浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



本家台湾まぜそば麺屋こころ上野店/ぶり照り焼き山いものせ

今日はまだ、連休中、二本。

4083号

5月4日(水)みどりの日 第一食

本家台湾まぜそば麺屋[こころ]上野店

連休。
みどりの日

ラーメンを食べようと、自転車でぶらぶら出る。

またまた[武骨]でつけ麺でもよいかと思ってきた。

上野警察前から、一度昭和通りを渡り、上野駅正面口。
丸井前。

丸井の向かって左側の路地に入る。
と、左。

新しいラーメンやができている。
ん!?。海老、であったか、別のラーメンやであった。
名前だけ替わったのかとも思ったが、よく見ると
台湾まぜそば、だ。

居抜きで台湾まぜそばやが入ったよう。

台湾まぜそばは、コロナ前に一度秋葉原まで
行って、長い列に並んでまで食べたものである。
まあ、それすら忘れていたほど。

チェーンのようだが、入ってみようか。

カウンターだけの小さな店。
入ったところに券売機がある。
ノーマルな台湾まぜそばでよいだろう。

13時すぎ、席はほぼ埋まっている。
あいていた一番奥に掛ける。

店の名前は、麺屋[こころ]。
あー、ここ。
大岡山が本店。
東京では、台湾まぜそばの草分けの一つか。
もう、こんなにチェーン化していたのか。

にんにく入れますか?。
はい。
なんだかお約束。

太麺でゆでるのに時間がかかるのか、
そこそこあって、やっと出てきた。

これが台湾まぜそば
一杯のねぎ、にら、もみ海苔と卵黄。魚粉もポイント。

これをよく混ぜる。

濃厚なたれとピリ辛味の挽肉。
ミンチ、ミンチと店にも書いてあるが、
挽肉でいいじゃないか。
ミンチは関西弁で、東京では挽肉であろう。

台湾まぜそばの発祥は名古屋という。
台湾とはほぼ無関係のようだが、偶然生まれ
うまいので、定着、東京にも伝播してきたというところか。
そして、コロナ禍にもめげず、東京でも定着、ヒット。
チェーン化まで、あっという間ではなかろうか。

例の上海の拌麺にも近いのではなかろうか。
卵黄の混ざった濃厚なたれが、かなり、うまい。
魚粉もくせになる。
この太麺もよい。

残ったたれに「追飯」をもらうのもお約束。

チェーンではあるが、十分にうまい。


麺屋こころ

台東区上野6-16-9
03-5834-3651


5月7日(土)夜

ぶり照り焼き山いものせ

昨日、浅草ロックスの西友でぶりの切り身を
買ってきた。

これ。

石川産、258円。
最近、天然もののぶりがよく出ている。
それも、安い。
ひょっとすると、養殖ものよりも安いことがある。
型はいろいろなのであろうが、よく獲れている
ということなのであろう。

簡単にフライパンで照り焼きにしようと思ったのだが
ちょいと調べて、とろろを掛けることにした。
[つきぢ田村]のレシピである。

お節、としてあるが、ぶり照りにとろろは、定番であろう。
長芋ではなく、大和芋を買ってくる。
大和芋も以前に比べると、随分安くなっているのでは
なかろうか。
同程度の値段であれば、使い方にもよろうが、粘りの強い
大和芋の方がよろしかろう。

おろすのではなく、みじん切りから叩く。

食べやすさということだろう。

ぶりには塩をして、薄く小麦粉。
ちょいと、ムニエルのようだが、照りを出すためという。

フライパンに油を敷いて、焼く。

両面。

たれは、しょうゆ、砂糖、酒、みりん。

レシピでは煮詰めない、とのこと。
魚が硬くなるということか。
煮立てて、実はみりんは、火を止める直前にした。
みりんは照りを出すが、タンパク質を固める。
それで最後。

出来上がり。皿へ。
みじん切りの大和芋ものせ、彩りの
青海苔も。
ついでに買ってきた谷中も味噌とともに。

アップ。

なるほど、みじん切りの方が食べやすい。
しかし、ぶり照りととろろ、奇妙に合う。
うまいもんである。

 

 

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浅草田原町・焼鳥・鳥なお その2

4082号

引き続き、田原町の焼鳥[鳥なお]。
ミシュランピブグルマン。

台東区ミシュラン掲載店というのは、
22年版で11軒。
よく行くところでは、寿のとんかつ[すぎ田]、
御徒町の同じく[とん八亭]、そして洋食の[ぽん多本家]。
先日行った根岸の洋食[香味屋]。
他に、私は行かないが、フレンチの駒形[ナベノイズム](二つ星)
同じく観音裏[オマージュ](同)などなど。

ピブグルマンも入れて11軒というのは少なかろう。
港区、中央区、新宿区、渋谷区などがむろん多いのだが
目黒区でも22軒。
西高東低。
そういうものといってしまえば、それっきりだが。

むろん、ミシュランがすべてではない。
が、格付け、評価をしている媒体というのは
やはり必要だと思うのである。

国内でも以前は、文芸春秋の「東京いい店うまい店」という
老舗書籍があった。あるいは山本益博氏の「東京・味の
フランプリ」というのもあった。
どちらも今はない。

背景の一つには「食べログ」などネットの台頭
ということがあるのであろう。
一般の人々の付けるネットの星はいかがであろうか。
がっかりしたことがある方も多いのではなかろうか。
流行りや、特定の人々の動向に左右されやすい。
編集部であったり、著名人の見識、責任できちんと評価
する意味は十分にある。

また私は、今、TVなどは店側の宣伝といった方がよいと
思っている。彼らも視聴率の取れるネタがほしいのである。
見栄えがよく話題が取ればそれでよい。緊張感など
まったくない。

ほんとうに、うまい、評価されるべき味、技、サービスのある
店をピックアップし、応援する必要がある。
そしてやはり、見識ある評価・格付け媒体は公平を期すため
一つではなく、複数あってしかるべきである。

さらに余談だが、どうも評価・評論ということが日本の
メディアからどんどん減り、もはや存在しないのではなかろうか。
顕著なのは歌舞伎であろう。歌舞伎界ではマイナスの
評価をすると取材ができなくなるとも聞く。見識ある人の
評価・評論はその業界の健全な発展に不可欠であると
思うのだが。

閑話休題
田原町の焼鳥[鳥なお]であった。

七品目。

砂肝、塩。
硬すぎず、よい食感。

右下に見えているのが、粉の山椒なのだが、青い。
香りが強くフレッシュ。

初めてお目にかかったのではなかろうか。
こんなものがあったのか。
普通、粉山椒というのは完熟した茶色いものを挽いたもの
だと思うが、熟す前の新鮮な青山椒の実を挽いている?。
そんなことができるのか。
フリーズドライのようなことか。

八品目。

ねぎま、で、ある。

これは塩ではなく、薄いがたれ、ではなかろうか。
ねぎは焦げ、肉はほんのり焦げ目、この具合が絶妙。

九品目。

焦げ目の入った焼きものではあるが、
なんであるかお分かりになろうか。

粗塩であろうか、粒の大きな塩をまぶしてある。

チーズ?。
いや、これ、蕪(かぶ)、なのである。
驚いた。

東日本の一般の小蕪であると思うが、焼いた蕪は
初めて、で、ある。
表面のパリッとした食感と、あまさ、で、ある。
最近はトマトだったり、いろんな野菜を焼くが、
技術があれば、なんでも焼けるのであろう。

十品目。

これが、ここのメインイベント。
真打、スペシャリテ
つくね。
添えられているのは、キンカン
むろん、たれ。

キンカンというのはご存知であろうか。
卵になる前の親鳥の体内にある状態のもの。
味は、モツと卵の中間のようなものなのだが、
これは、ちょっと特別なものを吟味している
のではなかろうか。
味はほぼ、卵黄。モツのくささはまったくない。
が、食感はしっかりしている。

つくねに卵黄を添えるのはよくあるが、
これはおもしろい。

十一品目。

お新香とご飯もの。
鶏のスープにひたった、小さなおにぎり、
で、ある。

上品すぎないが、気が効いているではないか。

以上。

ご馳走様でした。
うまかった。
なるほど、流石、で、ある。

お勘定は飲み物入れて一人6,000円ちょい。

ご主人は30代であろうか、まだお若く見える。
寡黙。先にも書いたが、きちんとした和食の修行を
された方なのであろう。

店を出ると、外まで見送りにきていただいた。
これも、然り。ちゃんとした和食店のサービス
であろう。(この値段で!。)

地元にこんな店ができていたのを知らなかった
のはまったくの迂闊である。
頻繁にこねば。

 


公式(食べログ)

050-5593-4854
台東区雷門1-5-9 いさよビル 1F

 

 

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浅草田原町・焼鳥・鳥なお その1

5月1日(日)夜

さて、浅草田原町の焼鳥[鳥なお]。

田原町というのは駅名だが、江戸から続くこの一角の
旧町名で、今の住居表示は雷門1丁目。

地下鉄銀座線田原町駅の北東の一角。
ちなみに、雷門というのは、ご存知、浅草寺
門の名だけで、町名はどこにもなかったのだが。
田原町の町名の由来は、もともと浅草寺領の田圃
あったから、という。やはりこのあたりも低湿地で
あったのである。

この店は数年前からミシュランピブグルマン。
知らなかった。
日本のミシュランは、書籍自体は売られておらず、
ネットのみで、金を払ってネットの会員には
なって、台東区の掲載店は見ていたつもりであった。

22年版から運営が変わったようで書籍が出ているので
買ってみてやっと見つけた。
ネットというのは、意外に網羅的に全体を見る、
ということには弱点がある。
まとめサイトが流行るわけである。

店の前は毎日のように通っていた。
小さな店だが、存在は知っていた、、、
いや、目には入っていたというところか。

ともあれ。
日曜営業で、この連休もやっている。
浅草もこの連休、かなり人が出ているので
ダメ元で当日TELを入れるとやはり満席。
だが二回転目がありそうで、近所であることをいうと
あいたらTELをくれる、ということになった。

で、20時半、連絡が取れ、タクシーで向かう。

田原町の交差点で降り、通りを渡り裏通り。
暖簾を分けて、入る。
お待たせして、申し訳ありませんと、
丁重に迎えてくれる。

若いご夫婦であろうか、二人でやられている。
カウンターのみ、10席ちょっとであろうか。
奥に長い。
まだ真新しいが、内装はお洒落すぎぬのも
好感が持てる。
開いている一番奥へ。
背もたれのある高めの椅子に掛ける。

飲み物の品書きだけくる。

まずはやっぱりビール。
生、エーデルピルス。サッポロのもの。

ここは、おまかせのみ。4,800円也。
リーズナブルではなかろうか。

さて、一品目。

焼鳥ではない。

里芋のすり流し、とのこと。
割烹メニュー。
焼鳥や、の看板を掲げているが、ご主人はちゃんとした
和食の修行をされた方なのであろう。

冷製ではなく、温かい。
里芋のおかゆのような感じ。
蓮根も入っているよう。
上品、で、ある。

すり流しというのは、皆さんも食べられたことが
あるかと思うが、まあ、和風ポタージュスープ
といってよいかもしれぬ。
すり下ろした野菜と出汁などで作る椀物。
ポタージュとの違いはもう少し荒めで、むろん、
基本乳製品は入らないので、すっきり淡泊。

二品目。

アスパラガス。
塩だけ、のよう。季節、で、ある。

ちょっと時代の付いた姿の素焼きのような皿も
味わいがある。
センスであろう。

三品目。

最初の串もの。
カウンター上段の黒い木の板に置かれる。
塩で、鶏、、、、だったのだと思うが、時間がたって
忘れてしまった。(見た目、ももか。)

四品目。

またまた、塩で、鶏。
(まったく覚えていない。)

ビールから、レモンサワーに。

グラスは薄口のビールグラスの程度の
小さなもの。

五品目。

薄めだが、たれ。
これは覚えている。
たれだが、濃くはない。
なんとかハツ、といっていたような。
柔らか。

ハツでも柔らかい部分なのかもしれぬ。
また、これだけに限らずが、火の通りも
絶妙なのであろう。

六品目。

またまた、焼鳥以外のもの。

おひたし、といってよいのか。
青味は、わさび菜で大根おろしで和えているか。
鶏のささ身入り。
しょうゆは入っていない。塩なのか。
これもまた、上品。

基本ここ、上品。
そして、出てくるタイミングが間延びせず、よい。
二人だけでやられているのだが。

 

つづく

 


公式(食べログ)

050-5593-4854
台東区雷門1-5-9 いさよビル 1F

 

 

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瓜の鉄砲漬け その2

4080号

引き続き、ばくらうりの鉄砲漬け。

生のものを買ってきたのだが、農水省のもの、
塩漬けを使うレシピであった。

また、鉄砲漬けとして売られているものは、
スライスしていない、丸のままのもの。
中にこれも丸のままの唐辛子が入っている。

生の状態から、スライスせず、中のわたを
くり抜いているのであろう。

これは、ちと難しそうなので、スライスして
漬けることにしよう。

半分に切って、わたを取る。

ここからスライス。

ボールに入れて、たっぷりの塩。

もむ。
塩もみ、であるが、このまま置く。
すぐに、水が出てくる。

瓜というものを触ったことがある方はおられようか。
きゅうりよりはずっと果肉部分はしっかりしている。

2時間ほど置くと、もう既にたっぷり水が出てくる。

そう、この状態で既に、うりもみとして食べられる。
ただ、塩が強いので、塩抜きが必要。
食べる分だけ分けて、水に漬け、塩抜きをする。
これは味をみて30分ほど。

胡麻なんぞも振って。

今日はほたるいかのぬた。
味噌は、西京味噌の辛子酢味噌。
ねぎは、ぬたいはいつもノーマルな長ねぎだが、
安くなっていた京都の九条ねぎ

塩もみだけの、うりもみもうまい。
なんといっても、このパリパリした食感。
柔らかいという、ばくらうりだが、
しろうりと比べれば、多少柔らかいかな、
といった程度か。

水が大量に出てきたボールは水を捨て、
さらに塩を足して、もむ。
そして、今度はラップをかけ、その上に小皿、
そこに重石の3L入りのPETボトルのしょうゆを
置いておく。

塩漬けというのどのくらい漬ければよいのだろうか。
最低でも、2~3日は必要ではなかろうか。

どんどん出てくる水を捨てながら、
塩もみを繰り返し、丸2日。

3日。

どうであろうか、だいぶしんなりしてきた。
緑の皮の部分もよい表情に変わってきた。

これでいってみようか。
かなり塩が入っているので、塩抜き。
水に漬けて半日ほど。

かじってみて塩が抜けているのを確認。

絞る。

回転させるサラダ用の水切りである。
これ便利。

漬け汁である。
レシピから比率をきちんと計算して量る。
これは大事であろう。

大葉を買ってくる。
青唐辛子は粉の赤唐辛子で代用すればよいだろう。
大葉は余らせても仕方がないので、一束全部を
荒い千切りにする。

このままやっぱりラップを落としぶたに
小皿、重石をしてまず、1日。

農水省のレシピではつけ汁を毎日切って、
一度煮立て、冷まして再び漬ける、と書かれている。

これはどういうことであろうか。
漬物というのは、主として乳酸発酵させるわけだが、
鉄砲漬けは、発酵させないということであろう。
おもしろい。

1日目、レシピ通りつゆを切って、煮立て、
冷まして再度漬けるをやってみた。

これを1週間?。

煮立てるのは1日で面倒になってしまった。
一度煮立てているので、既に菌は死んでいるだろうと
勝手に解釈し、2日目からは、冷蔵庫に入れて
置いておくことに。

味見はしている。2日めはまだまだ。

だが、3日目あたりから、味が染みてくる。

味は、砂糖がそこそこ入っているので、甘辛。
そこに気持ち、酢が入り、なかなかの塩梅。
先日のキューカンバーのサンドイッチできゅうりも
そうであったが瓜はやはり酸味との相性がよいのだろう。
そして、パリパリの食感。
しそもよいアクセント。不可欠であろう。
唐辛子。鉄砲漬け自体は辛さを前面に出した
漬物ではない、ほんのりピリっ、程度。
これもちょうどよい感じになった。

本物は表側の皮がほぼ色が抜けている。
ここが違う点であるが、塩漬けをしてかなりの時間が
経っているのであろう。
青いのは問題はないかもしれぬ。
そして果肉部分、これはもう少し水分が抜けても
よかったかもしれぬ。白い部分が透明になるほどか。
塩漬けは1週間程度は必要であったかもしれぬ。

だが、初挑戦にしては、御の字。
そこそこ本物を再現できているのではなかろうか。

毎日少しずつつまんで、これはつゆに漬けて1週間、
連休終盤。

ほぼ食べ終わり。

時間と手間はかかるが、千葉伝統の瓜の鉄砲漬け、
瓜の食べ方としては、上等であろう。

 

 

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瓜の鉄砲漬け その1

4079号

さて。

連休も終わるが皆様はどうすごされた
であろうか。
旅行へ行かれた方も多かったのかもしれない。
ハワイ行きの航空便は満席であったとも聞く。
一方、祝日の配置で長く休めない人もあったからか、
近場の観光地も混んだよう。

私の住む浅草は、既に連休前のウイークデーから
かなりの人出で、伝法院通りなどは自転車では
通れない状態であった。
コロナ以前はこれに海外観光客も加わっており、
もっとすごかったはずだが、思い出せぬほど。
ともかくも、浅草に人出が戻ってきたのは
よいことではあろう。

日本人の場合マスクというのはまだまだ100%の
人がしている。
私など肌が弱く蒸れるのでできればしたくない。
徐々にしなくてもよい状況になってほしい
と思うのだが。どんなものであろうか。

ウクライナ情勢も心配である。どうも長期に
渡りそう。ロシアは意外に戦力は弱かった。
が、しかし、経済は意外に強かった、とも。
またまた、状況が変わってくるのかもしれぬ。

かと思うと、知床観光船の事故。
人災であったことは火を見るよりも明らか。
事故を起こした観光船会社はまったくひどいものである。
なぜ、あんな事業者に営業を許していたのか。
国土交通省の検査のザルっぷり。
こんなことになっていたのかと驚くことしきりではある。
海の状況は日本中で大きく違っているのであろうが、
海流の速さ、天候の変わりやすさなど知床のリスクの
高さということか。
結局事業者まかせであった。
日本中で事故が多発していたようにも見えないのは、
その他の事業者のスキルの高さということなのか。
知床の他の事業者、漁師の方々は捜索に出ている。
海の男たちの助け合う意識の高さもよくわかる。
こうした人達に支えられていたのか。

ともかくもなぜこんなことが起きたのか。徹底的な
原因究明が求められようが、許認可をおろしていた
国交省の責任は免れないように見える。制度運営の
改善は不可欠ではなかろうか。

さてさて、そんな連休であったが、
私はというと、たいした変りもなく、
遠出はせず、上野浅草、地元界隈。

書いておきたいものを書いてみる。

4月26日(火)~

ばくらうりを、秋葉原ハナマサで見つけた。

ご存知であろうか、ばくらうり。
種としては、しろうり、のよう。
初夏のこの時期、瓜が、東京の野菜売り場にも
並び始める。

東京に出回るのは、ほぼ千葉産。

ばくらうりは、歯がぐらぐらしている人でも
食べられるほど柔らかいので、とのことだが、
ちょっと怪しそうではある。

瓜といえば、雷干し。
池波レシピである。

時代小説、エッセイ問わず池波正太郎作品には
複数登場するので、どんなにうまいのか、と、
なん回か試みたのだが、どうももう一つであった。

瓜は扱いが難しいのかもしれない。

で、ばくらうり、懲りもせず買ってきた。

千葉産、大きなものが二つで480円。

どうしようか。
今、瓜の料理法というと奈良漬け、粕漬というのが、
もっとも一般的であろう。

自分で粕漬を漬けたことがある方はどのくらい
おられようか。
これも試みたことがあるのだが、かなり難しい。

ただ、酒粕に漬ければよいのかと思うと、
実のところそうではない。
売っている酒粕に野菜を漬けても、すべて
奈良漬けになるわけではないのである。

酒粕も、まだ柔らかい、鮮度のよいもの。
おそらくまだ麹菌が生きているものでなければ
いけないようなのである。
そして、本場の奈良や京都では酒粕だけでなく
味噌も入れる。酒粕&味噌漬けが本当のよう。
鮮度のよい酒粕というのは東京ではそうそう、
手に入らない。よって以来、奈良漬けは
できたものを買ってくることにしたのである。

ともかくも、このばくらうり、なにかに
せねばならない。

ちょっと調べてみようか。
すると、こんなものが見つかった。

瓜の鉄砲漬け

なんと、農水省のページである。
最近、農水省はネットでお役所らしからぬ
新しい取り組みを始めている。

こんなものも出している。

最初は、若手官僚がこのあたりの内容を自作自演で
ユーチューブを始めたのだが、これがバズって、
その人は今は広報になっているよう。
俄かに農水省の根本的な行政方針が変わったとも思えぬが、
若手の声を拾い始めるというのは、行政府として
農水省の危機感のあらわれとはいえるのかもしれぬ。
農協改革から、輸出振興。ウクライナ危機で改めて
日本の食料自給率も問題になってこよう。日本の
農林水産業をどうするのか、農水省など必要なのか?。

ともあれ。
このページは、全国各地の郷土料理とそのレシピ集。
そこにあったのが、千葉県の郷土料理としての
瓜の鉄砲漬け。

瓜の鉄砲漬けは私も知っているし、食べたこともある。
ご存知の方も多かろう。
成田などに行くと、やはり名物として売っている。
瓜の中に生の青唐辛子を入れたしょうゆ漬けである。

さすがに、今の農水省のレシピであれば、信用できよう。

やってみようか。

が、これ、よく読むと、塩漬けがスタート材料。
塩漬けから作らねばいけない。

 

つづく

 

 

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浅草・イタリア料理・ブラカリ

4078号

4月24日(日)夜

さて、今日は内儀(かみ)さんと相談し、
イタリアン。
やはり定期的にちゃんとしたところで食べたくなる。

この界隈でイタリアンというと西浅草にあった
[ジャルディーノ]へよく行っていたのだが、
閉めてからここというところが見つかっていなかった。

ちょいと調べると、花川戸に[ブラカリ]というところを
見つけた。
[ジャルディーノ]ともまんざら無関係でもなく、
なんでも[ジャルディーノ]出身の方がイタリアの
二つ星店などで修業され、その店名を名乗ることを
許されて浅草に店を開いたとのこと。
なかなかよさそうである。
開店は2016年で花川戸の今のところには2020年に
オープンしているようだが、まったく知らなかった。

昼、TELをすると夜、取れた。

場所は花川戸でも二丁目で言問通りのそば。

やっぱりタクシーで向かう。
馬道通りでもよいのだが、店前につけられるように、
江戸通りから左に入る。数本路地をすぎて左角。
このあたりもしょっちゅううろついているが、
気が付かなかった。
この界隈、なんと形容すればよいのか。
都立の産業文化センター、花川戸公園の北、
[万久みそ]のさらに北。
住宅地というのもなにか違うし、オフィス街とも
ちょいと違うか。浅草のまあ、普通の静かな
裏通り、か。

入って、名乗り、テーブルに案内される。
なかなか広い。

飲み物は、やっぱりビール。
フレンチでも、イタリアンでもどこでもビール。
ワインを呑む習慣がないのでしょうがない。

コースは「季節のおためし」というのが、5,280円也、
上に、9,350円也のフルコースがあるが「おためし」
でよいだろう。

パスタとメインが選べる。私はイカスミのスパゲティ、
内儀さんが黒オリーブ。メインは私がピカタ、内儀さんは
魚、いさきにする。

パンとチーズ。

鉋(かんな)で削ったような、チーズ。
ギャルソン氏が隣のテーブルで大きなナイフで
削って持ってきた。
聞くと、ロディジャーノというらしい。
パルミジャーノレッジャーノに近いものという。
ロディはミラノのそばの地名のよう。
フワフワ。

イタリアのパンは基本堅いのがよい。

アンティパスト(前菜)

左からハム類とサラダ。

下中は、白身魚カルパッチョ
上にのっているのは、自家製カラスミ
カラスミなので、ぼらの真子、か。
イタリアにもカラスミはあるが、トンノ(まぐろ)が
一般的ではなかったか。シシリアでよく見かけた。

上中がカプレーゼ。
下右、ポテトサラダで、上にはロマネスコ
上右が、キッシュなのだが、中はほうれん草など。

スープ。

チーズの浮いた、かぼちゃのポタージュ。
出汁が魚といっていた。
濃厚でうまい。

パスタ。

いかすみのスパゲティー
なにか、久しぶりに食べる。
初めて食べたのは、おそらく30年以上前では
なかろうか。
最初はかなり驚いたが、そういえば最近はご無沙汰、
で、あった。
生ぐさいのだが、うまいものである。

内儀さんの黒オリーブ。

麺が生であろうか、もちもち。

メイン。私のピカタ。

豚である。
私も作るが、ミラノ風カツレツと同じなのか
違うのか、よくわからぬが、うまい。
上にかかっている、チーズのソースのような、
ドレッシングのような、これがまた、うまい。
チーズはパルミジャーノ・レッジャーノであろうか。
ちょっとシーザードレッシングのよう。

内儀さんのいさき。

これ、どうしているのであろうか。
オーブンか。
きれいに、ふっくら焼かれている。
ほぼシンプルな塩焼き。

このピカタの途中で、かなり腹が一杯。
やっぱり、パンを平らげてはいけなかった。
嗚呼。

ドルチェ。

コーヒーも出る。
左がパンナコッタ、ジェラート
右が台湾のカステラといっていた。

かなり、腹が、、、、

どちらかといえば、カジュアルなコースであった。
「おためし」ということか。

ともあれ。
ちゃんとした、イタリアンレストランには
間違いなかろう。
うまかった。

お会計は二人でビールも入れて14,740円也。

よし。
よい店を見つけた。
またこよう。

 

ブラカリ 

台東区花川戸2-9-10 根津ビル1F
03-6379-3367

 

明日からお休みになります。
皆様もよいお休みを。 

 

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国産牛シャトーブリアンステーキ・モロッコいんげんの胡麻和え

4077号

4月23日(土)夜

内儀(かみ)さんが肉が食いたいというので
例の国産牛シャトーブリアンにしようか。

あれは、うまい。

浅草松屋に入っている[日山]だ。

きてみると、黒毛和牛のシャトーブリアンはあるが、
国産牛はない。
もちろん、値段は高い。が、黒毛和牛は脂が多すぎる。
土曜日、だからか。

だが、あるであろう。切ってもらおう。
案の定、あったようで、二切れ切ってもらう。

100g1,000円、5,120円也。
よい値段である。

なにか付け合わせの野菜。
また、和風のおかずにしようか。

松屋の野菜売り場をのぞくが、ピンとこない。
なにが売りたいのか。

雷門のオオゼキにまわる。

お、クレソンがあった。

それからもろっこいんげんが、うまそうである。
平たい隠元。筋がなく柔らかくうまい。

帰宅。

もろっこいんげんは、なんにしよう。

おひたし。
しょうゆと削り節をかけて。
だが、これでは、あたり前すぎよう。
ちょっと調べてみる。

と、このモロッコインゲン、おもしろいことが
わかった。
平たいインゲンの仲間で中南米原産。
ロッコとは何の関係もなく、名前は、種苗会社が
付けたという。流行っていた映画の舞台が
ロッコだったから、と。
ほんとであろうか。カサブランカ?、そんな古くはないか。
ともあれ、いい加減なネーミングである。

ともあれ、意外に料理のバリエーションは少なく、
ピンとくるものがない。
あたり前だが、胡麻和えでよいか。

ヘタを取り、一口に切ってゆで、冷水で冷まし、
水を切っておく。

胡麻をフライパンで軽く煎る。

あたり鉢に移し、酒、しょうゆ、砂糖。
レンジに掛ける。
自動加熱だと強すぎる。
途中で止めて、味見。
OK。

和えておく。

シャトーブリアン

またまた、個体識別番号。

3歳ほどの雌。肉専用種×乳用種。
生まれは那須烏山
半年ほどで茨城県筑西市へ。
筑西市で1年弱。
稲敷市で1年半。

今までは北海道生まれであったが、
こういう例もあるのか。

両面塩胡椒。

フライパンにたっぷりのオリーブオイル。

中火で焼く。
焼きながら、上からスプーンで油をかける。

下がいい色になってきたら、ひっくり返す。

こちら側も、油をかける。

よい色にになってきたら、終了。

皿に出して、休ませる。

10分以内。

プロは必ずこの工程を経る。
今一つ、理由がわからないが、私はドリップを
出し切る、程度の目的である。

皿へ。クレソンも添える。

もろっこいんげん胡麻和え、と、作ってあった
小松菜と油揚げの煮びたしも。

ビールを開けて、切る。

焼け具合はちょうどよいだろう。
やっぱり、国産牛ヒレシャトーブリアン
柔らかく、よいうまみ。脂もちょうどよい。

内儀さんは意外に小さい?という反応であったが、
食べると、これで十分満足できる、と。
まあ、この値段であるから、ね。

クレソンというのは、ステーキによく合わせるが
私はかなり好きである。苦みというのか辛み、
というのか、バリバリ食べられる。

もろっこいんげん胡麻和えにしたのは
初めてではあるが、むろんうまい。

そして、小松菜の煮びたし
これは、子供の頃からのうちのおかず。
浅利のむき身でもやる。
濃いしょうゆ味でくたくたになった小松菜が
うまい。

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