浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。(内容は本店と同じです。)

断腸亭料理日記本店



タンメンと餃子〜御徒町・珍満


11月13日(火)夜



だいぶ、寒くなった。



それも急に。



今日は、久しぶりに五反田の事業所へきて、帰り道。



なにを食べようか、考えて、思い浮かんだのが、
久しぶりに、目黒のとんかつ、とんき


ここは、池波レシピとしても有名な店。


五反田から目黒は歩いてもいくらもない。


よしよし、


と、夕方からたのしみにしていた。


が、しかぁ〜し!。


確認をすると、南無三(なむさん)、火曜定休。


頭が、とんかつ、になっていたので、切り替える、
というのは、すぐには、むずかしい。


6時すぎ、ビルを出て五反田駅に一先ず向かう。


夜なので、カレーでもないし、
寒いので、立ち喰い鮨でもなかろう。


浅草線で真っ直ぐ帰ると、蔵前。
あの辺りでは、あまり展望は開けない。


山手線に乗ろうか。


五反田から、私の降りる御徒町の間には、むろん、
いくらも食べるところはある。


御徒町でとんかつでは、かわり映えがしなしなぁ。


寒いので、おでん。
新橋で降りて、お多幸、なんというのもあるが、
並んでいるか。


おでんなら、神田で降りて、後ろの方。
老舗のおでんやがあった。


よいのだが、ただ、あそこは、ちょいと、
常連さんが多く、一人では若干居心地が、、、、


などと考えているうちに、御徒町が近づいてくる。


ん!。


御徒町で、タンメン。


寒くなってくると、熱いスープのタンメンは、よい。


実に、よい。


特段有名なところではないが、
駅のすぐ近くの細い路地にあるところ。


上野寄りの改札を出て、左に曲がり、
改築中の吉池の先の細い路地を左に入り、
右側。


道に、湯麺・手のし餃子、と書いた
電飾看板を出している。


最初に入った時も、この看板の、湯麺、に、惹かれて
入ったような気がする。


名前は[珍満]。


名前からわかる通り、いかにも町の中華や。


間口は二間はあろうか。


奥に長い。中華やらしく、左側に
赤いカウンターが奥まで続き、右側にテーブル席。
カウンターの向こうは、厨房。


意外に席数は多いかもしれない。


テーブルもカウンターもほぼ一杯。


やはりここ、場所がよいのであろう。
路地裏だが、御徒町駅至近。
ちょいと入れる。


お姐さんに、一人、というと、
中国語訛りで、奥、カウンターへど、ぞ〜〜、と。


一つ空いていたカウンター席に座る。


ビール。


瓶はここは、ラガー大瓶だ。


せっかくだから、ちょいと、食べすぎが気になるが、
看板の餃子ももらおうか。


ここで、餃子を食べた記憶はあるが、
あまり印象にない。


さて。


湯麺、たんめん?タンメン、の、方が
それらしいか。


最近は、江東区東陽町あたりで、
私は行ったことはないが、なぜだか、
局地的に(?)流行っているらしい。


タンメン。
野菜を炒めて、塩味のスープのラーメンに
載せたもの。


タンメンと、いうもの、
どうなのであろうか。
おそらく、子供の頃には既にあったものであろう。


いつ頃からタンメンというものが日本にあるのかは、
よくわからないらしい。


戦前から、という説もあるし、または、戦後と
いっている人もいる、と。つまり、わからない。


ただ、おもしろいのは、東京を中心として
東日本のもので、大阪など、関西にはないもの、
らしい。


むろん、こんなシンプルは麺料理は、中国にもない。


そう言われると、いかにも日本で生まれた中華メニューで、
それもズバリ東京ローカルの麺のメニューのような気がしてくる。


さっぱりしてるし、野菜の旨みもジンワリ。


40前後、35を超えた頃からであったろうか、
タンメンというものが、随分とうまいものであると、
気が付くようになり、時たま、無性に食べたくなる。


ビールをちびちび呑んでいると、
タンメンから、きた。




なんということのない、普通のタンメン。


いや、この普通がなによりよい。


もやし、キャベツ、きくらげ、ちょいと豚肉。
炒めて、軽くスープで煮ている、のであろう。


それ以上でも、以下でもない。


これが王道のタンメン。


そして、ちょっと塩味が強く、野菜の旨みの出た、
熱いスープがまた、腹にしみわたる。





餃子は確かに、手のしの皮のようだが、
まあ、普通。



ともあれ。


タンメン、うまかった。


東陽町のものがどんなものなのか、
ついででもあれば、寄ってみたいが、私には、
この、御徒町の珍満のタンメンで、十分のような
気がしてはいる。