浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



中華そば・中野・青葉・御徒町店

4月15日(日)第二食


さて、日曜日。


昼、QBへ髪を切りに出る。


御徒町方面である。


床屋はもうなん年も、QBに決めている。
ご存知のように、1,000円。
洗髪もなければ、顔剃りもないが、十分。
安い代わりに私は二週に一度は切っている。


御徒町にはQBは二軒ある。
昭和通り沿いの仲御徒町と、上野広小路


混んでいたらラーメンを喰いに
[青葉]へ行こうと考えていた。


仲御徒町のQBにきたら、赤いランプ。
QBは店の外からランプの色で混み具合がわかるように
なっている。


先に[青葉]だ。


QBのすぐそば、JRのガード下にある
御徒町ラーメン横丁


御徒町ラーメン横丁は二代目になるが、
今は、つけめん[TETSU]、[蒙古タンメン中本]、
[なんつッ亭]、[チラナイサクラ]、そして[青葉]の
5軒。


もちろん、私は全部食べたことがあるが、
やはり[青葉]が最も好きである。


[中本]。


いつもすごい列、である。
好きな方をくさすつもりはさらさらないが
私はだめである。
辛すぎる。
まあ、辛さというものに執着がないのであろう。


しかし、日本人も辛いものを食べられるように
なったものである。


我々の子供の頃にはここまで辛いものは
ほぼなかったと思われる。


インドのカレーも東京でもなん軒もなかったし
タイ料理などもしかり。麻婆豆腐なども
激辛のものはまだなかった。


基本、日本人は辛いものを食べてこなかった。


いつ頃からであったろうか。
バブルの頃ではなかったか。
エスニックブームなんというのがあって、
タイのトムヤムクン、あるいは本格的な
インドのカレーが一般化したり、激辛ブーム
なんといういわれ方をした時期もあった。


辛いものにまったく免疫がなかった我々も
食べているうちに、辛さに慣れ、かなり辛いものも
食べられるようになった。


激辛の効果はなんであろうか。
ある種の習慣性があるのではなかろうか。
汗をどんどんとかいて、そのうち頭がボーっとしてくる。
あれが心地よい。
アドレナリンでも出ているのか。
(胃腸への辛さの刺激で身体の防御反応として
実際に出ているようである。)


閑話休題


[青葉]であった。


中野発祥の[青葉]。


創業は1996年という。
場所は今も本店がある、中野ブロードウェイの右奥。


96年というと私は30を越えた頃。
高校時代は学校が中野富士見町にあった関係で
あのあたりもうろうろしていたが、もはや
中野からは離れてしまっていた。
従って、初めて食べたのは随分後になってから。
飯田橋の店であった。


最初に食べた時の印象は、やはり煮干しなのか、
魚介の強さである。今となってはかわいいものだが
慣れるまでは、随分と違和感があった。


実際にはここのスープは、とんこつ+魚介で
その元祖という位置付け。
とんこつ+魚介は今はあたり前で、東京のラーメンでは
ベーシックなものであろう。
そういう意味で、東京ラーメン史の中では忘れてはならない
存在であろう。


さて。


この御徒町ラーメン横丁は先に書いたが、
一度場所が変わっているが、この[青葉]だけは
最初から継続して出店している。
様々な事情があって入れ替わるのであろうが、
[青葉]は継続してお客を捕まえているということも
あるのかもしれない。


暖かくなってきたので、つけ麺。



つけ麺がラーメンやのメニューとして定着した
のもこの店の創業の頃ではなかったか。


酸味の多少ある、とんこつ魚介。


もはや、シンプル。


おとなしく感じられるが安心できる味。
これも私がここにくる理由である。




うまかった。



ご馳走様でした。







青葉





台東区上野5-10-14
03-5812-2254