5月22日(月)昼
さて、今日はまず写真から。
これがなんであるか、おわかりになろうか。
最近、この日記で、二度ほど登場している、
神楽坂の創業明治17年のそば屋、翁庵。
なかなか気の置けない店である。
今日は、昼、銀行へ行かねばならず、飯田橋に来ていた。
何を食おうか考え、ここのかつそば、に、行き着いたのである。
昼来るのは初めてである。
昼も、繁盛している。
相席でテーブル席に座り、「かつそば!」と、頼むと、
「冷たいのですか?」と、聞く。
え?!かつそばを冷やすのか?
いや、かつを冷やすのか?
それはびっくり、で、ある。
「冷たいのがあるんですか?」
と、思わず聞いてしまった。
ざるの上に載ってくる、ということはまさかあるまいが、
「冷かけ、みたいなものですか?」
「はい」
なるほど、あるのかぁ、、。
驚きである。
そもそも、かつそば自体が、珍しいメニューである。
その上、冷やし、で、ある。
これは頼んでみなくてはなるまい。
「じゃあ、それ、お願いします。」
と、いうことで、冒頭の写真のものが運ばれてきた。
冷かけであるから、つゆは見えない。
そば。これも、温かいかつそば同様麺は相当あり、
大盛のようである。
その上に薄く揚げられたかつ。
ほうれん草が載っている。
紛れもない、かつそばの、冷やし、で、ある。
まあ、冷やしたぬき、をはじめ、天ぷら系のそばであれば
冷やし、と、いうものも、今は普通にある。
それを考えれば、かつを冷やして食う、と、いうのも
まんざら、ヘンなことでもないのだろう。
かつの上から、つゆをかけてあるようで、
既に湿った感じにはなっているが、
それでも、つゆがよく染みた方がよいであろう。
そばを食い、つゆをつけながら、かつを食べる。
ここのつゆは、温かいそばでは、甘い、と、前に書いたが、
冷やしのつゆは、一般レベルであろう。
かつ自体は、もともと脂身なども少なく、薄く、柔らかめで
冷たくとも、問題はない。
冷やしたかつ、という言葉のイメージほどは、
ヘンな食い物では、ない。
しかし、温かいかつそばは、うまい、といえるレベルであるが、
冷やしはまあ、そこまでは、いかなかろう。
しかし、冷やしかつそば、とは、
おもしろいことを考えるものである。