浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



ポムドテール・ブーランジェール

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3893号

7月9日(金)第一食

梅雨らしいというべきか、一日雨。

熱海をはじめ各地で被害が出ている。
熱海はどうも人災のにおいが漂っているが、
とにもかくにも気を付けたい。
被害が出た地域の方々には心よりお見舞い申し上げる。

正常性バイアスというのであろうか。
ここになん十年住んでいるがこんな経験はない、
というインタビューをよく聞く。
そんなはずはない、自分だけは大丈夫という
意識が働くのであろう。

もちろん、温暖化などによる気候の変動で過去を
越える災害が起こる可能性は否定できなかろうが、
なん十年ではなく、歴史をさかのぼって、百年、
二百年単位では同じようなことが起こっていた
かもしれない。
私の住む東京台東区のこの地域でも過去、大雨と高潮で
大正時代には隅田川があふれ大規模な浸水が起きている。
草本願寺前が水浸しになっている写真も残っている。
元来、この界隈は江戸以前は低湿地で今も海抜は
1~2mのところもある。なにかあれば、すぐに水に
漬かる危険をはらんでいる。

ハザードマップをはじめ、自分が今いるところが
どんなところなのか。よくよく情報を集めて置く
ことが必要であろう。

ともあれ、雨なのでほぼ家にいることになる。

雨なので、気温よりも寒く感じる。
簡単に食べられるもの。
煮込み料理のようなもの?。

で、思いついたのは、鶏の足白ワイン煮込み。
ポムドテール・ブーランジェール
Pom de terre Boulangere

フレンチである。
ポムドテールはじゃがいも。
ブランジュールはパン職人。
じゃがいものパン職人風とでも訳すのか。

パン釜の余熱で煮込んだというのが由来のよう。
家庭料理といってよいのであろう。

とにかく簡単でうまい。

鶏の足をハナマサで買ってくる。
凍っているので、レンジで解凍。

どうせ煮込むので、半解凍くらいでもよいだろう。
二本。

玉ねぎ一個、スライス。
じゃがいもも一個、皮をむいて、3mm程度にスライス。

フライパンで焼く。鶏の足から。

塩胡椒を忘れていた。

両面、焦げ目を付ける。

一度、足はあげて、玉ねぎ。

じゃがいも。

両面、焼く。

全部合わせて、圧力鍋へ。

ローリエとタイム。
ここに白ワイン。

煮込むのはひたひた程度で、全部白ワインでも
よいのだろうが、瓶の半分程度と、水。
これで、煮込む。

最初はアルコールを飛ばすためにふたをしない。
沸騰して五分ほど。
いいかな。
ふたをして、加圧。
圧が上がって、中火で5分。

後は、火をとめて、放置調理。

20分程度。ふたを開ける。

ここから、やっぱり中火で煮詰める。

いいかな。

念のため、味見。
このスープというのか、ソースがとにかくうまい。
鶏の足に塩をしただけ。
塩をちょいと足す。
OK。

皿へ。

本来ならワインなのであろうが、
やっぱりビールを開けて、切る。

ほんとなら、ほろほろにほぐれるくらいが
よいようにも思うのだが、そうすると、
特にじゃがいもが溶けてしまう。
まあ、こんなところでよし。

だが、この料理、とにかくこの白ワインベースの
ソースがとにかくうまい。
ローリエ、タイムもポイントにはなっているのだとは
思われるのだが、得も言われず、うまい。
なにかに例えたいのだが、思い浮かばぬ。

入っているのはこれだけ。
とにかくシンプル。
だが、格別にうまい。
おそらく、だれが作っても、圧力鍋でなくとも煮えればよい。
特段のコツなく、
うまいだろう。

 

 

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浅草・路麺・小粋そば・肉そば

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3892号

7月7日(水)第一食

さて、[小粋そば]、で、ある。

立ち喰いそば。
チェーン、といってよいのか。

ただ、調べるとそう数は多くないようなのである。
小ぎれいで真新しい店で、浅草と、稲荷町と、
近所に二軒もあるので、大規模なチェーンかと
思っていた。

浅草は、東武浅草の北ガード脇、
町中華の[ぼたん]の前。
稲荷町は、稲荷町交差点の浅草通り北西側。

ちょいと調べるとどちらも[せんねんそば]
であった。やはり。
どちらも変わったのは最近のことだと思うが、
ひょっとすると[せんねんそば]がみんな
[小粋そば]に替わったのか?。
(銀座、岩本町も替わっているよう。)
まあ、定かではないが。

ともあれ、浅草の[小粋そば]。

表に、浅草「肉そば」と看板を出している。

看板には名物東京かきあげ、ドアのガラスには
小粋浅草と、江戸文字で書かれている。

この「肉そば」というのに惹かれてたのである。
「肉そば」といえば、浅草では[角萬]

であろう。
ねぎと豚肉、次郎系ともいえる、ざっくり太いそば。
そして、その冷やし。

さて、どんなものか。

入ると券売機。
いたるところに「花川戸」推し。
なにかというと、花川戸○○。
確かに、ここ、町名は花川戸で間違いはないが、
ほぼ、関係ないと思うのだが。

昨年あたりからか、浅草に、江戸、浅草、下町?
といったものをイメージした新店ができている。

くら寿司浅草

ユニクロ浅草

まるでテーマパークのよう。

観光客をターゲットにしているのか。
こんな時期なので気の毒ではあるが。

浅草[小粋そば]も、どうも、その流れっぽい。
まあ、おもしろくてきれいなのは
よいのだが。

細かいのがなく、外国人の女性店員さんに、
両替してもらい、ついでに「肉そば」は
冷やしができるのか、確認。

冷やし、で頼む。

おそばゆでますので、と、お嬢さん。

カウンターに座って待つことしばし。
すぐにきた。

山盛りの細切り海苔。
豚肉と天かす、そして、つゆの表面には
ラー油。

あー、これであったか。

ご存知の方は、ご存知。

元来は、数年前に閉店した、虎ノ門の[港屋]

であろう。
課長島耕作弘兼憲史氏が行きつけにし、
一躍超有名行列店になった。
私など、気付いた時には、とても並べるような
長さではなくなっており、結局、行けずに
閉店してしまった。

以降ラー油入り冷たい肉そばは[港屋]以外にも
広まってチェーンのようなところもできている。
秋葉原昭和通り沿いにある。)

食べてみる。

ふむふむ、なるほど。
十分にうまい。

ラー油入りの肉そばを食べたことがない方は
辛いのでは?、と思われようが、見た目ほどではなく、
これが意外に、うまい、のである。

まあ結局、ラー油入り肉そば、ざるなりかけなり、
いわゆる日本そばとは別のものとして、定着していく
のであろう。
これはこれで、よいことではなかろうか。

なかなか先が見通せない昨今ではあるが、
浅草にしても、蕎麦やにして、やはり時代は
変わってきていることは、間違いはなかろう。

 

 


03-4291-0024
台東区花川戸1-6-7 ライオンズマンション1F

 

 

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浅草・うなぎ・小柳

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3891号

7月6日(火)第一食

さて、火曜日。

今日はなにを食べよう。

曇りだが、暑い。
蒸し暑いというべきか。

うなぎでも、食べようか。

ちょいと一杯やって。

夕刻、ふらっと寄れるとなると、浅草[小柳]

ではなかろうか。
今年の2月にもきていた。

駒形[前川]は一人では入りにくい。

先日、といっても6月だが、ご近所、小島町の
[やしま]の持ち帰りを家で食べた。

こんな時世だが、もうすぐ土用でもある。
今年の丑の日は7/28のよう。

ニュースで視た記憶があるが、
今シーズンのうなぎの相場は、多少安くなっている
よう。前年の稚魚の獲れ高がよかったからのよう。
まあ、5月の豊洲の対前年比で15%安

といったところのようだが。

ほんとうは書き入れ時だろうが、どこも厳しかろう。

そんなことで[小柳]。
創業は大正12年(1923年)、関東大震災のすぐ前。
もうすぐ100年。
江戸創業のうなぎやがごろごろしている浅草では
そう古くはないということになってしまうが。

夕方は四時から。
目掛けて、自転車で出掛ける。

ウイークデーだが、浅草の人出は少なくない。
観光の人も少なからずいるよう。
数は多くはないが人力車も出ている。

[小柳]は、仲見世とオレンジ通りの間で
雷門通りの角は、演歌や邦楽、落語などのヨーロー堂、
この通りに同じく、宮田レコードもある通り。
[餃子の王さま]もこの通り。

四時ちょうど、店脇に自転車をとめて入る。
一番乗りのよう。

カウンター奥に掛ける。

お酒冷(ひや)かな。

それから、肝煮と焼鳥。
一人だと、白焼きは食べられない。

すぐにきた。
酒と肝煮。

ちょっとずれて、お新香。

お新香は、うな重に付くものだが、
呑んでいる客に先に出すのは、東京のうなぎやの
昔からの通例であろう。

カウンターの上にいろいろな飾り物というのか
小物が置かれている。
中で、目の前に卓上のカレンダー。
歌舞伎役者、で、ある。
女形、役名はわからぬが、桃色の振袖で
なにか若い女性のよう。
誰だろう。

見ていると、焼き鳥がきた。
お姐さんがお手に取ってどうぞ、と。

これ、誰ですか、と、聞いてみた。
猿之助です、と。
え?、今の?。
そうです、とのこと。
今年のカレンダーなので、最近のものであろう。
この芝居はわからぬが、猿之助は亀次郎時代は
女形の方が多かった、か。
このカレンダー、めくって表紙を見ると、
猿之助だけのものであった。
どなたかご贔屓なのであろう。
芝居もしばらく行っていない。
心置きなく、行ける日が早くきてほしいと
願うだけである。

焼鳥。

うなぎやの焼鳥というのは、うまいものである。
おろしをつけるところが多いが、なぜであろうか。
そういえば、うなぎやに限っているように
思われる。

お重もきた。

毎度書いているが、このふたを開ける瞬間は
なににも増して、幸せを感じる。

肝吸いも。

山椒をぱっぱ、と、振って、

食べる。

浅草の蒲焼は、どちらかといえば、甘味を抑えた
江戸前といってよい、キリっとしたものを
出すところも多い。ご近所[やしま]などは
そちら。

[小柳]は、甘めではないが、キリっ、でもない。
中間といったところか。

だが、もちろん十分にうまい。

お重を持って、ばくばくと掻き込む。
やっぱり、こう食べたくなる。

食べ終わり、出る。
勘定は5,000円ちょうど。

うまかった、ご馳走様でした。

 

台東区浅草1-29-11
03-3843-2861

 

 

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路麺よもだそば御徒町店/赤酢の酢飯で鉄火丼

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3890号

今日は二本。

7月5日(月)第一食

路麺よもだそば御徒町

今日は鉄火丼を食べたくなった。

例の赤酢の酢飯の余りを冷凍しておいたものが
まだある。

あれをレンジで温めればよい。
まぐろは吉池として、その前に第一食。

路麺のそば。
春菊天が食べたい。
仲御徒町の[かめや]、か。

と、その前に、床屋。

[かめや]の昭和通り反対側のQB。

自転車で出る。
今日は曇りでちょいと肌寒く感じる。
半袖のポロシャツに一枚羽織る。
QBで髪を切って[かめや]へ。

なにも考えずに、春菊、といってしまった。
うち、春菊はないんです。
海老か、かき揚げか、、。

あーそうだった、ここ、春菊はなかったんだ。
なぜであろうか。
路麺ではかなりの人気だと思うのだが。
置いてほしいものである。

春菊の頭になっていたので、ごめんなさい、
といって出る。
残念だが御徒町駅高架下の[よもだそば]だ。

[よもだそば]にはあったはず。
きてみると、ちゃんとあった。

温かいもの。
今日は、これに、目についた下足天も足してみた。

春菊、いつも通りきれいに揚げてある。

下足天。
下足天というのは、うまいものである。
路麺ではどこにでもある、というものではない。
日暮里の[一吉]が名物にしていた。

[一吉]は大きかったと思うが、ここは切ってある。
切ってあっても別段味は変わらない。
噛み切りにくいこともあるので、食べやすいに
越したことはないかもしれぬ。

今日、気が付いたのだが、ここ、店内で
そばを作っていた。
機械だが、自家製麺
私の舌では、つゆが気持ち濃いのが好みだが、
[よもだそば]なかなかよい。

うまかった。
ご馳走様でした。

よもだそば

台東区上野5丁目27-6
03-6284-2301


7月5日(月)第二食

赤酢の酢飯で鉄火丼

[よもだそば]に寄って、目の前の吉池へ。

スライスしてある中トロ。
もう一つなにか?。

芝海老。
例によって、から揚げでよいか。
揚げるだけ。

それから、いつもの、めかぶ。

帰宅。

芝海老。

佐賀県産。有明海ということか。
芝海老というのは、江戸湾、芝の前の海、
芝浦で獲れていたから。これは実際に芝浦に限らず、
隅田川河口、江戸湊、今の新川あるいは、鉄砲洲
あたりでも車海老と並んでよく獲れていた。
砂地の遠浅であったのである。
また、一方で、小さい海老という意味から、とも。
どちらが正しいか。江戸期の文献にも芝浦で獲れるから、
と書かれているものもあるようだが、不明としておこうか。

めかぶ。

まぐろ中トロ。

インド洋ミナミマグロ

芝海老は、なにもしない素揚げ。

油はサラダ油。

泡が少なくなったら、あげる。

塩を振って、皿へ。

凍っている赤酢の酢飯はレンジで700w、2.5分~3分。

丼に移し、海苔を敷き、まぐろ、もう一度海苔。

生わさび、と、思ったのだが、いつのものか忘れたが
いい加減、だめになっていた。
それで、チューブ。

鉄火丼、というのは、赤身もよいが、やっぱり
中トロにとどめを刺すだろう。
うまい。

酢飯との間に海苔、というのが、肝のように思う。
鮨やでは、必ずこうしている。
やはり、これがうまい。海苔の存在感が大切。
ほんとうは、もみ海苔なのであるが、ちぎってある

もみ海苔を使っていたのだが、なくなったので
細切りのものを買ってきた。
これ、見栄えは明らかにもみ海苔よりもよい。
だが、味としての海苔の存在感が欲しい時には
もみ海苔を使うべき。つまり、上は見栄えで細切り。
使い分けるべきであった。

 

 

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じゃがいものコロッケ その2

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3889号

引き続き、じゃがいものコロッケ。

じゃがいもに火を通すのは、レンジ。

手間がかからないというよりも、
ゆでたり、蒸すよりも水分が少なく仕上がる、
というのがメリットかもしれない。

じゃがいもというのは、一つ一つ大きさも違えば
水分量もおそらく違う。

かけすぎるとどうなるか。
焦げてしまうのである。
もちろん、少なければ火が通らない。
それが、じゃがいも一つ一つで違う。

それで、10分程度にセットして途中、火の通り具合を
確認しなくてはいけないのである。

確認方法は、指で押してみる。
柔らかくなってきているのは、ある程度
押せばわかる。

8分ほどで終了。

竹串を刺して、一応確認。

OK、いい感じではないかな。
竹串を使うのは、金串よりも刺さりにくく、
金串だと堅くても刺さりやすいので。

すぐに、皮をむく。
冷めるとむけない。

しかし、もちろん熱いので、左手だけ手袋をする。
なんでもよいのだろが、今日は炊事用のゴム手袋。
左手にじゃがいもを持って、右手に包丁。
包丁できっかけだけつければ、指でペロッとむける。

三つむけた。

これをフォークでつぶす。

少しは芋の形を残した方がよいか。

ここに、先ほど作っておいた、
玉ねぎみじん切りと豚挽肉を炒めたものを
合わせる。

やっぱり、肉やのものを目指していたのだが、
こんなには、肉も玉ねぎも入っていない。
多かった~。

多い方がいいじゃないか、とも思われるかもしれぬが、
やはり、適量があるように思うのである。
存在感があるような、ないような、そんな感じ
であろうか。

ともあれ。
これから、成形して、衣付け、さらに揚げる。

ここまでも、随分手間はかかってるが、
まだまだ、大きなハードルが待っている。

成形。
小判型にするわけだが、これ、崩れやすいのである。
芋の水分が多めの方が形は作りやすいが、柔らかすぎるのも
食べた時の食感がもう一つ。
やっぱり、肉やのものは、多少カタメであった。
あれがよかろう。

多少ひびが入るが、なんとか成形。

衣付けの準備。
玉子を溶き、ここに天ぷら粉。
粉はやはり、天ぷら粉の方がカラッと揚がるだろう。

パン粉も容器に用意。

成形したものに同じく天ぷら粉をまぶし、

玉子、パン粉。

この衣付けもなかなかたいへん。
とんかつであれば、串を刺して、つけられる。
アジフライであれば、尻尾を持てばよい。
じゃがいもを成形したものは、串を刺したら
崩れるため、手で玉子につけるしかない。
ここからパン粉だが、パン粉をまぶすには、
玉子のついた手を一度洗わなければいけない。

その上、崩れないように、注意深く作業を
しなければならない。
まったく、手間がかかる。

できた。

ラードを揚げ鍋に移し、180℃まで熱する。
投入。

180℃設定で、ひっくり返しながら、よい色まで
揚げればよい。
これは、簡単。

揚がった。

四つと、ごく小さいの一つ。

キャベツを盛り付ける。
書いていなかったが、水に30分程度漬けて、
水を切って、冷蔵庫に入れておく。
これを出して盛り付け。
パセリがまだあったので、ちょいと添える。

出来上がり。

ビール、ビール!。
じゃがいものコロッケもビールの好敵手。

とんかつソースをかけて、切ってみる。

食べる。

やっぱり、うまい。
からっとよく揚がっているし、
なんといってもラードの威力。
風味が違う。
うま味も違うのではなかろうか。
中のじゃがいももできたてのポテトサラダのようで
ほくほく。

さて、肉やのじゃがいものコロッケのうまさ、
今、30代以下の人々は、おそらく知らない。
書いてきたように、こんなものだが、おそろしく
手間がかかる。人件費を考えると、とても成立
しない。今既に、だいぶ影が薄くなっている。
いずれこのうまさは滅んでいく、のか。

 

 

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じゃがいものコロッケ その1

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3888号

7月4日(日)第一食

さて、じゃがいものコロッケ、で、ある。

少し前から食べたかった。

私の世代であれば、とても馴染み深い、
肉やのコロッケ。
うまいもんであった。
あれが、食べたい。

子供の頃、10円、20円ではなかったか。
学校帰り、一つ、買い食い。

今、肉やも少なくなり、どこで買えるのであろうか。
コンビニの揚げ物にあったっけ?。
あまり魅力的なものではなくなったのかもしれぬ。

もしかすると、近い将来、滅んでしまうのでは
なかろうか。

昨日、作ろうと思い、材料を買っておいたのだが、
[稲荷屋]のスペシャルラーメンで、一日先送りに
なってしいた。

じゃがいもはある。
野菜室で目が出かかっている。
むしろ、早く食べてしまわねば。

挽肉。
これは豚挽。
量は、少なくてよい。

玉ねぎ、これもある。

パン粉は、細かいのがあるが、
ノーマルなものが切れているので買ってきた。
生パン粉、など、いろいろなパン粉があるが、
むしろノーマルなものがよいだろう。

コロッケだけでもよいが、やっぱり、
キャベツはほしいだろう。
1/4個。

それから揚げ油。
絶対に、ラード。
肉やのコロッケがうまかったのは、ひとえに
ラードのおかげであったろう。
これは冷蔵庫にストックがある。
固まっているので、外に出しておく。

夕方、作り始める。

まずは、キャベツ千切り。
これはもう、最近は、スライサー一本。
以前は、包丁で自分でどれだけ細く切れるのか、
挑戦していたものであった。
少し前に、浅草の某有名店で開店直後に入ったら
スライサーでキャベツを切っていたのを見た。
なんだぁ~、プロも使ってるんだぁ~。
ということで、もう、包丁はやめた。
圧倒的に、ラク
きれいに、薄く、細く切れる。


水に漬けておく。

さて、ここからじゃがいものコロッケ作り。

コロッケ作りといえば、言うまでもなく、
アニメ「キテレツ大百科」のオープニングテーマ、
「お料理行進曲」である。
ご存知でない方も、まず、聞けば思い出すだろう。

いざすすめや~キッチン・・・

この歌詞の通り作れば、じゃがいものコロッケが
できてしまう。

キテレツに出てくる、コロ助の好物がコロッケであった。

1992年(平成4年)から4年間使われていたよう。

驚くべきは、作詞がたくさんの歌謡曲、J-POPの作品を
作っている森雪之丞先生。
こんなものを作っていたとは!?。
流石というべきであろう。

ともあれ。
準備として、玉ねぎみじん切り。
これも量はいらない。
1/4個。
「たまねぇ~ぎ、目にしみてぇ~も、
なみぃ~だこらえて」

「お料理行進曲」では、先にポテトをゆでているが、
冷めると混ぜにくくなりそうなので、後回し。

先に玉ねぎ、豚挽肉を炒める。
「炒めよう、ミンチ、塩胡椒で~」

雪之丞先生は、挽肉をミンチといっている。
ミンチというのは、関西弁であろう。
先生は東京の人だと思うが、なぜであろうか。
ルーツが関西か。
もちろん、意識して使っているのであろうが、
ミンチと聞くと、違う挽肉だ、と言いたくなる。

まあ、別段、難しいことはない。
玉ねぎ、挽肉、どちらも火が通れがよいだろう。

塩胡椒。

ここまでしてから、じゃがいも。
じゃがいもも、ゆでる、蒸す、とあるが、
やはり、手間がかからないのは、レンジであろう。
コントロールが必要ではあるが。

三つ。
目が出かかっていたので、包丁で丁寧に取る。
ちょっと、しなびてきてもいたので、
水に漬けておいた。

皿にのせて、ラップ。

一応のところ、700w、10分でセット。
だが、10分は本当は、長い。

様子を見ながら、途中で止めるつもり。
放っておくのであれば、6~7分にセットするのが
よろしかろう。

ここで、半分溶けていたが、じゃがいもが
回っている脇に、ラードの瓶もレンジへ。

様子を見ながら、8分で完了。


つづく

 

 

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元浅草ラーメン稲荷屋 スペシャルエクルビスをソースナンチュアでリヨン風

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3887号

7月3日(土)第一食

さて、ご近所、元浅草のラーメン[稲荷屋]

この日記を読んでいただいている方々には
お馴染みかもしれぬ。

フレンチ出身という主人が
まるでコンソメスープのようなしょうゆラーメンを出す。
背脂、ワンタンもある。

やっぱりちょっとここ、異色といってよいだろう。

月替わりなのか、スペシャルラーメンを
出している。

いつもは1000円越え、2000円は越えないくらい
で、あったか。
数量限定でいつもあるということでもないのだが、
たまに食べている。
やっぱり、フレンチ、イタリアン風のラーメン
なのである。
正直、もう一つ、と感じることもなくはなかった。

先日、三ノ輪までワンタン麺を食べに行ったが、
今日は、しばらく食べていないのでこのご近所の
ワンタンがどんなものであったか、確認しようと思い
きてみた、のである。

15時頃。
ここ今、昼夜通しでやっているがありがたい。

元浅草同町内だが、自転車で。

きてみると、スペシャルが、なんと3000円。

この値段は今までにないのではなかろうか。
あったが気が付かなかっただけなのか。

とにもかくにも、街のラーメンやで
3000円は、驚愕といってよいだろう。

いや、逆に、おもしろいではないか、と。
おそらく、力も入っているのであろう。

この時刻は、小太りで丸顔、ちょっと童顔で
気のよさそうな主人はいないが、食べてみようか。

千円札三枚を出し、頼む。

だが、なんであろうか、これ。

☆SP
 エクルビスをソースナンチュアでリヨン風
 3000円

 ガルニエクルビス
  魚のムース
   スズキ
   ホタテ
   卵
   生クリーム

 バターライス
 ミニアスパラ
 カブ
 ズッキーニ

エクルビス?、ナンチュア?、ガルニ?※
なんだかわからぬが、すごそう。

ややあって、きた。

先に、この皿。

お兄さんが、あとから麺がでますが、
そのスープもかけて食べて下さい、とのこと。

左がバターライスか。
右の下が、魚のムース。
上にボイルの、白いのが蕪、ズッキーニ、
ミニアスパラ。
まわりに海老。

食べてみる。
バターライスは、特別なものではなさそう。

魚のムース、これはうまい。
魚だけでなく、海老、なのか、他の出汁も
入っているよう。

まわりの海老は、なんであろうか。
小さいが、見た目も食べた感じも、オマール海老
のようなのである。
こんな小さいものがいる?。
子供であろうか。

お待ちかねの、麺もきた。

こちらに具はなし。

随分以前だがここで、ビスクドクラブという
海老・蟹のポタージュスープのこってりしたものを
食べたことがある。

これに近そう。

麺。

平打ち。
きしめんのようなパスタ、タリアテッレか
フェットチーネのよう。
ただ、この色なので、やっぱり、中華麺、
なのであろう。
スープが絡みやすい、か。

このスープ、こってり。
海老・蟹が大量に入っているのではなかろうか。
中華麺である必要があるのかはさておき、
これはもう、定番であり、鉄板。
かなり、うまい。

そして、指示通り、バターライス、ムースにも
かけて食べる。

これもまた、よし。

ご馳走様でした。

うまかった。

3000円の価値?。
それは、ともかく、こういうラーメン店が
あってもよいのではなかろうか。
それも、いかにも、それこそ、ミシュランうけを
狙ったような?、ではない店で。
そんなところは、逆に私は行きたくない。
背脂にワンタンのあるこういうところの方が、
好感が持ててよい、と思うのである。

 


※後で調べると、エクルビス、ナンチュア、ガルニ、
フレンチで比較的定番のメニューレシピで、この
ラーメンアレンジということになるよう。

 

台東区元浅草2-10-13 島田ビル 1F
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