浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。
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須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その20

幽霊からせしめた百両の問題である。 あらすじで書いたが、円生師(6代目)のCDでは伴蔵の志丈への告白で 「幽霊から百両を取ったというのは、手引きをするものがあって、 あっしが百両の仕事をした。」といっている。 “手引きするもの”と別の者(?)の存在…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その19

三遊亭円朝師が「怪談牡丹灯籠」の初めての出版から亡くなるまでを追ってきた。 さて。ここからは、もう一度、先にあらすじを書いた「真景累ヶ淵」と「怪談牡丹灯籠」についてテキスト、須田先生の「三遊亭円朝と民衆世界」に沿って作品分析と考察を追う。 …

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その18

引き続き、円朝師「牡丹灯籠」速記のこと。 明治17年に「牡丹灯籠」の速記が落語として初めて文字になり発売され高価であるにも関わらず、売れた。ちょっと速記について書いている。 速記というと国会などが思い浮かぶ。今は国会では本会議、予算委員会など…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その17

これで円朝師「真景累ヶ淵」と「怪談牡丹灯籠」のあらすじすべてを書き終わった。 二作のテキストに基づいた詳細な検討、考察はちょっと後に回すとするが、先に私の感想のようなものを書いてみたい。 「累ヶ淵」のところでも書いたが、こんなことでもないと…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その16

引き続き三遊亭円朝作「怪談牡丹灯籠」その2「お札はがし」。 新三郎が死んで葬られた。 こういう話はすぐに広まるもので、気味がわるいので近所の者もいなくなり、白翁堂勇斎(はくおうどうゆうさい)も神田の方に越していく。 伴蔵とおみね。ほとぼりも冷…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その15

引き続き「怪談牡丹灯籠」「お露と新三郎」。やはり、抜群の名作で傑作。詳細に書いている。 新三郎の家。お盆の13日。「夜もよほどふけまして」カラーン、コローンと下駄の音がする。 二人の女が歩いている。先に歩いているのは牡丹の灯篭を下げた30ぐらい…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その14

引き続き、円朝作「怪談牡丹灯籠」。 二つのお話がパラレルに進行する構成だが、そのうちの飯島平左衛門家に奉公をした孝助のストーリーを追っている。 登場人物を整理しよう。・飯島平左衛門…旗本、孝助の親の仇(かたき)。心ひそかに孝助に 討たれてやろ…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その13

三遊亭円朝作「真景累ヶ淵」。 いよいよ、大詰。 尼になっていたお熊の懺悔。この部分だけ、歌丸師のDVD、CDが出ている。 この尼さんは実に、新吉の母が患っていた時に深川から深見新左衛門家へ手伝いにきていたお熊であった。新左衛門の手がついて生ま…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その12

引き続き、円朝作「真景累ヶ淵」。 昨日は「豊志賀の死」まで。なかなかよくできている。怖い、がおもしろい。ストーリーテラーの円朝の面目躍如であろう。 その4「お久殺し」豊志賀の死後、新吉はお久と下総へ駆け落ちする。下総の羽生村。今の常総市羽生…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その11

さて、一週お休みをいただいたが、円朝師。 いよいよ佳境、本題、で、ある。 円朝師の代表作「真景累ヶ淵(しんけいかさねがふち)」と「怪談牡丹灯籠(かいだんぼたんどうろう)」についてテキストに沿ってみていこう。やはり円朝といえばこの二作品に触れ…

焼きあご塩らー麺 たかはし 上野店

さて、ここ。不覚ながら、知らなかった。 [焼きあご塩らー麺 たかはし]上野店。 開店は16年11月とのこと。2年以上も経っていた。 上野のラーメンランキングを見ていたら、上位にあったのである。 上野に限らないが、東京のラーメン店の数の多さ。新しい店…

上野・とんかつ・とん八亭/田原町・担々麺・阿吽

もう少し、ノーマル版。今日は外食。 3月15日(金)昼 久しぶりに、昼、上野のとんかつや[とん八亭]。 ミシュランピブグルマン。17年に掲載されて、19年版にも入っているのか。 ちょっと職人気質というのであろうか。「ミシュラン」掲載店というと、構えて…

若竹煮

3月14日(木) さて。たけのこ。 吉池の地下で見つけた。 福岡産。 今年、この時、初めて見つけたが小さいもの。二本で500円。あく抜きの米ぬか付き。 これは便利である。 初物のたけのこは柔らかくて、うまい。好きである。 若竹煮にしよう。 福岡というの…

〆鯖

円朝師匠も10回になったので、ちょっと休んで、今日は書いておきたいノーマル版。 3月13日(水) 地元の方はご存知であろうが、浅草には西友※がある。ROXの地下。 出たついでにのぞいてみた。 目に付いたのは、二枚におろした鯖。 西友というのはこの辺り…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その10

円朝師。 明治新政府の意向、寄席管理、民衆啓蒙、に沿って、教導職になり、出世美談「塩原多助一代記」を作り、歌舞伎にもなり、明治天皇の前で口演、修身の教科書にも載る。 自ら落語家は“賤業”などともいい、明治初年には“猥褻”などともいわれていた落語…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その9

ご一新になり、明治初期の新政府の寄席規制。これに伴う、円朝師の素噺への転向などについて書いてきた。 江戸期の寄席や噺そのものが一体どんなものであったのか。“薄暗い”、“猥褻”なんというのがキーワードとして出てくるが、実際の史料は須田先生の研究か…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その8

さて、円朝師の個人史。 明治元年(1868年)となった。「ご一新」。明治維新、で、ある。 ただ、そうはいっても庶民の生活は続き、寄席は毎日幕を開け、円朝も高座に出演続けている。 また引越し。ところは、浅草旅籠町一丁目代地。今も代地町会があるが、柳…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その7

円朝師の個人史を続ける。 師匠の二代目三遊亭円生との確執を越えて芝居噺でさらに売れた。 文久元年(1861年)円朝23歳。浅草の表店(おもてだな)に転居。翌年、寝込んでいた師円生はついに他界。同年、慕っていた兄の玄正(永泉)も亡くなる。 いよいよ、…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その6

円朝師の人生を須田先生のテキストに沿って振り返っている。 おもしろいし、幕末期の江戸庶民の状況が生に近い形で伝わると思うので、細かく書かせていただいている。 円朝師のティーンエイジ、噺家修行中。17歳、安政2年(1855年)の頃。 円朝師の伝記類に…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その5

テキストからは少し離れているが、 一つの噺の完成は、いつなのかという話。 その例として「芝浜」のお仕舞の部分のこと。 以前までは小利口なしっかり者の内儀(かみ)さんとして描くのが一般的であった。(よく言えば内助の功か。) これは後味がわるいと…

須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」その4

さて。中断していた須田努著「三遊亭円朝と民衆世界」に 戻らなければいけない。 ここまでは、このテーマを考えている私自身のことと、幕末から、明治初め、すなわち天保期から明治0年代の一般庶民の社会背景をみたきた。(同じく須田先生の研究「悪党の一九…

歌舞伎座三月大歌舞伎・夜 その2

引き続き、歌舞伎座、夜。 「盛綱陣屋」。この芝居、設定は、ちょっとおもしろい。 大坂の陣の真田なのである。 ご存知の通り、真田は兄、真田信之と弟、幸村兄弟が関ヶ原の戦い前から、大坂(豊臣)方と徳川方に分かれたわけだが大坂の陣での二人のお話。 …

歌舞伎座三月大歌舞伎・夜 その1

円朝師匠の続きも書かねばならぬのだが、先週、歌舞伎を観てきた。4月になってしまうので、書いておく。 3月20日(水)夜 今月の歌舞伎座は、猿之助が出演(で)る。それも夜の「弁天小僧」。むろん主役。ただ、幸四郎と交互。 猿之助のものを観ておきたいと…

断腸亭ハワイ島へ行く。その9

さて。 ハワイ島、長々書いてきたが、最終回。 夕飯。 一人でレストランへ行くのも面倒なので、今日も、一昨日のKTAスーパーストアーのデリで買ってきた。 これ。 braised beefとご飯。$2.66で値引きになっていたので。 和食というよりは、中華か。 見た通り…

断腸亭ハワイ島へ行く。その8

さて。 マウナケアから戻ってきた。 もう大丈夫。コナの街に入るところで、190号線から180号線に入る。 コナの東側、フアラライ(山)の中腹を通る通りがコナコーヒーベルトと呼ばれている。 書いている通り、フアラライから海までなだらかな斜面が続いてい…

断腸亭ハワイ島へ行く。その7

イレギュラーだが今日も配信。 断腸亭のハワイ島、ワイピオ見学を終えて、帰路、ワイメアのマックで買ったビックマックのうち一つを食べ、カイルア・コナ。 カイルア・コナの街。今日はウォール・マートに寄ってみる。生鮮がほぼない。以前はあったような気…

断腸亭ハワイ島へ行く。その6

今日も特別配信で。 ハワイ島ワイピオバレー。 ハワイアンの元来の生活を矢口祐人先生の「ハワイの歴史と文化」(中公新書) からみている。 生業、経済活動はどうであったのか。 昨日書いた、川沿いの三角形の扇状地の古いハワイアンの共同生活単位であるア…

断腸亭ハワイ島へ行く。その5

(祝日ですが今日は配信します。) 断腸亭のハワイ島、いよいよこの旅のメインの目的地ワイピオ・バレー。 展望台からの絵葉書のような絶景。 この展望台から眺めて、終わり、というのがほとんどの観光客であろう。 だがこの谷には降りることができるのであ…

断腸亭ハワイ島へ行く。その4

ハワイ島、まだ二日目。 カイルア・コナから車で北へ向かっている。 雄大。 コナコーヒーとスパムむすびという妙な組み合わせを食べながら。 19号線はコハラの南麓を東に進み標高も上がる。ここから植生も大きく変わってくる。灌木から濃い森林に。道も曲が…

断腸亭ハワイ島へ行く。その3

まだハワイ島1日目。 コナの中心部のカイルア湾。 泳いでいる人もいる。むろん、泳げる海水温。 中学生か高校生であろうか、ここで水球の練習をしているのも見た。 この街の湾でもサンゴや魚達が濃いのか。(潜った記憶はあると思うが。) ホテルに戻ってき…