているし、野菜のうまみは、味噌のつゆによく出ている。
そして、今回は豚肉が、なんといってもポイント、で、ある。
ひとことでいうと、上品な豚汁ができあがった。
この回の、ためしてガッテンの監修は、分とく山の巨匠、野崎洋光さん、
ではなかったろうか。
確かに、豚肉は、きちんと豚肉として、うまい。
霜降り、という手法は、和食の場合、煮魚などでは基本である。
筆者も今は、必ずしている。
表面をあらかじめ熱を通して、かため、
魚の味をつゆに出さないためのやりかたなのである。
(そして、この場合、煮る時間も短時間。7〜8分が限度。)
煮魚は煮れば煮るほど、つゆに、魚のコラーゲンやら、うまみ、が
出ていってしまう。これを、例えば、一日置くと煮汁が
固まったりする。これが、つまみなどでも、出てくる、
煮凝(にこご)りの正体なのである。
煮魚の場合は、煮汁までは、全部飲まないのが普通である。
このため、煮汁には、うまみをできるだけ出さない、のが
確かに、理にかなっている。
そこで霜降りをし、煮汁は濃い味付けにし、煮る時間も、短時間。
そして、濃い煮汁を付けながら、食べる。
豚汁の場合、霜降りをすると、豚肉の味がきちんとしており、
これはこれで、うまい。今まで食べたこともない、豚汁である。
しかし、普通の豚汁。
なにもかも、よく煮込んだ豚汁。
豚バラ肉が、とけかかって、脂もたっぷり汁に出ているようなのもまた、
それはそれで、うまい、と、思うのである。
豚汁の場合は、汁も飲むので、出てしまっても、可、ではなかろうか。
今日の豚汁、とりあえず、うまかったが、
なにか、別の料理、という感じであろうか。
※お知らせ
明朝2/21(水)AM6:15、東京FM、断腸亭、生電話出演!