浅草在住、断腸亭錠志の断腸亭料理日記はてな版です。
 

インドカレー その2

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引き続き、インドカレー

昨日はフライパンで炒めた玉ねぎなどに
スパイスを合わせたルーを作ったところまで。

ここまでで手間のかかる作業は終わり。
あとは煮込む。

煮込み用の鍋を用意。
フライパンの中身をすべて鍋に移す。
水をとりあえず、500ccほど。

焼いた手羽先。

トマト缶、カットのもの。

これもとりあえず、半分。
トマトを入れるととろみが強くなる。

今日、目指す、サラサラから考えると反対方向なので
ちょっと控えてみたのである。

また、トマトの割合が多いと赤味が強くなる。
やはりカレーは黄色くないと気分が出ぬので
入れすぎはあまりよくない。

割合を見て、サラサラ、シャバシャバから若干
離れそうなので、さらに水を追加。

点火。

ここでカレー粉。
これはS&Bの赤缶。
大さじ1程度。

別段、スパイスのミックスは最初のルーで入っているの
入れなくともよいのだが、いつもここで
カレー粉を入れることにしている。

これは、学生時代に最初に手本にしたインドカレー
レシピにここでガラムマサラを入れるとあったものから
きている。

ガラムマサラというのは、スパイスのミックスのこと。
ガラムマサラという名前で日本でも売っているものが
あると思うが、インドでは家庭ごとにオリジナルなミックス
があるのであろう。
その家らしい味(香り)にまとめるということになるのか。

S&Bの赤缶を入れているのはカレーらしい味(香り)に
まとめる、ということである。

また、日本のカレー粉はむろん黄色い。
ターメリックを多く配合されているのであろう。
黄色味を補うという意味もあって私は入れている。

黄色を補うため、ダメ押しにさらに、別に
ターメリックを追加。

そして、カスリメティー

乾燥した葉っぱのようなものである。

スパイスというのか、ハーブというのか。

別名、フェネグリーク・リーフ。
フェネグリークというのはマメ科の野菜でその葉っぱを
乾燥したものである。

私は使っていないがこのフェネグリークの実も
スパイスとして使われている。

カスリメティーを入れると豆っぽい香りと味が加わり
うまい。
最後にコンソメ1個。

これですべてのものが入った。
ふたをして弱火で煮込む。

ただし、インドカレーのレシピはあまり長時間煮込むものは
多くないと思うが、煮込み時間は30分。
やはりスパイスの香りが飛んでいくということであろう。

ここでご飯を炊く。
今日は、残っていたタイ米の、“元”香り米。
古々米くらいであろうか。
買ってからだいぶたっているので、香りはほぼ飛んでいる。
2合分ぴったりあった。
インディカ米は浸水をしないので、洗って水加減だけをして
電気炊飯器のスイッチオン。
これだけ。

30分後。

お気付きであろうか。
今まで塩をまったく入れていない。
味見をしながら、私は最後に入れている。

塩の量は小さじで3杯弱程度であろうか。
まったく感覚で入れているのではっきりしたところは
覚えていないが。
小さじ3弱というのは大さじ1弱。
水は結局1L弱、トマト缶半分、手羽先9本、、
に対してである。
日本人の感覚としては少し多いと感じられるかもしれぬ。
スパイスが強烈なので塩味もこのくらい入らないと
感じないのであろう。塩の量が少ないと、ほぼ
味らしい味は感じない。
ただし、私のように味を見ながら塩を入れていると、
だんだんわからなくなり、つい入れすぎてしまう。
まあ、入れすぎたら水を足せばよい、のであるが。

飯が炊きあがるのを待つ。
電気が切れたら蒸らし時間も普通にとって
盛り付け。

タイ米だが日本の粘り気の多い米用の炊飯器なので、
やっぱりふっくらめに炊きあがる。

らっきょがあったので添える。

ビールを開けて、食べる。

サラサラ、シャバシャバ。
意図通りにはできた。

手羽からのうまみも出ているのであろう、うまい。
辛みはレッドペッパーで大さじ1で、私としては
標準。極辛ではないが、そこそこの辛口。

[デリー]の回にも書いたが、最近のインドカレー
とろみの強い傾向があるように思う。これは先に、脂分と書いたが
それ以外に、玉ねぎを狐色まで炒め切らずに、ミキサーで粉砕する
という作り方をしており、これもとろみになっている。
もちろん、好みではあるが、私としては原点回帰というのか、
サラサラのものが、最近はうまいと思うようになった。
これも年のせいか、な。


 
 
 

インドカレー その1

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10月27日(土)夜

さて、土曜日。

天気がよい。

ちょいと自転車で外に出て、
カレーを作ろうと思い立つ。

カレーというのは週に一度は食べたくなる。
いや、ほぼ必ず食べているといってよいだろう。

だが、ウィークデーに食べるということは
なぜか私の場合はほぼない。
それで、カレーは土日が多くなってくるのである。

どこか外のカレースタンドなどで好物のカツカレー
とも思ったが、少し時間があったので、久しぶりに
インドカレーを作ることにした。

私のインドカレーは学生の頃から作っているもの。
ということは、30年は作っていることになる。
その間に、日本のインドカレー事情も随分と変わっているし
私自身も様々なものを食べてきた。
それで、レシピもできるものもいろいろな形を
経てきた。だが、今日は最初に作っていた水気の多い
シャバシャバなものに戻ってみようか、と考えた。
先日の、上野[デリー]の回に書いたが、最近の
インドカレーの傾向はバターチキンだったり、
脂分の多い、とろみの強いものが多くなっているように思う。
ちょっと原点に戻ってみようか、ということである。

肉は鶏で、うまみの出る骨付きにしよう。
骨付きでも腿(もも)は扱いがたいへんなので、手羽先が
よろしかろう。

ハナマサで買って帰宅。

玉ねぎ、1個半をみじん切り。
にんにく、生姜を大さじ1ほどみじん切り。

大きめの皿に玉ねぎをのせ、上にバター1かけら。
レンジで10分。
フライパンで狐色まで炒めるのだが、その下ごしらえ。

途中で、一度かき混ぜる。
10分経過。
10分くらいではまだまだ。

ん!。
トマト缶がなかった。

もう一度、レンジ10分をしかけ、買い足しに出る。

帰宅。

あれま。追加の10分は長かった。
焦げもできてしまった。

にんにくと生姜は、ここから炒め始める。
今までレンジで玉ねぎと一緒に下ごしらえをしてきたが、 それでは香りが出ていないことに気が付いて、 今日は別にし、炒めることにしたのである。

サラダオイルで炒め、ここにレンジで下ごしらえをした
玉ねぎを合わせ、弱火で炒める。
玉ねぎの方はこんな感じなので、軽くでよいだろう。
置いておく。

フライパンで手羽先を焼く。

両面。

軽く焦げ目がつくまで。
これも置いておく。

スパイスの用意。

スパイス類は挽いていないホールのものなので
つぶさないといけない。

大きなあたり鉢とスパイスセットを用意。
座って作業。
クミン。

ガルダモン。

殻に入っているので、はさみで切って中の種を出し、

つぶす。

次はフェンネル

コリアンダー

コリアンダーはご存知のパクチー
その種。なので、正確にはコリアンダー・シード、
で、ある。

パウダーにするのはこんなところ。
混ぜたもの。

キッチンに戻り、フライパンの玉ねぎ、にんにく、生姜に
大さじ1ほどの水を加えて、今つぶしたミックスを合体。

点火し、弱火でよく和える。
よく和えるのはポイントである。

レッドペッパー、大さじ1。

よく和えて、ターメリック

これはパウダー。やっぱり一体にする。

最後に、ホールのまま入れるスパイス。
シナモン、クローブベイリーフ

油を少し加えて、炒める。

炒めるのは香りを出すため。




つづく


 
 
 

富山駅前・廻転とやま寿司

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10月25日(木)昼

ちょっと、久しぶりか、
富山出張。

昼前、駅を降りると、よい天気。

少しこちらも寒くなってきたようだが、
日中、日が出ていると、ちょうどよい。

昼イチなので、いつもの駅前の
回転寿司で、昼飯。

[廻転とやま寿司]。

やっぱり、地方では回転寿司。

安くて、地の魚も取り交ぜて、うまい。

特に富山ではそうである。

富山では便利なのでいつもここ。

12時少し前、店に入る。
満席ではないが、そこそこの客の入り。

ここでは、ランチの一人前頼むことが多い。

他のお客もそうなのか、回転寿司ではあるが
ほぼ回っていない。

ランチセットは1,200円からあって、
せっかくなので、今日は大トロも入った特上、 2,680円也にしよう。

混んでいるのか、少し待って、きた。

大きなお椀のとろろ昆布の汁付き。

さすがに特上、ゴージャスである。

上からいってみよう。

左から、大トロ、鯛、鯵。

富山というのは、鮪(まぐろ)も揚がるので
よく食べられている、

それだけではなく、富山湾といえば、
冬場の鰤(ぶり)が看板。
寒鰤はご存知の通り、上等の脂。

さらに富山だけでなく、隣の金沢などもそうだが
この地域ではかじきが刺身でよく食べられている。
これも脂がのったもの。

たっぷり脂ののったものが好まれる
という土地柄があるかもしれぬ。

鯛も鯵も上々。

二段目。

左から、のどぐろ炙り、甘海老、ハタ(であったか)、
一番右は、貝だが、バイ貝。

のどぐろ。
脂ののった、ご存知の高級魚。

やはり、炙った方が、種としてはうまい。

ただ、ちょっと煤(すす)くさい。
バーナーで炙っていると思われる。

今、回転寿司に限らず、炙った種をにぎるものが
増えている。
秋刀魚などもそうだが、脂の多いもの一部は
炙った方が種としてはうまい。
ただ、私はちょっとクエスチョンマークを付けている。
秋刀魚にしても、のどぐろにしても刺身よりも
塩焼きの方がうまい。
しかし、酢飯と一緒ににぎってうまいのか、
という問題である。
炙った魚のにぎりでうまいもの、というのに
あまり出会った記憶がない。
酢飯とにぎってよりうまくなるのが、にぎり鮨。
炙ったものは炙ったものだけで食べた方がうまい
と思うのである。
つまり、炙った魚のにぎりは、まだその域に
達していないのではないかと思うのである。

そして、今回の炙りは、煤くさい。
これもよくある。
和食の料理人に聞くと、和食で魚を炙る場合は
煤や煤の匂いがつかぬように、気を付けるのは
常識で、炙った後に洗うこともあるよう。
炭火などでは煤は出にくいような気がするが、
バーナーの場合、煤がどうしても付きやすい
のではなかろうか。

と、いうことで、炙りのにぎりは、
まだまだ改良の余地があろう。

甘海老とハタとは上々。
バイ貝というのは、コリコリの食感と貝らしい風味。
あまり私は食べないが富山では定番のもののよう。

下段。

軍艦三種。

いくら、白海老、紅ずわいがにの味噌のせ。

白海老の軍艦は白い板状のおぼろ昆布で
巻いてある。
昆布の国、越中富山らしい。

ずわいがにの味噌のせ。

かには漁期が決まっているが、これは富山湾では9月から解禁で
今が旬ということのよう。

実のところ、私自身はかにみそというのは
生ぐさいものがあるので、さほど得意では
ないのだが、これはそんなこともなく、うまい。

全体を通し、いろいろ書いたが、
やっぱり、うまくて、安い。
東京で同じ種を食べれば、倍は取られよう。

ご馳走様でした。






富山市桜町1丁目1-4-9
076-431-5448


 
 
 

くさや

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10月23日(火)夜

さて、火曜日。

帰り道、例によって、なにを食べようか
考える。

が、なかなかよいものが思い浮かばない。

酒の肴のようなものにしようか。

つまりまあ、腹にたまるもので食欲がそそられるものが
思い浮かばない、ということである。

と、思い浮かんだのが、くさや。

もちろん、飯のおかずにしてもよいのだが、
やはり、いかにも酒の肴といってよろしかろう。

くさや、というのは食べたことがある方は
どのくらいおられるのであろうか。

案外少ないのではなかろうか。
そもそも、存在を知らないという方も
あるかもしれぬ。

北海道生まれのうちの内儀(かみ)さんなども、
知らなかった口で、あの強烈な匂いを今でも
いやがっている。

私はというと、くさやもそうだが、鰹の塩辛、
なんというものが、小学生の頃から好きであった。
一緒に住んでいた、酒呑みだった、東京の大井町生まれの
爺さんの影響かもしれぬ。

地域差ということはあるかもしれぬ。

落語などにもくさやは出てくるので、
江戸の頃から江戸・東京では食べられていたもの
ではなかろうか。

新島が有名だが、伊豆七島が今でも産地ではある。

むろあじなどの開きを、魚の内臓などが入り
塩が入った発酵した液体につけて、干したもの。

ウィキペディアによれば、
やはり新島発祥で、江戸期から作られており、
おそらく江戸などにも流通していたものであろう。

干物を作るのに偶然できたという。

我国に限らず、東南アジアを含め広く魚を発酵させた
食文化がある。

魚醤では能登のいしる、秋田のしょっつるが有名で日本海沿岸が多い
ように見えるが太平洋岸にもあったのか。
私自身は情報を持っていないが、静岡などでは
鰹の塩辛が今もよく作られており、あっても不思議は
ないだろう。

ただ、前記のウィキを信用すれば、くさやは、
偶然の産物というのでどこかの地域から伝播したもの
ではなかったのかもしれない。
それで伊豆七島以外には見られないのかも
しれない。

吉池の地下で「あおむろあじ」というものの
くさやを買う。
むろあじというのは、刺身でも焼いても、あまり
うまくないので、くさやにされることが多い
と聞いたことがある。

ついでに、愛媛のじゃこ天を購入。
じゃこ天というのは、青魚などのすり身を揚げたもの。
吉池にはくさやも常備してあるが、じゃこ天もある。
じゃこ天も好物である。

どちらにしても酒の肴ではあるが。

帰宅。

くさやとじゃこ天。

くさやの袋をはさみで切って開ける。
もうその途端にあの強烈な匂いが立ち込める。
内儀(かみ)さんがすかさず反応する。
うまいものなのだから、少し我慢をしておくれ。

袋から出すとこんな感じ。

ガスのグリルで焼く。

別段、コツのようなものはないが、
通常の干物よりも多少乾燥しているので、
同じようなつもりで焼くとカチカチになってしまうので
軽く、ぐらいの心持ちでよいだろう。

一応両面を焼く。
焼いたら、そのまま皿にのせてもよいが、
身をほぐす。
少しは上品な感じにはなる?。
まあ、それほどのものでもないか。

じゃこ天は切ってオーブントースターで
軽く焼く。

ビールを開けて、つまむ。
じゃこ天はしょうゆで。

くさやの匂いの好きな人はそうそういまいが、
やはり食べればうまいのは、わかるであろう。
内儀さんだって、くさい、といいながらも、
ちゃんと食べている。

だがまあ、においが先にきて、口に入れる気に
ならない、という人は多かろう。

いずれにしても、普通の鯵の干物などよりも
数段うまい。
私などはこのにおいが、クセになり、条件反射的に、
後を引いて、うまい、うまいと、どんどん食べてしまう。

例があまりよくないかもしれぬが、
においフェチの人がいる。
なんとなく、あれに近いかもしれぬ。

書いたように、子供の頃に初めて食べた時から
うまいと思っていた。
なぜであろうか。
くさいものに、免疫がなかったからなのか。

琵琶湖の鮒ずしも、北陸のヘシコも私は、食べられる。
いや、むしろ、好物。
青かびのブルーチーズや、ゴルゴンゾーラ
最初からうまいものとして、普通に食べられ

た。

くさいものは、うまい、のである。


 
 
 

八百善レシピ 鯵のぬた、なすしぎ焼 その2

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引き続き、八百善レシピ、鯵ぬたと
なすしぎ焼。

鯵は塩をして、なすは味噌の用意と、半分に切って
油通しし、両面焼いたところまで。

鯵は、なすを焼いている途中で、タイマーが鳴ったので、
一度洗って、ざるにあげ、ペーパータオルで水分を取っておく。

鯵や鯖など青魚を塩をして〆る、というのは難しい。

今回のぬたのレシピでは塩をして10分。
このあと、酢に漬けるのだが、
10分は、かなり浅い。

ただ、微妙なのである。
同じ塩をするにしても、量の問題もある。

塩をした後、酢に漬けるまでもある。
今回は、少し多めに塩をしたので、水洗いをし、
水分をよくふき取る、ということをしている。

カニズムとすれば、塩をして水分が出た分、
酢が入る。
これは分かっているが、どのくらい酢を入れればよいのか、
このあたりの微妙な塩梅がわからないのである。

鯵の状態にもよる。
かなり鮮度がよい場合、あるいは、今日のように
既に刺身として切られたものでも違ってこよう。
刺身に切れられたものは、明らかに鮮度は落ちている。

それで今回はちょと多めの塩でもんで、
そのままでは塩辛いと思い、水洗いをして、
よく水分を取っておく、ということをしてみたのである。
水分が多いと、酢が薄まると考えたから。

酢をかけて、しばらく置く。

この置く時間も問題である。

強く〆る場合は、たっぷりの塩で3時間、4時間、あるいは
一昼夜などともいうが、置いて、さらに塩抜きをして、
酢に漬ける。
強く長く塩をした場合水分は抜けるのだが、入る酢の量は
抜けた分だけ。
これだけ抜いても20~30分酢に漬ければ入る。
これ以上漬けておいても意味はない。

今回は5分。
様子を見て、もう少し。

この間に、辛子酢味噌を作っておく。
レシピ(旧のもの)では、西京味噌に砂糖、酢、溶き辛子。
甘い西京味噌にさらに砂糖を入れる。
なすの味噌もそうであったが、かなり甘い。

やはり江戸の高級料理やのレシピは濃く、甘いのである。
日本橋[弁松]のおかずもかなり濃いが、同じこと
なのかもしれぬ。

それで、砂糖はやめて西京味噌に酢と和辛子。
和辛子はチューブのもの。

鯵は、多少白っぽくなってきた。
よいかな。

ざるにあげて、酢を切る。

もう一度ペーパータオルで水気を取っておく。

ねぎ。
ペーパータオルにくるんでおいたが、もう一度
紙を換えて水分をよくふき、ぬめりも取る。

ボールにねぎ、鯵、辛子酢味噌を入れよく合わせる。

なす。
仕上げである。

味噌を塗っておいたものをもう一度軽く
味噌を塗った面だけ焼く。

OK。

盛り付け。

なすのしぎ焼。

ぬた。

工程は多いが、1時間ほどで出来上がった。

ビールを開けて、食べる。

まず、なすのしぎ焼。

気持ち、焼きすぎたか。
皮がパリパリになってしまった。
実のところ、プロの作ったものを食べたことがないので
正解はわからないのだが、さすがにパリパリは焼きすぎであった
かもしれぬ。

そんなことなので、なすはかなり柔らかい。
だがまあ、これはこれで、うまい。
好物とまではいかぬが、かなり好きな料理である。

ぬた。
鯵は、ちょうどよい加減。
書いたように、塩梅がむずかしいのだが、
生ぐささもなく、塩も強すぎず、うまくできた。

ねぎ。先に正体をなくしたくらい、と、書いたが
そんな感じにしてある。

いつもは火の入り方は最低限にし、
ねぎの辛みを残す方向。
だが、これはこれであり、で、ある。

結局、中途半端に火を入れてしまうと、
水分が出てベチョチョになってしまう。
ぬたの場合、これが最悪であろう。

正体をなくすくらいにクタクタにすると、水も出ないが
辛みも少ない。だが、こういうものとして、うまい。
ここまでやればこちらの方が、簡単かもしれぬ。

さて、八百善レシピ。
今回二品作ってみた。
砂糖を減らすなどアレンジをしてしまったので
まったく同じものではないが。

やはり、どうしても現代のものというよりも、
昔の料理という印象は強かろう。
なんだか、古典の江戸落語と似ているような気がしてきた。
現代風にアレンジしてしまったら、既に江戸料理とは
いえない。“江戸”が東京から滅んでいる以上、どちらも
同じことなのである。


 
 
 

八百善レシピ 鯵のぬた、なすしぎ焼 その1

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10月22日(月)夜

さて、先日の八百善レシピ「厚揚げおろし煮」から、
昨年新たに出版されている「江戸料理大全」
山善四郎(八百善十代目) (著)誠文堂新光社


を手に入れてみた。

今までは、随分以前に出版されていた八百善のレシピ本、
「江戸のおそうざい八百善「料理通」 暮しの設計
No.129 (暮しの設計) 」


を見て作っていたわけだが、そのいわばパワーアップ版。

八百善さん、鎌倉での店の再開、出版とがんばっておられる。

で、まあ、この中から、簡単にできそうな二品を
作ることにしたのである。

一つは、鯵のぬた。
もう一つは、なすのしぎ焼。

スーパーに寄って材料を調達。

鯵はスーパーなので刺身に既に切ったもの。
レシピは一匹をさばくところからであるが、切ったものでも
問題はなかろう。

ぬた自体は好物で、ここにも書いているが
よく自作もしている。

なすのしぎ焼というのは、焼いたなすに江戸甘味噌
を塗って焼いたもの。

どちらも私には馴染み深いともいえるもの。

さて、ここでちょいとした問題が発覚した。

江戸料理大全」のぬたの、辛子酢味噌のレシピは
「練り胡麻、炒り胡麻、砂糖、しょうゆ、溶き辛子」とある。
溶き辛子は入っているが、味噌も酢も入っていない。

溶き辛子以外の「練り胡麻、炒り胡麻、砂糖、しょうゆ」は
胡麻和え、あるいは豆腐を入れれば白和え?。

明らかにこれでは辛子酢味噌にはならない。
間違いであろう。(誠文堂新光社さん、間違いでは?)

旧の「江戸のお惣菜」にも辛子酢味噌は載っていたので
こちらを取ることにする。
味噌は西京味噌を使う。
なんのことはない、いたってノーマル。

まずは、なす用の味噌。

これは、江戸甘に酒、みりん、砂糖を入れて、
伸ばしながら、煮詰める。

伸ばしながら煮詰める、というのは、なんだか
無駄なことをしているようだが、こういうものである。
火を入れて味噌くささをなくすというのが、意図であろう。

ただ、砂糖はやめる。
ただでさえ江戸甘は甘いので。

ある程度煮詰めて、テキトウなところで置いておく。

なすはガクを切って、半分に切っておく。

これを油通しをしなければいけない。
揚げ鍋に油を用意し、予熱をしておく。

ねぎ。
レシピでは分葱であるが、いつもの通りノーマルな
長ねぎを使う。

ねぎの処理の仕方が今までの私の方法とは
ちょっと違っている。
茹でてから、包丁の背でしごいてぬめりを取る、
という。
つまり、ねぎの正体がなくなるくらいの
フニャフニャにするということになるのか。

今、外でプロの作るものでもこういう状態に
なっているのはあまり見ないように思う。
だがまあ、やってみようか。

長ねぎの青いところ、白いところも含めて
切って、均等に熱が入るようにほぐし、太い部分は
細く切っておく。

鍋に湯を沸かし、沸騰したところに投入。
30秒ほどか、熱が入ったのを見計らって、 あげ、冷水にはなし、ざるにあげ、さらにペーパータオルに くるんでおく。

さて、鯵。

刺身用に細く切られているもの、
ボールに取って、塩。

軽くもみ込んでおく。

これで、10分。
こういうものは、きちんと計った方がよいだろう。
タイマーをセット。

その間に、なすを揚げる。

油温は低めの150℃とのこと。
油通しなので、一回ひっくり返すくらいで、あげる。

油通しの意図は、火を入れるのもあるが、
色をよくする、という。
確かに、揚げるとなす紺が、あざやかになる。

これをガスのグリルで焼く。

焦げ目が付くくらい。

ひっくり返す。

OK。

味噌を塗る。

つづく


 
 
 

南千住・うなぎ・尾花

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10月21日(日)夜

日曜日。

久しぶりに、南千住のうなぎや
[尾花]に行こうと考えた。

こんな時期にうなぎ、と思われるかもしれぬが、
うなぎの本当の旬は今頃。

夏の土用にうなぎを食べようというのは、
ご存知の通り、江戸時代に平賀源内が
お客の来ない夏のうなぎやの販売促進のために
考えたもの。
冬を前に食べ物をたくさん食べたうなぎは
この時期脂が最ものっているので、今が旬
ということである。

まあ、養殖物のうなぎではあまり関係ない
のかもしれぬが。

さて、尾花。
尾花は予約を取らないが、
夕方早め、16時頃に行くことに決める。

時間的にどのくらいかかるのか、調べてみて
気が付いた。
以前は通しで営業していたはずだが、
夕方は16時からになっている。

15時半に出てタクシーで向かう。

南千住のガードをくぐったところで降りる。
小塚原回向院の前。

JRの土手沿いに南千住とは反対方向へ。
150mほど。

15:50到着。

あれ!。列。

門が閉まっており隣の駐車場まで。
だが、広い店なので、入れるであろう。

すぐに門が開いて順に中へ。

と、我々の二組前で、止められてしまった。

[尾花]ではこの10月から、テーブル席になり
入れる人数が20人程度に減ったようなのである。

入れ込みの大きな座敷にお膳、畳に直に座る
スタイルを変えていたのである。
畳にテーブルと椅子席は先日の[今半別館]もそうであった。
昔からの情緒はなくなるが、直に座るよりも快適ではある。

と、いうことで、先に入った20人が食べ終わるまで
小一時間の待ちということになった。

まあ、仕方がなかろう。
待つことは、昔からこの店ではあたり前で
ある程度は覚悟をしてきた。

待っている人を見渡してみると、
中国人の観光客がなん組か。
他のうなぎやでも中国人を見かけたことがあるが、
彼らもこの甘辛は好きなのであろう。だが、こんな
ところで、それも列に並んでまでというのは、
驚きではある。

並んでいる間に、うなぎの注文は取ってもらえる。
お重二つと、白焼き一つを頼んでおく。
(うなぎは大と小があり、小の方5,500円(であったか)を注文。)

40分ほどであったか。
パラパラと帰る人が出てきて、玄関から入る。

畳の大広間はそのままだが、そこに塗りの
椅子とテーブル。
テーブルとテーブルの間が以前のお膳よりも
あいているので人数が減っているということである。

ビールと追加で鯉の洗いを頼む。

洗い。

夏のものだが、好物なので。

頼んではあるが、やはり多少の時間はかかるのであろう。
ビールから、燗酒にかえる。

ややあって、きた。

白焼き。

ん!。

これはこれは。

かなりの、脂。

だが、流石の[尾花]、生ぐささは皆無。

ここでも毎回白焼きも食べていたが、最上では
なかろうか。

お重。

もちろん、肝吸いももらった。

山椒を振る。

白焼きほどではないが、これも脂がのっており、
ふっくら。

素晴らしい。

なんであろうか、これは。
確実に、うまくなっているのでは、
なかろうか。

席数を減らして、その分丁寧に作っている?。

ここはもともと、客の注文が入ってから
うなぎを割き始める、昔のうなぎやのスタイルを
続けてきた。

事前に注文をしていたとはいえ、今回、店に入ってからも
ある程度は待った。

そういうことかもしれぬ。

これは歓迎すべきことではなかろうか。

もう一度書こう、南千住[尾花]、素晴らしい。


 
 
 

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