浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。
断腸亭料理日記本店
 

ポンドステーキ再び その1

dancyotei2018-02-06


2月4日(日)夕



なんだか、肉が食いたくなった。



先月、銀座[マルディグラ]和知シェフのレシピから
1ポンドのステーキ、いわゆるポンドステーキを焼いてみた。

あれがうまかったので、またやってみよう。


肉は、ハナマサの米国産アンガスビーフ
肩ロース塊。


サーロインなどではない肩ロースでも思いがけず、
味はよかった。


同じものを買ってくる。
だが、問題はドリップなのである。
食べているうちに、お皿が血の海になってくる。
これが気になっている。
もっともこれは、普通の厚みのサーロインでも
私が焼くと、いつものことではある。


今日はこのあたりを主課題として、リベンジを
してみようか、と考えた。
もちろん、その他ステーキを焼くことすべてが私には
課題、ではある。


事前に、この、食べている途中の血の海を防ぐには
どうしたらよいのか、調べてみた。
だが、やはりはっきりした解決策は出てこない。


ステーキのセオリーとして、肉を焼く前に常温に戻しておく
というのがある。この意図の一つにはドリップを出さないということも
あるという人もいる。


その上、ドリップは肉自体の品質、状態ということもありそう。
つまり、冷凍で輸入され、解凍されて店頭に並ぶのだと思うが、
この時に、細胞が壊れているとドリップが出やすいのか。
ただし、これは焼く前の話のようにも思われる。
焼いた後にも影響してくるのか。
結論としては、やはりよくわからない。


またもう一つ、のせる皿を温めておく、というのもあった。
ただし理由、メカニズムは不明。


さて。


前から気になっていたのでこの際、はっきりしたい、
常温に戻す理由。


いろいろ調べてみて、一応のところ納得はした。
(これに限らないが、ステーキの焼き方は、いろんな人が
いろんなことを言っている。プロもあれば、怪しい人もいる。
プロでも正反対のことを言っている人もいて、なにが本当やら
よくよく吟味しなくてはならなかろう。)


ともあれ、常温戻しの理由。
冷たいままだと肉の中心まで温度が上がるのに
時間がかかり、表面だけ焦げてしまうから、というもの。
先のドリップなど他の理由がいわれる場合もあるが、
これが一番説得力がある。まあ、理の当然であろう。
この常温戻しは薄いものであれば、影響は少なかろうが、
今日のような塊肉の場合は、必須ということか。
また、フライパンと室温、肉の温度差が問題なので、
今日など室内でも寒いので、さらに加温したいくらいであろう。


ともあれ。
今日はまず、この常温戻し、を、ちゃんとやってみよう。



発泡スチロールのトレーを取って、ラップに包み直し、
伏せた鍋の上にのせる。
このまま1時間ほど室内に置いておく。
(冷凍したものの解凍にも使うが、金属製の表面積の大きなもの、
例えば鍋、の上に置いておくと鍋に温度が伝わり放熱、または
加温を加速する効果がある。鍋は上にも置くとさらに早まる。)


触って温度を確かめる。よいかな。
全面に塩胡椒。



すり込む。


ここでも15分ほどおく。


これも、後で調べた話だが、塩胡椒をしておく時間も実は2説ある。
すぐ、焼くというのと、1時間?、常温戻しと同時に長くする、という説。
厚いもの、塊は長くする、で今日はまあ、正しかったようである。
長くしてはいけないという説は、水分が出て堅くなるというもの。
ただこれには反論もあり、その程度の塩で堅くなるようなものでは
ない。またすぐ焼いた場合、焼いているうちに取れてしまうので、
ほとんど意味がない、という。
私はある程度の時間おくに一票である。


フライパンもテフロンではなく、どれだけ違うのかわからぬが、
推奨される鉄のものを使ってみよう。


普段テフロンばかりで、あっても鉄製はあまり使っていない。
しかし、見てみると、意外にちゃんとメンテはしてあるので
そのまま使えそう。


中華鍋同様、煙が出るまで熱して、油を一度まわし、
捨て、新たにオリーブオイルを敷く。


火加減は弱火寄りの中火。
脂身の部分を下にし、投入。

これで、3分。

タイマーで計る。

ひっくり返す。
反対の面をもう3分。


この部分、あとから別のシェフの焼き方講座を見ていて気が付いた。


レシピに書かれている時間は参考にしてはいけない、という。
肉の形、大きさ、実際の火加減でももちろん変わってくる。
プロは熱の入り具合を肉を指で押して知るものらしい。
そういえば、和知シェフもそんな動作をしていた。
つまり、生肉を指で押した時の弾力をおぼえておき、
これに対して、熱が入っていくと堅くなるわけだが、
この堅さ、柔らかさで判断する、とのこと。
だがしかし、このハードルは素人には相当高い。
なん渡も焼いて、失敗し、覚えていくしかなかろう。


ともあれ。
二面を焼いたら、アロゼに入る。
Arroser。フランス語で液体を掛けるという動詞のよう。


バターを30g。
前回は量らずに、あとからオリーブオイルを足すことになったが
これもちゃんと量る。
バターが溶けると、やはり思ったより多い。
アロゼはスプーンで油を肉にかけるので、当然スプーンで
すくえる量+αが必要になるわけである。





つづく







 


2月4日(日)夕



なんだか、肉が食いたくなった。



先月、銀座[マルディグラ]和知シェフのレシピから
1ポンドのステーキ、いわゆるポンドステーキを焼いてみた。

あれがうまかったので、またやってみよう。


肉は、ハナマサの米国産アンガスビーフ
肩ロース塊。


サーロインなどではない肩ロースでも思いがけず、
味はよかった。


同じものを買ってくる。
だが、問題はドリップなのである。
食べているうちに、お皿が血の海になってくる。
これが気になっている。
もっともこれは、普通の厚みのサーロインでも
私が焼くと、いつものことではある。


今日はこのあたりを主課題として、リベンジを
してみようか、と考えた。
もちろん、その他ステーキを焼くことすべてが私には
課題、ではある。


事前に、この、食べている途中の血の海を防ぐには
どうしたらよいのか、調べてみた。
だが、やはりはっきりした解決策は出てこない。


ステーキのセオリーとして、肉を焼く前に常温に戻しておく
というのがある。この意図の一つにはドリップを出さないということも
あるという人もいる。


その上、ドリップは肉自体の品質、状態ということもありそう。
つまり、冷凍で輸入され、解凍されて店頭に並ぶのだと思うが、
この時に、細胞が壊れているとドリップが出やすいのか。
ただし、これは焼く前の話のようにも思われる。
焼いた後にも影響してくるのか。
結論としては、やはりよくわからない。


またもう一つ、のせる皿を温めておく、というのもあった。
ただし理由、メカニズムは不明。


さて。


前から気になっていたのでこの際、はっきりしたい、
常温に戻す理由。


いろいろ調べてみて、一応のところ納得はした。
(これに限らないが、ステーキの焼き方は、いろんな人が
いろんなことを言っている。プロもあれば、怪しい人もいる。
プロでも正反対のことを言っている人もいて、なにが本当やら
よくよく吟味しなくてはならなかろう。)


ともあれ、常温戻しの理由。
冷たいままだと肉の中心まで温度が上がるのに
時間がかかり、表面だけ焦げてしまうから、というもの。
先のドリップなど他の理由がいわれる場合もあるが、
これが一番説得力がある。まあ、理の当然であろう。
この常温戻しは薄いものであれば、影響は少なかろうが、
今日のような塊肉の場合は、必須ということか。
また、フライパンと室温、肉の温度差が問題なので、
今日など室内でも寒いので、さらに加温したいくらいであろう。


ともあれ。
今日はまず、この常温戻し、を、ちゃんとやってみよう。



発泡スチロールのトレーを取って、ラップに包み直し、
伏せた鍋の上にのせる。
このまま1時間ほど室内に置いておく。
(冷凍したものの解凍にも使うが、金属製の表面積の大きなもの、
例えば鍋、の上に置いておくと鍋に温度が伝わり放熱、または
加温を加速する効果がある。鍋は上にも置くとさらに早まる。)


触って温度を確かめる。よいかな。
全面に塩胡椒。



すり込む。


ここでも15分ほどおく。


これも、後で調べた話だが、塩胡椒をしておく時間も実は2説ある。
すぐ、焼くというのと、1時間?、常温戻しと同時に長くする、という説。
厚いもの、塊は長くする、で今日はまあ、正しかったようである。
長くしてはいけないという説は、水分が出て堅くなるというもの。
ただこれには反論もあり、その程度の塩で堅くなるようなものでは
ない。またすぐ焼いた場合、焼いているうちに取れてしまうので、
ほとんど意味がない、という。
私はある程度の時間おくに一票である。


フライパンもテフロンではなく、どれだけ違うのかわからぬが、
推奨される鉄のものを使ってみよう。


普段テフロンばかりで、あっても鉄製はあまり使っていない。
しかし、見てみると、意外にちゃんとメンテはしてあるので
そのまま使えそう。


中華鍋同様、煙が出るまで熱して、油を一度まわし、
捨て、新たにオリーブオイルを敷く。


火加減は弱火寄りの中火。
脂身の部分を下にし、投入。

これで、3分。

タイマーで計る。

ひっくり返す。
反対の面をもう3分。


この部分、あとから別のシェフの焼き方講座を見ていて気が付いた。


レシピに書かれている時間は参考にしてはいけない、という。
肉の形、大きさ、実際の火加減でももちろん変わってくる。
プロは熱の入り具合を肉を指で押して知るものらしい。
そういえば、和知シェフもそんな動作をしていた。
つまり、生肉を指で押した時の弾力をおぼえておき、
これに対して、熱が入っていくと堅くなるわけだが、
この堅さ、柔らかさで判断する、とのこと。
だがしかし、このハードルは素人には相当高い。
なん渡も焼いて、失敗し、覚えていくしかなかろう。


ともあれ。
二面を焼いたら、アロゼに入る。
Arroser。フランス語で液体を掛けるという動詞のよう。


バターを30g。
前回は量らずに、あとからオリーブオイルを足すことになったが
これもちゃんと量る。
バターが溶けると、やはり思ったより多い。
アロゼはスプーンで油を肉にかけるので、当然スプーンで
すくえる量+αが必要になるわけである。





つづく